金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ「真田丸」#47

2017-10-31 10:30:00 | 大河ドラマ「真田丸」
大河ドラマ「真田丸」#47

主人公を、知略に優れたヒーローとしたいなら、
どうしても「最終的に負けた」という史実と
つじつまを合わせるために、
足を引っ張るやつを設定しなきゃいけないのはわかる。
だから、大蔵卿局が
「政治的センスがなく、馬鹿なのに、
しゃしゃり出てくる声の大きいおばさん」
になっているのはストーリーの都合上仕方ないんだけども、
見ててストレスたまるよね……。

和睦のための使者として本多正信が出てこないようにするため、
幸村は茶々の妹である初を使者に立てるが、
大蔵卿局もついてきてしまう。
きりに「女狸」と評された阿茶局は、
大蔵卿局の牢人たちへの不信感を利用し、
大阪城を無力化する約束を取り付けてしまう。
幸村が使者として選んだ初だが、
大蔵がいなくても阿茶局には
対抗できなかったんじゃないかなあ……。
押しが弱すぎるよ。

和睦をしないと誓ったのに、砲弾に怯えて
その言を覆してしまった茶々は、
「茶々を叱ってください」
なんて言って幸村に寄り掛かる。
「命と人生がかかった局面で、女のセンチな弱音なんかに
付き合ってられねーんだよ!!」
って言いださない幸村の優等生ぶりよ。
はっ倒したい。

一方の江戸では、信之がお通に
膝枕&耳掃除してもらっていた場面に
稲とおこうが乗り込むという修羅場が展開。
そして、信之のお通との語らいの場が
「高学歴ハイスペック京女による風俗サービス」
だったことが判明。
家来にお金請求してたんだって。
京都弁の女は、やっぱり信用できないぜ。
稲が、おこうをきちんと立てているのが
とてもよい。
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大河ドラマ「真田丸」#46

2017-10-31 10:00:00 | 大河ドラマ「真田丸」
大河ドラマ「真田丸」#46

家康は、軍勢を3つに分け、一晩中ときの声を上げ続けて
豊臣方をおどすことに。
やらされる兵たちにとったら、これ、結構大変だよね……。
1チームが長い間声を出し続けることはできないうえ、
3チームしかない。
交代のスパンが短くなるから、
まとまった睡眠時間、取れないじゃん。

平野とともに大阪城へ兵糧を運ぼうとした信之は
稲に止められる。
自分だって一度くらいは無茶したいという信之を
稲が止められないと悟ったところで、
療養中の出浦さま登場。
最終手段の足止めが「ネバネバ」って……。
間抜けすぎるが、確かにこれは精神的なダメージでかい。
出ていこうという気もそがれるわ。

家康は信尹を呼び寄せて、幸村の調略を命じる。
大阪城へ入り込んだ信尹は、
信之のふたりの息子の行く末を案じる世間話をしたのみで、
帰るのだった。
信尹おじさんの出番も、もうないのかな。
身内の結束が固いことだけが、本当に救い。

有楽斎は徳川方に内通しており、
徳川の意を受けて和睦に持ち込もうとし、
大蔵卿局もそれに賛成する。
危機感を募らせた幸村は、秀頼に言った言葉を覆してでも
茶々を動かし、和睦を阻止しようとした。
家康が片桐をだまし、
茶々の居室を狙って砲弾を撃ち込んだところで
「次回へ続く」。

あれ、スパイは本当に有楽斎だったの??
絶対、料理人のおやじだと思ったのに。
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大河ドラマ「おんな城主直虎」#43

2017-10-30 12:32:07 | 大河ドラマ「おんな城主直...
大河ドラマ「おんな城主直虎」#43

草履番から小姓に取り立てられた万千代と万福だが、
案の定、小姓の先輩たちからは疎まれ、
仕事をもらえない。
まあ、先輩たちの気持ちもわかるよ……。
万千代は出しゃばりなうえ、あのドヤ顔にはわたしもイラつくもん。
あからさまな暴力をふるったり、陰湿ないじめをしたりしないだけ、
先輩たちはお育ちがいいなと思ってしまった……。

井伊に直接頼みごとをすると直虎に邪魔される、と
万千代は常慶経由で井伊から、家康に献上する薬を手に入れる。
家康のもとへ持って行くのを先輩たちに妨害されかけるものの、
徹夜作業で朝帰りになったのを目撃された事実を使い、
「殿からご寵愛をいただいている」
と言って先輩たちを退かせる。
またもや調子に乗っているのにイラッ。
まあ、これくらい押し出しが強くないと
上にはいけないよね。

直虎はすっかり落ち着いた指導者に。
合戦のために木を伐採しすぎたことが原因で山崩れがおき、
再発をふせぐための植林を近藤に進言する。
やれば後世に名が残るとそそのかし、
聞き入れなければ信長にもらった茶碗を売ると脅し、
うまく操縦している。
城主ではなく、これくらいのポジションの方が
彼女には合っていたんだろうな。
ラストでひっそり、甚兵衛の死が示されたことにほろり……。
百姓たちのリーダーとして直虎を支えてきた人だもんね。

家康の頼みで、万千代が岡崎まで会いにいった信康は、
穏やかで冷静、家康も万千代も認めるよい跡取り。
だからこそこの先に待ち受ける運命が悲しいね。
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99:伊丹十三 『女たちよ!』

2017-10-30 12:12:12 | 17 本の感想
伊丹十三 『女たちよ!』(新潮文庫)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

日常の振る舞いにこそ、その人となりは現れる。
スパゲッティの召し上がり方、アルコールの嗜み方、
サラダの本格的な作り方、クルマの正しい運転法、
セーターの着こなし方、強風下でのマッチの点け方、
そして「力強く、素早く」の恋愛術まで。
体験的エピソードで描かれる実用的な人生論風エッセイ。
真っ当な大人になるにはどうしたらいいのか?
そんな疑問を持つ「男たち」へ――。

***************************************

「男はなんのために結婚するのか。ベッドと食事のためだそうである。
 ということは料理は結婚生活の五十パーセントではないか。
 世の奥さまがたには、今少し料理に情熱を持ってくれなければ困るぞ。」
 (P.161)

今、SNSでこれを書いたら炎上待ったなしだな……。

確か、雑誌で紹介されているのを見て読んだ本。
映画監督としての顔しか知らなかったのだけども、
もとは俳優だったのか……。
昭和43年発刊の本。
時代が時代であるだけに、
かなり男尊女卑な考え方がにじみ出ていて、
タイトルに反し、想定している読者は男性だと思われる。
共感できるところはほとんどなかったけれども、
筆者のこだわりや思想をかっこいいと思う人もいるのだろう。

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98:泉ハナ 『外資系オタク秘書 ハセガワノブコの仁義なき戦い』

2017-10-30 11:33:35 | 17 本の感想
泉ハナ 『外資系オタク秘書 ハセガワノブコの仁義なき戦い』(祥伝社文庫)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

オタク仲間が命より大事なコレクションを奥さんに捨てられた!
オタクと結婚は相容れないのか!?
周囲と、ノブコ自身にも降りかかる、結婚、恋愛、出世問題……
人生を変える選択肢に、今後のオタク人生を考えるノブコ。
さらに、オタクを食い物にする危険な女も出現して、
平和なはずのオタク仲間も崩壊の危機に!?
次々襲い来るピンチに、ノブコはどう立ち向かうのか?

***************************************

今回もおもしろかった。
「自分のコレクションを妻が勝手に捨てた」問題に、
サークルクラッシャー、と実際にオタク界で話題になった
出来事を無理なくストーリーに落とし込んでいる。

「愛の伝道師」「フランシスコザビエルの再来」
に笑った。

そして、生き方にまつわる価値観の相違、という問題については、
過去のある場面を思い出して胸が痛い。
昔、教職についている友だちが、びっくりするほどナチュラルに、
悪気なく、自分の価値観だけに基づいて
別の友だちを否定する発言をしたことがあって、ショックだった。
もちろん、先生だからといってプライベートまで
偏った考え方をしてはいけないというわけではないんだけど、
長い付き合いの中で、
「わたしはこう思うけど、ちがう考え方もあるよね」
くらいの視点は持っている人だと思っていたから。

今だってわたしは彼女のことが好きだけど、
そのとき決して歩み寄れない価値観の違いというのを
他人に対して初めて感じたのだった。
話しても決してわかりあえないことってあるよね。

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大河ドラマ「真田丸」#45

2017-10-29 10:30:00 | 大河ドラマ「真田丸」
大河ドラマ「真田丸」#45

毛利勝永にスパイの存在を指摘され、
幸村はあぶり出しを行う。
スパイは有楽斎――とみせかけて、
実は料理人のおっちゃん、というオチだよね?
相談の場をわざわざ調理場に設定した理由が
他にないし、料理人のおっちゃんに
名前がついていること自体があやしい。

一方、江戸の信之のもとには
平野と福島が訪れていた。
秀吉に可愛がられていた彼らは、
秀頼に味方する者がいないことに心を痛め、
ひそかに兵糧米を大阪方に送りたいというのだった。
稲には猛反対されるが、おこうは送れる量を調べるという。

血が騒ぐなあ! とばかりに大はしゃぎの家康。
百戦錬磨のじじいたちの見せ場、といった様相。
家康は上杉と直江を呼び出し、
以前たてついたことを持ち出してネチネチ。
こんなときにも動じない直江のクールさといったら。
この主従もたいへんかわいい。

幸村たちは前田を挑発し、開戦。
スナイパー毛利は、牢人衆の中では
クールポジションなんだろうか。
すっかりじいさんになってしまったのに
現役バリバリの弓取りといった感じの内記もすごい。
見事に徳川勢を撃退し、チーム感増量。
直江がにっこりしてるのに目を疑ったわ。
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大河ドラマ「真田丸」#44

2017-10-29 10:00:00 | 大河ドラマ「真田丸」
大河ドラマ「真田丸」#44

籠城するしかなくなってしまったため、
幸村は次の策として出城を築いて
徳川軍を迎え撃つことを考える。
牢人衆と力を合わせ、
大野や木村たち豊臣方の武将たちの信頼も得はじめるが、
大蔵卿局や有楽斎たちは決して牢人たちを信用しようとせず、
茶々もかたくな。
大野は秘密で出城を築くことを許可するが
有楽斎に見つかり、築城を妨害される。

のっぺりした容貌で愚鈍なオーラを放ちまくっている
秀忠だけど、本当に家康に怒られてばっかりでかわいそう。
圧倒的に経験値が足りないのだから、
戦のあれこれがわからなくても仕方ないよね。
よぼよぼだった家康が、久々の戦ではしゃいで
めちゃ元気になってるのを見て、
うんざりした顔しるのが笑えた。

秀頼も、聡明だという設定だけども、どうにも弱い。
力を持ちすぎた側近の大人たちに対抗できないのも、
経験値が低いから仕方ないよね。
この辺りは、どうしても天性のものや努力だけでは
まだカバーしきれないよ。

小野お通のもとへ通う信之は、
お通初登場のときから
「そなたといると何でも話したくなる」
って言ってるんだけど、これ、口説いてるんだよね?
女の勘はするどい、というやつなのか、
稲に気づかれた模様。
怖い……!

ラスト、幸村が出城に「真田丸」と名付け、
44話めにしてようやく伏線回収。
今回、オープニングテーマが最初になく、
最期になってたのはそのためだったのね。
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大河ドラマ「真田丸」#42-43

2017-10-28 22:00:00 | 大河ドラマ「真田丸」
大河ドラマ「真田丸」#42-43

42話めにして初めて、主人公がまともに
活躍するところを見たかもしれん……。

父の策をベースにして、外へ打って出るという自らの策を
軍議にかける幸村だが、
豊臣方は何を言っても結論を「籠城」におさめようとし、
牢人衆たち4人も、賛成したのは毛利のみ。
「話が大きすぎて理解できないから、
 自分の理解できる方法が最善だと思い込もうとする」
って、あるよね……。
良し悪しの判断ができないの。

個別に語らううち、長宗我部と明石は、
真田の策に乗らないようにと事前に大野修理から言われていたことが
発覚する。
織田有楽斎は牢人衆を頼りにしているふりをしているが
その実まったく信用しておらず、
最初から意見を採用する気もないのだった。
幸村は軍議の場で皆と話し合い、強硬に反対していた後藤や
豊臣方から幸村を抑え込む役を任されていた木村の意見を
覆すことに成功。
大野修理も味方につけ、秀頼も幸村の策を採用した。

有楽斎は本当に腹立たしかったな。
おだてておだてて、実はまったく話を聞く気がないんだもん。
他人の時間と労力をなんだと思ってるんだ。

それぞれの望みを明かし、必ず勝とうと共通の目的もでき、
牢人衆の間に少年漫画のようなチーム感が出てきた

……となったところで、また落とすんだもんなー。

茶々の鶴の一声で、また「籠城」に逆戻り。
真田以外信用できないので、城にとどめて
目を光らせていなければならないというのだった。
頼りにしていると言いながら、
幸村の策を決して受け入れようとしない茶々。
徒労感半端ない。
よいアイディアがあっても、
それを活かせる環境にないって絶望的だな。

自分が被る不利益よりも
「源次郎の好きにさせてやりたい」
「あれは14年、この時を待っていたのだ」
と言って弟が気兼ねすることを心配する
信之は本当に善人だな。
弟の方は、兄にかかる迷惑のこと、
一切気にしてないのに……。
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大河ドラマ「真田丸」#41

2017-10-28 21:30:00 | 大河ドラマ「真田丸」
大河ドラマ「真田丸」#41

相手を持ち上げて持ち上げて、実はバカにしている
織田有楽斎は本当に腹立たしいじじいであるよ。
有楽斎も大蔵卿局も、幸村の武将としての器量を
不明としているのは結構冷静だと思うけど。

秀頼に対面した幸村は、城に集まってきた牢人の
後藤又兵衛と毛利勝永に絡まれる。
特別扱いの幸村が気に入らないというのだった。
豊臣サイドは幸村を総大将とする予定だったが
後藤又兵衛たちの強硬な反対に逢い、
幸村・後藤・毛利・長宗我部・明石の五人が
牢人の代表者となって合議で決めることになる。

体調の思わしくない信之は、息子ふたりを
参陣させることに。
幸村に呼ばれて彼のもとへ行こうとした作兵衛の
動きを察知した信之は、
刀を抜いて作兵衛を留めようとする。
手のしびれによって刀を取り落としたのを
温情だと勘違いされてしまったのは、
いつものコメディパートね。

三成と大谷がいた御文庫に入って感慨無量の幸村。
「書類まったくないし、使ってないなら
 棚を片付ければいいのに……」
と思ってしまった。
部屋がない部屋がないっていってるのに、
空間の無駄遣いだよ!!
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大河ドラマ「真田丸」#40

2017-10-27 20:45:25 | 大河ドラマ「真田丸」
大河ドラマ「真田丸」#40

ふいに信繁のもとに現れた、元宇喜多家家臣の明石。
驚いたことに片桐且元まで来ていた。
方広寺の鐘の件で徳川側に翻弄された片桐は、
大蔵卿局憎さに嘘をついてしまい、
それによって徳川との内通を疑われて
暗殺の危険性も出てきたため、大阪城を離れたのだった。
そして、取次役だった彼がいなくなったことを
徳川側は手切れだとみなし、
徳川と豊臣の戦が始まろうとしているのだという。

みんなにいびられて馬鹿にされ、追い出されたのに、
豊臣のために参陣してくれと信繁に頼みに来た片桐は
本当にいい人であるよ。
でも力のない善人は馬鹿にされるのよね……。
片桐をかばう体で「そんな度胸も知恵もない」と
本人の前で片桐をこき下ろした茶々が
いちばんひどいと思った。
家が危機に陥っていることを理解できていないから、
家臣のヘイトをためるとまずい、ということも
わからないんだな。

力にはなれないと助力を拒んだ信繁だが、
きりに発破をかけられて参陣を決意する。
今まであれこれやってきたけど、
何も成し遂げてない、ということがここで効いてきた。
何の役にも立っていない、何のために生きてきたのか?
というところから、
生きてきた意義をこれから作ろう、という
きれいな流れ。
信繁は、兄の捨てた「幸」の字と、
息子にくじでひかせた「村」の字を組み合わせ、
「幸村」と名乗ることにする。

きりは相変わらず、ずけずけとものを言い、
ずうずうしいのだが、以前ほどムカつかないのは
こちらが慣れたのか、彼女が成長して
分をわきまえてきたからなのか。
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