「実写化? せんでええわ……」
と思っていたのだけども、映画の評判が非常によかったうえ、
WOWOW配信のドラマの評判も上々、
中川大志くんが鯉登役……ということで
WOWOWオンデマンドの契約をしてしまった。
先にドラマのほうを見始めてしまったのだけども、
映画の配信が本日までだということで慌ててこっちを見た。
ちゃんと原作リスペクトと愛が感じられる作りで、
事前に聞いていた通り再現度がすごい。
特に自然やアイヌの生活、明治期の北海道の街並みなんかは
実写化した意義があったと感じられる作り。
動物の作りもの感はどうしようもないというか、
本物を使えない以上仕方ないと思うし、
コメディパートも若干、あれ? と感じられる部分もあったけど、
おおむね面白かった。
演技で気になったのは端役の人くらいで、メインキャストには文句なし。
今回映画化されたのは導入部だけで、
三陣営の顔見せと杉本・アシリパ・白石のチーム結成までで終了。
二階堂役の栁俊太郎さん、この実写で初めて知ったのだけど、
めっちゃ二階堂だった。
二人同時に顔を写さないように撮ってるんだけども、
気をつけて見ないとそれがわからない自然さ。
玉木宏の鶴見と館ひろしの土方も、コスプレ感があったのは最初だけ。
キャストやセット等すべてをひっくるめて、
現時点でできる限りの最高の実写化をしました! という感がある。
杉元役の山﨑賢人くんは、実写請負人みたいになっていて、
毎回文句言われて気の毒ね……。
今回も杉元役にしては男くささがなくて顔が可愛すぎるように思うけど、
じゃあ誰がぴったりなのかと言ったら思いつかないし、
とても頑張ってるのはよくわかる。
癖のない美形だから、何の役にもそれなりに近づけられるポテンシャルと、
主役を張れる安定感、現場での信頼があるのだろうと思う。
特に主役は、顔が似てるだけじゃダメだというのはわかるしね。
早々に読むのをやめてしまった。
そのため映画もなかなか見る勇気が出ず……という状態だった。
いや~……
いくらなんでも、重すぎるだろ!!
前半はいじめの場面が鬱すぎて早送り!
途中からは堤真一が怖すぎて早送り!
ちゃんと見られなかったので、好み度★はなしです。
キラキラ青春もののスパイスとして、
いじめだったり難病だったりが添加された作品は多いが、
これは毒物の塊に、キラキラがちょっぴり含有されてる感じ。
恋する二人のエモさは相当だし、
再会してからの展開も大好きなんだけども、
特に後半の毒物パートが激しすぎる。
「キラキラ青春ものをバカにしてすみませんでした、
もう勘弁してください、
キラキラしてるだけの甘っちょろい恋物語、最高!」
と言いたくなる。
直前に見た映画で同級生役だった北村匠海くんと中川大志くんが、
この映画では親子役になっていて不思議な感じ。
玻璃のビジュアルが、
「Q:なぜ清澄はそこまでして玻璃を守ろうとするの?
A:恋しちゃったから」
を納得させるものではないのが残念なのだけれども、
そういう端々にある「説得力のなさ」を
石井杏奈さんと中川大志くんの演技がカバーしていた。
二人とも、素晴らしかった。
★★★☆☆3.5
★★★★☆4寄りの3.5
★★★★☆4.5