今月のブレンドは『颯々』です。
さわやかな今時の風をイメージてブレンドしました。
色々な花が咲き、山には新緑が芽吹き、とにかく一番一年で
さわやかで気持ちのいい季節です。
そんな今吹き渡る風はとても気持ちよく森を歩くのを想像しただけで
わくわくとしたものになります。
先日もいつも走る公園をただ歩いてみる機会があり、あたらめて思うこともありました。
というのは今の時期夜走っていると暑さからヘロヘロになったときに街のあちこちで
咲く花の横を通りその香りに体が蘇生するような感じになることがあるのです。
それは言葉では表せないほど気持ちの良い感じになることもあります。
なかでもこのブログで何度も紹介する伝承館のテイカカズラですが、これは
もう脳内麻薬があふれるような気持ちよさなのです。
と色々な人に説明していますが、共感を得たことはなく、散歩するから今度
行ってみる程度の返答です。
先日いつもの公園を走るのでなく歩いてみてその答えが解ったような気が
しました。というのは、今なら普通に咲いている躑躅の植え込みですが
これがどこでもありいい香りです。この公園で春ごろ走っているとヒュウガミズキ
とか春一番早く咲く花々の姿に癒されたり、野鳥の鳴き声に励まされたりしますが、
これらのことはやってみてわかる事であり、歩いてこれらの花や鳥の声を聴いても
花が咲いているや鳥が鳴いているという認識だけで別に花の姿に元気づけられたり
鳥の鳴き声に励まされたりとは感じないのです。
でも私は走っていつもそう感じるので躑躅の香りやツツピーという鳴き声は
ただの臭いや音以上なのです。
これは全てのことにいえることで、普段の食事もお米のうまさや食材の
うまささらに職人の技術が重なることで生まれる食感などただの体験も
生という根本が違ってくるとまた違った世界になるのです。
何かを知りある次元を経てまた次のステージに上がるような体験は誰でも
しているはずであたりまえのことや誰もが知っていることでも実はこうだった
ということはあるのです。
珈琲でもそんな連続でそれらを繰り返して実はこうだったというものを知れば
また違う解釈から生まれる世界もあるのです。
そんなわけで当店は季節のブレンドを毎月だしているのですが、
珈琲の世界をアップグレードしていただければ幸いです。