12/28(土)千葉劇場にて。監督はカルラ・シモン。出演ジュゼップ・アバット、ジョルディ・ プジョル・ ドルセ、 アンナ・ オティン。
スペイン北東部のカタルーニャ地方は、独特の文化を持ち、言葉もスペイン語とはかなり違うようで、土地の人は「カタルーニャ語」と呼んでいるらしい。確か、独立機運も盛んで、以前地方議会では独立に向けた採択がなされたように記憶している。また、ジョージ・オーウェルの『カタルーニャ讃歌』に描かれたスペイン内戦時の激戦地でもある。イギリスの映画監督ケン・ローチの1995年公開作品『大地と自由』(Land and Freedom)にも取り上げられていた。そんなカタルーニャの田舎を舞台にした映像を観たくなって足を運んだ。バルセロナの様な都市部ではなく、一面に農地が広がる大地が画面いっぱいに映し出され、その中で生き、時代に翻弄される老若男女が描き出される。2時間ほどの作品で、途中、少し疲れも感じたが、土に根差して生きる人々を描いた秀作。
閑話休題ーかなり以前だが、仕事で知り合った人がカタルーニャに赴任していたことがあり、その人からおもしろい話を聞いたことがある。まだフランコ政権の時代だった、と言っていたから1970年頃のことだろう。カタルーニャの地方の駅で列車に乗ろうとした時のこと。時刻表がないので、駅に居合わせた人に「列車はいつ頃来ますか」と訊いたところ「すぐ来るよ」との答え。ところが、実際に列車が来たのは、それから2時間後だったという。そして、乗車しようと思った時、先ほど訊いた人が近づいてきて一言「な、すぐ来たろ」と言った、という。ホントかねえ。かなり大きな会社の管理職だったひとなので、誇張はあるかもしれないが、そんなこともあったのだろう。何気ない話だが、その地方の文化が垣間見える。
以下は、千葉劇場のホームページより引用。
『2017年の長編デビュー作「悲しみに、こんにちは」で世界的に高く評価されたスペインのカルラ・シモン監督が、カタルーニャで桃農園を営む大家族の最後の夏を描く。カタルーニャで、三世代に渡る大家族で桃農園を営むソレ家。例年通り収穫を迎えようとした時、地主から夏の終わりに土地を明け渡すよう迫られる。桃の木を伐採して、代わりにソーラーパネルを敷き詰めるというのだ。父親は激怒するが、妻と妹夫婦はパネルの管理をすれば「楽に稼げる」という囁きに心を動かされていく。賭け事に懸ける祖父、取り付く島のない父、畑の片隅で大麻栽培を始める長男など、てんでバラバラに桃園の危機を何とかしようとするが、大げんかが勃発。一家に大きな亀裂が入ったまま最後の収穫が始まろうとしていた…。第72回ベルリン国際映画祭コンペティション部門金熊賞受賞。』
スペイン北東部のカタルーニャ地方は、独特の文化を持ち、言葉もスペイン語とはかなり違うようで、土地の人は「カタルーニャ語」と呼んでいるらしい。確か、独立機運も盛んで、以前地方議会では独立に向けた採択がなされたように記憶している。また、ジョージ・オーウェルの『カタルーニャ讃歌』に描かれたスペイン内戦時の激戦地でもある。イギリスの映画監督ケン・ローチの1995年公開作品『大地と自由』(Land and Freedom)にも取り上げられていた。そんなカタルーニャの田舎を舞台にした映像を観たくなって足を運んだ。バルセロナの様な都市部ではなく、一面に農地が広がる大地が画面いっぱいに映し出され、その中で生き、時代に翻弄される老若男女が描き出される。2時間ほどの作品で、途中、少し疲れも感じたが、土に根差して生きる人々を描いた秀作。
閑話休題ーかなり以前だが、仕事で知り合った人がカタルーニャに赴任していたことがあり、その人からおもしろい話を聞いたことがある。まだフランコ政権の時代だった、と言っていたから1970年頃のことだろう。カタルーニャの地方の駅で列車に乗ろうとした時のこと。時刻表がないので、駅に居合わせた人に「列車はいつ頃来ますか」と訊いたところ「すぐ来るよ」との答え。ところが、実際に列車が来たのは、それから2時間後だったという。そして、乗車しようと思った時、先ほど訊いた人が近づいてきて一言「な、すぐ来たろ」と言った、という。ホントかねえ。かなり大きな会社の管理職だったひとなので、誇張はあるかもしれないが、そんなこともあったのだろう。何気ない話だが、その地方の文化が垣間見える。
以下は、千葉劇場のホームページより引用。
『2017年の長編デビュー作「悲しみに、こんにちは」で世界的に高く評価されたスペインのカルラ・シモン監督が、カタルーニャで桃農園を営む大家族の最後の夏を描く。カタルーニャで、三世代に渡る大家族で桃農園を営むソレ家。例年通り収穫を迎えようとした時、地主から夏の終わりに土地を明け渡すよう迫られる。桃の木を伐採して、代わりにソーラーパネルを敷き詰めるというのだ。父親は激怒するが、妻と妹夫婦はパネルの管理をすれば「楽に稼げる」という囁きに心を動かされていく。賭け事に懸ける祖父、取り付く島のない父、畑の片隅で大麻栽培を始める長男など、てんでバラバラに桃園の危機を何とかしようとするが、大げんかが勃発。一家に大きな亀裂が入ったまま最後の収穫が始まろうとしていた…。第72回ベルリン国際映画祭コンペティション部門金熊賞受賞。』