衛慧『上海ベイビー (文春文庫)』
★★★★☆
上海に住む25歳の作家ココは、アルバイト先で出会った
美しい青年・天天と恋に落ち、親の反対を押し切り
彼と同棲をはじめる。
繊細な天天と深く愛し合うココだが、
天天は母親との関係が原因で性的な欠陥を抱え、
ドラッグにおぼれていく。
満たされない思いを抱いたココは、
裕福なビジネスマンであるドイツ人男性と関係を結んでしまい、
天天を破滅へ追いやっていくことになる。
**************************************
再読。
オビによると購入したのは2002年。
「中国で発禁処分を受けた」というのがウリで、当時は
「この程度で発禁処分とは……
そう考えると日本ってなんでもアリの国だなあ」
というくらいの印象しかなかったのだけど、
5年ぶりに読み返したらまたちがう印象。
主人公があまりにも自己肯定的で、
客観的に見てどうなのよ?という感じなのだけれど、
天天を愛する気持ちや彼に対する無力感は
理解できる気がしてちょっとせつない。
西洋と東洋の交じり合う上海の風俗も魅力的。
うんざりするくらい出てくる美しい詩的表現や
キャラクター造型なんかは桜井亜美を思わせる。
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★★★★☆
上海に住む25歳の作家ココは、アルバイト先で出会った
美しい青年・天天と恋に落ち、親の反対を押し切り
彼と同棲をはじめる。
繊細な天天と深く愛し合うココだが、
天天は母親との関係が原因で性的な欠陥を抱え、
ドラッグにおぼれていく。
満たされない思いを抱いたココは、
裕福なビジネスマンであるドイツ人男性と関係を結んでしまい、
天天を破滅へ追いやっていくことになる。
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再読。
オビによると購入したのは2002年。
「中国で発禁処分を受けた」というのがウリで、当時は
「この程度で発禁処分とは……
そう考えると日本ってなんでもアリの国だなあ」
というくらいの印象しかなかったのだけど、
5年ぶりに読み返したらまたちがう印象。
主人公があまりにも自己肯定的で、
客観的に見てどうなのよ?という感じなのだけれど、
天天を愛する気持ちや彼に対する無力感は
理解できる気がしてちょっとせつない。
西洋と東洋の交じり合う上海の風俗も魅力的。
うんざりするくらい出てくる美しい詩的表現や
キャラクター造型なんかは桜井亜美を思わせる。
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