
竹内真『カレーライフ』(集英社)
★★★★★
幼いころのいとこたちとの約束と父の勘違いがきっかけで、
カレー屋をめざすことになった19歳のケンスケ。
カレーと各地に散ったいとこたちとの再会を求めて、アメリカ・インド・沖縄へ。
祖父のカレーと人生にまつわる謎もからめ、
主人公をはじめとする仲間たちが成長していく様子を描いた青春小説。
思うようにならない現実をしっかり視野に入れながらも、
その現実と折り合いをつけながら希望を感じさせる展開になっているのがいい。
雰囲気は『自転車少年記』に通じるところがあります。
(作者の竹内さんは、ヒカリとか、カナデちゃんとか、年上の、
背筋がぴんと伸びたような女の子が好きなのかしら?)
イチオシは『自転車少年記』ですが、こちらも十分おもしろかった。
ボリュームゆえに少々お高めですが(1200円)、文庫落ちもしてるのでおすすめ。
夜中に読みながら、カレーだのラフテーだのが食べたくなって仕方ありませんでした。
「おでんカレー」も試してみたい。