こうなる気はしていたよ。
「史実ではAの子だが、実はBの子」っていうの、
「草燃える」ですでにやっていて、
NHK的にタブーじゃないってわかっていたし、
このドラマが、「作者の体験したことが源氏物語になっていく」という
作りになっている以上、
「光源氏と藤壺女御、その間に生まれた子」の関係は
どうしたって主人公まわりで再現させることになるだろうし。
個人的には、「十代のころの叶わなかった恋と、友人の死」が
二人を結ぶものであってほしかったし、
感想は「ただの不倫じゃん」なんだけど、
なんというか、ケチがつけられないくらい「上手い」んだよな~。
1.前述の、「源氏物語の元ネタになる体験」
2.宣孝が、ただのものわかりのいい、都合のいい夫ではなく、
左大臣の子を養育するのは損ではないという計算ができる男である。
これまでの描き方ともブレがない。
3.のちに大弐三位が帝の乳母として大出世する理由付けになる。
という展開上の必要性をきちんと満たしていて。
あと、「主人公の不倫と、不義の子」という要素が出てきたら、
かなり引っ張って尺を取りそうなものなのに、
うだうだせずに、さくっと処理したのもよかった。
【その他いろいろ】
・「屏風歌、贈らないもんね!」と突っぱねつつも
やっぱり気になって見に来ちゃう実資、解釈一致。
・一条天皇、今度はママに「全部あなたのせい!」と当たり散らし、
また株を下げてる。
詮子も今なお「定子が悪い!」と言い続けてるから、
こじれるのも当然なんだけど、
息子が「父に愛されなかった母」を理解する程度には
大人になってしまったからこその反逆って感じでつらいね……。
・一条天皇の定子さまへの愛が「愚かさ」としか描かれないのが
つらい。
・今日も、定子さま&清少納言の主従は尊しなんだけど、
来週、もしかして定子さま亡くなっちゃう……???
・久しぶりに登場の赤染衛門先生。
まひろを家庭教師に抜擢するための展開とはいえ、
「閨房のことしか教えられない」はないでしょ!!
・新しい猫ちゃんは、彰子さまのペット。
宣孝怖い!
目が笑ってないよ?
どうしてあれが「大人の男の余裕」という解釈になるのかはよくわからないぞ。
昔は今のようにDNA鑑定もないし、夫婦も一緒に住んでないし、産み月さえ適当に言い繕ってしまえばいくらでも誤魔化せるのだから、源氏物語の冷泉帝のようなことはいくらでも起こり得たんだろうね。
それにしてもなー。
宣孝にバレるより、倫子さまにバレるほうが怖いな!
これには心の底から同意!
作中の登場人物でいちばん怖いのが倫子様だよ……
最近の宣孝、俳優さんが嫌いになりそうなほど不気味だわ~