4/28(金)、千葉劇場にて。監督・脚本は、ダニス・タノヴィッチ。
サラエボを舞台とし、ボスニア紛争を題材とした映画を観るのは、これが4本目になる。『パーフェクト・サークル』、『サラエボの花』、『サラエボ、希望の街角』、そして今回の『サラエヴォの銃声―英題「Death in Sarajevo」(ある、サラエボの中の死)』。いずれも、バルカン半島における民族紛争を扱っていて、その解決の糸口を見つけようとしても見いだせないもどかしさが伝わってくる重い作品になっている。
この映画は、第一次世界大戦のきっかけとなった1914年のサラエボ事件から100年を迎える日、古いホテルでの一日を描いた作品。ホテルに集う様々な人々。一方で、従業員達は2か月も給料が支払われていないことに怒ってストライキに入ろうとし、それを暴力を使ってでも止めようとする支配人は次第に疲れ果ててゆく。屋上では、ジャーナリストが、さまざまな戦争とその結果について立場の異なる人物と論争をし、テレビカメラがそれを追い続けている。この論争シーンは圧巻だった。セリフが速くて、字幕を読むのが追いつかない感じだったが、宗教や利害が対立する地域の複雑さと混迷、その中で生きねばならない人々の苦悩が滲み出ているかのようだった。
千葉劇場での上映はこの日が最終で、あやうく見逃すところだったが、予想以上の佳作で、観ておいて良かった、と感じた。
サラエボを舞台とし、ボスニア紛争を題材とした映画を観るのは、これが4本目になる。『パーフェクト・サークル』、『サラエボの花』、『サラエボ、希望の街角』、そして今回の『サラエヴォの銃声―英題「Death in Sarajevo」(ある、サラエボの中の死)』。いずれも、バルカン半島における民族紛争を扱っていて、その解決の糸口を見つけようとしても見いだせないもどかしさが伝わってくる重い作品になっている。
この映画は、第一次世界大戦のきっかけとなった1914年のサラエボ事件から100年を迎える日、古いホテルでの一日を描いた作品。ホテルに集う様々な人々。一方で、従業員達は2か月も給料が支払われていないことに怒ってストライキに入ろうとし、それを暴力を使ってでも止めようとする支配人は次第に疲れ果ててゆく。屋上では、ジャーナリストが、さまざまな戦争とその結果について立場の異なる人物と論争をし、テレビカメラがそれを追い続けている。この論争シーンは圧巻だった。セリフが速くて、字幕を読むのが追いつかない感じだったが、宗教や利害が対立する地域の複雑さと混迷、その中で生きねばならない人々の苦悩が滲み出ているかのようだった。
千葉劇場での上映はこの日が最終で、あやうく見逃すところだったが、予想以上の佳作で、観ておいて良かった、と感じた。