なんだかんだで完走してしまった。
終盤、十兵衛と信長の間で齟齬が積み重なって
本能寺ポイントがたまっていくところは
おもしろかったし、最終回も、
本能寺の変のシーンまでは
最終回にふさわしい盛り上がりがあった。
幼児性全開、承認欲求の塊みたいな信長のキャラ立ては、
新鮮でおもしろかったし、
丁寧に描いてきた信長の十兵衛へ向ける巨大感情も、
終盤の展開に説得力を持たせていた。
それだけにたいして機能しなかった
前半のエピソードがもったいなかった。
「十兵衛はこういう人です」という人物像が確立するのが
遅くて、彼が主人公らしい行動をしても、
ストーリー上の必要に迫られてのものとしか
思えなかったんだよな~。
ハマった大河でも、序盤はつまらなくて
投げ出しそうになったものは結構あるから、
一年という長いスパンで物語を組み立てるのは
やっぱり難しいのだと思うけれど、
序盤から信長と十兵衛の関係にフォーカスして作っていたら
十兵衛のキャラももう少し早く確立したんじゃないだろうか。
それにしても、前半、異常に十兵衛好きだった藤孝の
掌の返しよう……。