文化逍遥。

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ナット交換

2011年05月27日 | ギター
 金は無いがヒマはあるので、ソニード・ギターのナットを自分で交換することにした。
 ナットは消耗品なので必要に応じて交換しなければならないが、「ナットを換えさせればリペアマンの腕がわかる」と言われるほど、簡単なようで実は繊細な作業だ。付けることもさることながら、はずす時もギターにダメージを与えてしまうことが多いので注意が必要になる。今回も、うまくはずせなかったら無理をせず早めに諦めようと考えて作業を始めた。

Nut1
 ヘッドの上に溝がなくナットが載っているタイプのギターなので、ナットの下にカッターナイフを少しずつ入れて浮かせるようにしたら、予想していたよりも簡単にはずれた。溝になっているタイプのギターだとこう簡単にははずせそうにない。この後、ボディ側に残った接着剤のカスをヤスリで取ってきれいにする。

Nut2
 新しいナットを載せてみたところ。使ったのは、グラフテック(Graphtech)社製のタスク(TUSK)PQ-4000という大きめのブランク(溝なし)ナット。ソニード・ギターはナット幅が44.5ミリ程あるので既成品は合わない。ヤスリを使って、注意深く削って合わせてゆく。タスクの材質は人工象牙ということだが、合成樹脂だろう。音の響きとしては、ストレートに伝わる感じがして他の材質に勝るとも劣らない。値段は1000円でおつりがくる程度で、なにより加工し易いのがうれしい。
 写真の下側に写っているのはさまざまな種類のヤスリ。子供の時から何でも自分でやるのが好きだったので、道具はいろいろ揃っている。そのわりには、なにをやっても下手で、お袋に「いたずらして壊すんじゃないよ」とよく叱られた。
 
Nut3
 なんとか無事に装着。このあと微調整して、自分に合う高さまで弦高を落として完成。
最終的には満足、と言いたいところだが、高めの弦高が好きなのに少し削り過ぎて低めになってしまった。まあ、完璧にはほど遠いがなんとか使えるので、60点といったところかな。時間を惜しまず一日かけてやったが、やっぱり微妙なところで不満が残ったりする。お金がある人、ギターを傷つけたくない人は、専門のリペアマンに頼むのが無難なところ。

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