文化逍遥。

良質な文化の紹介。

『祖父たちの零戦』神立尚紀著、2013年講談社文庫、

2013年10月06日 | 本と雑誌
Zero

最近ちょっとした零戦ばやりだが、この本は搭乗員達の証言を丹念に集めた労作。
興味深かったのは、戦時中の話よりもむしろ戦後生き残った搭乗員たちの過酷とも言える境遇だった。
戦争中は空の英雄だったパイロット達は、戦後民主主義の中で一転して周囲から冷たい目で見られる事も多かったという。
一部のパイロットは戦後、隠れるように生きてきたことなど・・・。大局を見据えて時代に翻弄されずに生きることの難しさをこの本は教えてくれているように思う。



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