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★★★★☆
【収録作品】
・「A MASKED BALL」
・「天帝妖狐」
蔵書整理のため、久々に再読。
わたしは乙一の描く悲しみとかせつなさを
「うまいなあ」とは思うのだけれど、
なぜか心に響かず、泣いたりはできないのです。
暴力とかグロテスクな描写も苦手だし。
そんなわけで、少年時代のこっくりさん体験から
人間の体を奪われ、人目を避けて生きる男の悲しみを描いた
「天帝妖狐」もいまいち入り込めず……。
「A MASKED BALL」は学園ミステリー。
伝言板のように書き込まれる学校のトイレの落書きを
発端とした事件の数々と、その顛末が描かれ、
うっすら怖い。
宮下さんのキャラクターなんていかにもライトノベル的なのだけど、
とぼけた味わいがあって、単純に楽しめます。
乙一作品の中では『暗いところで待ち合わせ』の次に好き。