金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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映画:『ボヴァリー夫人とパン屋』

2015-08-13 20:06:45 | 映画の感想
映画:『ボヴァリー夫人とパン屋』(アンヌ・フォンテーヌ監督)
★★★☆☆

【シネマトゥデイの内容紹介】

ノルマンディーにある故郷の村へと戻り、
父親が遺したパン屋を受け継いだマルタン(ファブリス・ルキーニ)。
ノルマンディーを舞台にしたフローベールの小説「ボヴァリー夫人」を
読みふけっては退屈な日々を過ごす彼だったが、
隣の農場にイギリス人であるチャーリー(ジェイソン・フレミング)と
ジェマ(ジェマ・アータートン)のボヴァリー夫妻が移り住んでくる。
美しいジェマに惹かれていく中、
マルタンは彼女が年下男性と密会するのを目撃。
やがて、「ボヴァリー夫人」を地でゆくジェマの行動に気が気でなくなっていく。

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新しく開拓した映画館で見た。
フランス映画。
モチーフになっている『ボヴァリー夫人』は未読なので、
あらすじだけ調べてから見に行った。

舞台となっている田舎町の風景は美しく、
ヒロインであるジェマの色気(パンをこねるシーンのほとばしるエロス!)、
そして男女の間に横たわる濃密な空気は匂い立つよう。
序盤で、じいさんの性欲はちょっと気持ち悪いな……と
思ったんだけど、話がそちらの方向に行かなかったのはよかった。
……しかし! しかし!
ヒロインをめぐる人間関係の行き着く先は破滅を予感させるばかりだったのに、
ギャグみたいなオチでポカーン。
え、これ、笑うところ?? と戸惑ってしまった……。
妄想と文学好きなじいさんの「次」を予感させるラストは面白い。

フランス映画に慣れていたらある程度「お約束」みたいなものがわかって
もっと楽しめたかも。
コメント
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