金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ「麒麟がくる」#18

2020-05-17 20:14:32 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
文句ばっかり書くのも不毛だし、
楽しんで見ている人もいるのだから
水を差すようなことはしないでおこう、
おもしろかったときだけ感想を書こう……

そう思って先週は感想を書かなかったのだけど、
これだけは言わせて!!

さんざん引っぱっておいて、駒ちゃんを助けたお侍は
何のひねりもなく明智父だった、ということに
衝撃を受けているよ……。
第1話で予想がつくことだったのに、
ここまで引っ張ったのはなぜ???
ほんとにわかんない

信長と弟・信勝が「妬ましかった」と本音をぶちまけあい、
「おっ、意外な展開!」と思ったら、
信長「これを飲め」。

信勝「お許しください」
信長「飲め飲め飲め飲め飲め飲め」

信長のサイコパスっぷりが怖いよ~!!
結局殺してるし。
お約束の大魔王演出よりこっちのほうが怖い。

【その他いろいろ】

・ケチだった道三に対し、朝倉義景の気前の良さ。
 援助を受けたら別の形で見返りを求められるだろうけど、
 一族郎党の生活を背負ってるんだから、
 かっこつけずにお金もらっとけよ!!

・帰蝶も藤孝も「十兵衛を助けてあげて☆」と
 手を回してくれるんだから、
 十兵衛の愛され体質(主人公補正)すごい。
コメント (2)
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92-94:あさのあつこ 『ミヤマ物語』1~3

2020-05-17 09:38:38 | 20 本の感想
あさのあつこ 『ミヤマ物語』1~3(角川つばさ文庫)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

深い山に、人間に知られていない世界があった。
そこは、生まれによって決められた階級社会で、
ハギは、食べるものも着るものも家も貧しい、一番低い身分だった。
そして、ハギの母は小さな失敗から処刑されることに…。
一方、透流は小学校でいじめられ、不登校になってしまい…。
透流とハギは運命的に出会った。
母の命を救い、この世界を変えろ!
今の日本を舞台にした感動のファンタジー!!小学上級から。

************************************

あさのあつこ作品とは相性が悪いし、たぶん好きになれないだろうな……
と思いつつ、仕事のために読む。
いつもたいてい、主人公をはじめとする登場人物に気持ち悪さを感じるし、
文章も好みじゃないんだよね……。
これはもう、本当に感覚的なものなので仕方ない。
おもしろいかどうか、いい話かどうかとは別問題で。

決してつまらないわけではなく、スリルもあり、心打たれる言葉もあり、
だけどやっぱり合わないな……と
3冊読み切るのにずいぶん時間がかかってしまった。

間が空きすぎて、序盤の伏線を忘れていたので、
ミド様の正体については予想外だった。
(一気読みしたら予想はついたであろうわかりやすさだった)
ただ、その処理が雑で、「そんな情報あったっけ?」という設定が突然出てきたし、
最後は非常な駆け足で、せっかくのフィナーレがもったいない。

ホウランのキャラは好き。






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91:馬部隆弘 『椿井文書―日本最大級の偽文書』

2020-05-16 17:48:01 | 20 本の感想
馬部隆弘『椿井文書―日本最大級の偽文書』 (中公新書)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

中世の地図、失われた大伽藍や城の絵図、
合戦に参陣した武将のリスト、家系図…。
これらは貴重な史料であり、学校教材や市町村史にも活用されてきた。
しかし、もしそれが後世の偽文書だったら?
しかも、たった一人の人物によって創られたものだとしたら―。
椿井政隆(一七七〇~一八三七)が創り、近畿一円に流布し、
現在も影響を与え続ける数百点にも及ぶ偽文書。その全貌に迫る衝撃の一冊。

************************************

椿井文書については、ずいぶん前からネットで情報収集していたので
「そうなのか!!」という驚きとか発見はなかったのだけど、
整理して解説してもらえるのはありがたい。

「真実かどうかはどうでもいい、町おこしにつながれば」
というスタンス、
斉藤光政『偽書「東日流外三郡誌」事件』

でも偽史が定着してしまう背景として言及されていたな。

コロナウイルス騒動で、本当に痛感することが多いのだけど、
物事を視点ごとに切り離して考えるということができない人は
世の中に多い(というか、大部分はそうなのかもしれない)。
多くの人は、
「この文書に書かれていることは嘘である」
「でも、当時の人々の意識や偽書の研究材料として価値がある」
の両方を自分の中に持つことができないんだろう。
だから「この文書、偽書ですよ」と言われて激昂したり、
偽物ならと破棄してしまったりする。


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90:モンズースー 『生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした』

2020-05-16 17:45:14 | 20 本の感想
モンズースー『生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした』 (KADOKAWA)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

幼いころから生きづらさを抱えていた私が生んだ子は、
二人とも発達障害グレーゾーンでした。
未来が怖い、人目が怖い、集団が怖い。
絶望と希望を繰り返しながら、
それでもなんとか前向きに生きていく姿に、
共感と応援の声!
アメブロで総合1位を獲得した実録コミックエッセイが、
未発表秘話100ページ以上を収録し、刊行します。

************************************

漫画。
仕事のために読んだもの。

お母さんひとりがすべてを背負わされているようで
胸が痛かった。
あとがきに、
「あえて自分と子どものこと以外を書かなかっただけで
単身赴任中の夫も話を聞いてくれている」
と書かれていたけど、不在なことに変わりはないので
本当に大変だと思う。

フォロー体制があるかどうかは自治体による差が大きく、
子どもを見る医者と言っても、皆が皆、
発達障害に向き合えるわけではない……という現状
(書かれた当時とはまた多かれ少なかれ状況は変わっただろうけど)にも
触れていて、場所によっては受けられる支援が限られることになるので難しいね。

子ども同士の揉め事に割って入ると「大人が口を出すのは良くない」、
放っておくと「親は何をしている」と外野が言うのは
本当によくあること。
「ほっとけ!!」とはねつける強さも持つのがなかなか難しいだろうし。

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映画:『若おかみは小学生!』

2020-05-16 17:30:36 | 映画の感想
2020年の映画⑥:『若おかみは小学生!』(大森立嗣監督)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

交通事故で両親が他界した小学6年生のおっこは、
祖母が営む旅館「春の屋」に引き取られる。
ライバル旅館の跡取り娘で同級生の真月や、
昔から旅館に住み着いているユーレイのウリ坊たちと交流しながら、
若おかみの修業に奮闘するおっこ。
彼女は、失敗を重ねながらも訪れた客を懸命にもてなそうとしていた。

*****************************

NHK地上波にて。
原作未読。

原作がめちゃくちゃ売れてるってことは知っていて、
Twitterで話題になっていたから見たんだけど……

うううう……!

こんなに泣かされるとは思わなかったよ……

「期せずして加害者に出会ってしまうことによって
両親の死を現実のこととして受け止める」
「友だちになった幽霊たちが見えなくなりつつある」
というオーソドックスな泣かせの要素の組み合わせも
演出の妙で涙を誘うし、
なにより主人公のおっこちゃんの健気さにやられてしまうんだな。
小学生とは思えぬ精神力&自制心の持ち主だよ……。

努力家で勉強家、なんだかんだでいい人な真月のキャラもいいし、
これは人気になるのもうなずける。
あかねの美少年設定や、
グローリー水領のイケメン美女っぷりが、
ストーリーにあまり関係ない気がしたのだけど、
これは原作のエピソードを90分に落とし込もうとしたからなのかな。
序盤、おばあちゃんが「ふつう、ここで叱責する」って場面で
叱責しないのが何かよかった。
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89:岡田鯱彦 『薫大将と匂の宮』

2020-05-04 21:07:31 | 19 本の感想
岡田鯱彦『薫大将と匂の宮』 (扶桑社文庫)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

薫大将と匂の宮、光源氏の亡き後に二人の貴公子が織りなす物語こそ
『源氏物語』でも名高き「宇治十帖」である。
千年以上に亘って未完とされていたその『源氏物語』には、
驚くべきことに幻の続編が存在した。
貴公子たちの恋の鞘当てが招く、美しき姫君たちの死。
平安の宮中を震撼させる怪事に、紫式部と清少納言が推理を競う。
絢爛たる長編小説を表題に据えた王朝推理傑作選。

************************************

最近、創元推理文庫から新装版が出たようなのだけど、
わたしが読んだのは扶桑社版。
このあらすじからして自分は絶対好きだろうと思ったのだが……

200ページ強しかない表題作を読み切るのに3日かかった。
その他の収録作品も、「先へ先へ」と気が急く感じじゃないのよね……。
よくできてるなあ、と思うし、
六条御息所に関する源氏物語の記述の謎がいかにして生まれたか、という
「『六条御息所』誕生」なんて、
新書だったら普通に面白く読んでいたと思う。
なんというか、どの話も、物語じゃなくて
「説」を読んでいる感じがするの。

「艶説清少納言」だけは、キャラ付けや関係性が
今まで読んだものとはまるでちがう感じで、楽しかったけど。

わたしの中で、「うまい」「よくできている」と「面白い」が
両立しない稀有な本だった。

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大河ドラマ「麒麟がくる」#16

2020-05-03 20:05:24 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
ことあるごとに尾張へ行く十兵衛。
さすがに「誰かのお使い」はしつこいと思ったのか、
今度は自発的に。

弟をけしかけて義龍を追い込んだのは帰蝶だと
帰蝶を責めてみたり、
「私がそうさせませぬ」と言いきったり、
ここだけ見ると
「十兵衛、しっかりしてるじゃん」と思えそうなんだけど、
ここまでの15話で彼のパーソナリティが確立していないもんだから、
展開上の都合としか思えないんだよな~。
 
義龍が明智家の領地替えを言いだし、
義龍につくか道三につくかで
ようやく明智家の物語になった……!

――と思いきや、やっぱりどこか他人事の十兵衛。
急に自分の意志をもちはじめて道三を止めに行くが、
結局いつもの「渦中の人物に絡ませるためだけの展開」だった。
あーあ。
伯父上が道三のもとへ走り、自分が家を背負う身になったのに、
その立場ゆえの判断であるようには見えないんだよな。
あくまでも個人の判断という感じ。

ラストで道三を選んだけれど、あまり意外でもない。
これまでの様子見てても、十兵衛、
義龍のことそんなに好きじゃないし、友情も感じてないし、
評価もしてないよね。

【その他いろいろ】

・信長と帰蝶の夫婦はよいね。

・駒ちゃんモテますな。

・道三「わしはケチだが、それを隠したことはない」
 自覚あったのね……
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