金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

30:高楼方子 『いたずらおばあさん』

2018-06-30 11:35:29 | 18 本の感想
高楼方子『いたずらおばあさん』(フレーベル館)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

えらいえらい洋服研究家のエラババ先生は、
長い年月をかけて、ついに素晴らしい服を発明しました。
それは1枚着ると1歳若くなるという透明の服です。
弟子のヒョコルさんと何枚も服を着て二人は8歳の女の子に変身…。

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ずいぶん前に読んだのに、記録するのを忘れていた。

自分が「物語慣れ」というか、すれてしまったなあ……と
思うのはこういうとき。
服を着ることで、自分や他人の年齢を自在に変えることが
できるなんて、とてもわくわくする面白い設定のはずなのに、
なぜかぴくりとも心が動かなかった……。
「見た目は子ども、頭脳は老人」という設定で
悪い大人をこらしめるというストーリーも
楽しいはずなのにね。
「これはおもしろい話だ」と頭ではわかっているのに
心が追い付かない、不思議な読書体験であった。

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映画:『バーフバリ 伝説誕生』

2018-06-29 19:51:36 | 映画の感想
2018年の映画⑫:『バーフバリ 伝説誕生』(S.S.ラージャマウリ 監督)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

伝説の戦士の壮絶な戦いを描いた史劇アクションアドベンチャー。
孤児から立派な青年に育ったシヴドゥは
暴君が統治する王国を救おうと敵地に乗り込む。
そこで彼は実の母が幽閉されていることと、
自分こそが王子・バーフバリであることを知る。

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友人宅にて。

『バーフバリ 王の凱旋』を先に見てしまったせいで、
「なんか普通だな……」
と思いながら見ていたのだが、
これはこれで十分ぶっとんでいるはずなのである。
しかし、はっちゃけ具合が足りないんだよ。
あと、主人公の行動がどことなくキモい。
女戦士の体にいつまにかペインティングしたり、
背後に忍び寄ってたりさ。
お父ちゃんほどのカリスマ性も感じないんだよな~。
2作両方見て全体像が分かる構成になっているので
クライマックスのない前半はやっぱり不利だよね。

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29:宮内悠介 『あとは野となれ大和撫子』

2018-06-25 13:20:34 | 18 本の感想
宮内悠介『あとは野となれ大和撫子』(KADOKAWA)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

直木賞・芥川賞ダブルノミネートで最注目の新鋭が挑む超王道冒険エンタメ!

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中央アジア版『後宮小説』、という評判に期待しすぎて
ハードルを上げすぎてしまった……。
女子校的な設定、しかも彼女たちはインテリ、
舞台は中央アジアの架空の国……ということで
好きな要素がたっぷり入っているはずなのに
思ったより楽しめなくて残念。
登場人物たちの背負っている事情が重く、
現実に立脚しているのに、展開がライトすぎて
始終違和感を抱き続けることに。
これはむしろ、漫画かアニメにしたほうが面白いんじゃないかしら。
文字でしか伝えられないリアルな要素が抑えられて、
ちょうどよいバランスになると思う。

タイトルは素晴らしいけど、「大和撫子」成分はほとんどなし。
まずナツキが日本人である必然性がないんだよね……。

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