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わたしのレコード棚ーブルース161 John Cephas & Phil Wiggins

2024年08月27日 | わたしのレコード棚
 John Cephas & Phil Wiggins(ジョン・シーファス&フィル・ウィッギンズ)のコンビは、東部ピードモントの伝統的な音作りで、ブルースにとどまらないレパートリーを持つギターとハーモニカのコンビ。

 ヴォーカルとギターのシーファスは1930年ワシントンDCの生まれで、生業は大工さんというが、60歳ころからは音楽に専念したという。ヴァージニア州ボーリンググリーン(BowlingGreen)で育ったので、「BowlingGreen John」とも呼ばれる。2009年にヴァージニアで亡くなっている。
 ハーモニカのウィッギンズは1954年やはりワシントンDCの生まれで、今年(2024年)の5月7日、70歳の誕生日前日にメリーランド州タコマで亡くなっている。

 シーファスはウィッギンズより24歳年長ということになり、親子ほど年の離れた二人だが、息の合った演奏を聴かせてくれる。二人の出会いは、1976年、ピアニストのビッグ・チーフ・エリスを中心としたセッションだったという。エリスの死後、コンビを組んで活動を続け、2001年には来日もしている。





 ドイツのL+RレーベルのLP42031。1980年の秋にワシントンDCでの録音11曲。これが、本格的な初録音で、この後アメリカのレーベルからリリースを続けることになる。ウィッギンズのハーモニカはサニー・テリーの影響が強く、リズミカルに音を切ってゆく演奏は、シカゴのハーピスト達とは違った魅力がある。シーファスの落ち着いたヴォーカルと柔らかい音のギターと相まって、個性的なフォーク・ブルースとなっている。2001年の来日時、わたしは公私ともに多忙で、聴きに行けなかった。惜しいことをした、と今になって思っている。

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