金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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大河ドラマ「麒麟がくる」 最終話

2021-02-07 21:06:16 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
なんだかんだで完走してしまった。

終盤、十兵衛と信長の間で齟齬が積み重なって
本能寺ポイントがたまっていくところは
おもしろかったし、最終回も、
本能寺の変のシーンまでは
最終回にふさわしい盛り上がりがあった。
幼児性全開、承認欲求の塊みたいな信長のキャラ立ては、
新鮮でおもしろかったし、
丁寧に描いてきた信長の十兵衛へ向ける巨大感情も、
終盤の展開に説得力を持たせていた。

それだけにたいして機能しなかった
前半のエピソードがもったいなかった。
「十兵衛はこういう人です」という人物像が確立するのが
遅くて、彼が主人公らしい行動をしても、
ストーリー上の必要に迫られてのものとしか
思えなかったんだよな~。
ハマった大河でも、序盤はつまらなくて
投げ出しそうになったものは結構あるから、
一年という長いスパンで物語を組み立てるのは
やっぱり難しいのだと思うけれど、
序盤から信長と十兵衛の関係にフォーカスして作っていたら
十兵衛のキャラももう少し早く確立したんじゃないだろうか。

それにしても、前半、異常に十兵衛好きだった藤孝の
掌の返しよう……。
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大河ドラマ「麒麟がくる」#39

2021-01-03 20:57:47 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
熙子、存在がストーリーに何の寄与もしていないものだから、
お百度参りにえらく尺を取り、
なおかつ回想が差しはさまれた時点で、
「あ、死ぬな」とわかってしまった……。
さらに思い出の品を出してきたのが駄目押し。

なんだろう、最近いろいろ口うるさい人が多いから、
登場人物の男女比率とか、
気を遣わなきゃいけなかったりするのかな。

後々につながっていかない道三周りのエピソードに
話数を割きすぎたり、
たいしてストーリーに絡まない人物の出番がやけに多かったり、
なんだかバランスが悪いんだよな~。
今回なんかほんとに、作劇的にカットしていい部分が
多すぎたんじゃないだろうか。

信長の危うさは、今回も魅力的に描いていた。
人の言うこと聞かない、思い通りにいかないと癇癪起こす、
なんだかんだで十兵衛大好き。
自分を認めてくれる人が好きだけど、
自分以外によそ見するとプンプンしちゃうの、子どもじゃん……。

松永久秀は、そろそろ退場か~。
寂しくなっちゃう。
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大河ドラマ「麒麟がくる」#34

2020-11-29 20:40:20 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
毎回感想書くほどじゃないんだけども、
脱落せずに見てます。
信長をはじめとする戦国武将だけに
焦点をあてるのではなく、
室町幕府や朝廷をちゃんと描いてくれているのが
好印象。

松永久秀は相変わらずキュート。
欲と矜持と、ユーモラスな部分が同居していて、
初回登場時から一貫してよいキャラクター。
今日、十兵衛とふたりで階段にちんまり座ってるのも、
「私の領地あげます」「マジで!?」のやり取りも
可愛かった。

そして、承認欲求の塊・信長。
ここまで子どものまま、
「褒めて褒めて!」が行動原理になっている信長像、
斬新だな。
「褒めてくれる人が好き!」なのも、幼児じゃん……。
帝にまでその承認欲求がバレてて、うまく操られている感。
それでいてそのキャラが一貫していて、破綻しておらず、
うまい具合にストーリーを動かしている。

よいキャラクターと展開も多く、
つまらないとは思わないのにハマれないのは、
やっぱり光秀のキャラの立たなさっぷりが
原因なんだろうか……。
怒っても苦しんでも、人格の核のようなものが不明なので、
史実に準じたストーリーに沿って動かされているだけに
見えちゃうんだよ。
たとえば、今回の比叡山焼き討ちに関しても、
彼の仏教界に対するスタンスがよくわからないので、
後悔だったり苦しみだったりに
「根」が感じられないんだよな……。

あと、義昭も、キャラ変しすぎじゃないか??
もちろん、増長するような環境や
信長に対する不満は描かれていたけれど、
変化が唐突に思えて仕方ない。

しっくりこないまま34話まで来てしまった。
あと10話で終わるってなんか不思議な感じ。
コメント (2)
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大河ドラマ「麒麟がくる」#28

2020-10-18 20:18:21 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
感想書いてなかったけど、脱落せずに見てます。
光秀を主人公だと思わなければ面白いんだよ。
十兵衛、見てるとなんでこう腹が立つのか……。
「キャラ立ってないくせに主人公面すんな」
という苛立ち??
楽しみは、松永久秀と近衛前久。
今日の久秀も良かった。
この人は初回登場時からきちんとキャラ立ちしているから
行動原理も明確。

駒ちゃんも序盤ではしばしばイラッときたけど、
最近はそうでもない。
今日も、戦が始まったと聞いて、
「助けなきゃ! 行ってまいります!」みたいな
「足引っ張るヒロイン」ムーブをするんじゃないかと
ひやひやしたけど、その手の行動はしないんだよね。
ただ華を添えるだけではなくて、
きちんとメインストーリーに絡んだ動きをしてくれることを期待。

信長のやばさも相変わらず。
時折目つきが危ない。
石仏の首チョンパは延暦寺焼き討ちの前振りですな。
今まで信長の出る大河はいくつもあったけれど、
わたしが見た大河の中で、
当時の幕府内部のあれこれをきちんと描こうとしているものは
初めてかもしれない。
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大河ドラマ「麒麟がくる」#24

2020-09-20 21:02:57 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
義輝、最後に見せ場があってよかったね!
将軍を亡きものにせんと押し入ってきた三好勢に太刀で応戦、
かっこよいところを見せて死亡。
三好勢が、障子?で義輝の三方を囲んで
黒ひげ危機一髪みたいにグサリとするの、
血は飛ばないし、殺す瞬間の相手の顔を見なくて済むし、
合理的ですな……。

松永は
「義輝暗殺は息子が勝手にやったこと」
「止められなかった自分にも手落ちがある」
って息子に怒ったり殊勝なこと言ったりしてるが、
これは演技よね?
わたし、たぶん十兵衛のこと好きじゃないから
彼が何を言っても腹立たしく面白くないと感じるんだろうけど、
松永久秀を筆頭に、十兵衛以外にスポットがあたるとおもしろいよ。

朝倉の意を受け、将軍にふさわしいかどうかを見極めるために
覚慶に会いにきた十兵衛。
不合格判定。
三淵も藤孝も「ビミョー。でも他にいないしな~」の
スタンスである様子。
自分に対して不満持ってる連中に無理やり
担ぎあげられるのって、不幸だよねえ。
覚慶が気の毒。

【そのほかいろいろ】

・「次の将軍は覚慶がいいと思うんだけど、
 三好が違うほうにしろって脅してくるよ~!」
 とわざわざ伊呂波大夫を尋ねてきて泣きつく前久。
 関白としてどうよ? と思うが、可愛い。

・朝倉「路銀は越前で持つ」
 ほんと金払い良いな……。
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大河ドラマ「麒麟がくる」#23

2020-09-13 20:51:04 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
義輝「夏は終わった……わしの夏は……」

連載漫画だったら、ラストページに持ってきて
足利義輝、甲子園にて初戦敗退――

とでもアオリを入れられそうなシーンだったな!

松永久秀は、すでに義輝には将軍としての価値がないと断じ、
藤孝までも義輝を見限って次の将軍を立てることを考えていると知り、
十兵衛しょんぼり。

でも、十兵衛自身の掘り下げがたいしてなされないまま進行してしまったので
彼がどうしてそこまで将軍に肩入れするのかもよくわからず。
エピソードがちゃんと積み重ねられていれば
切ない場面として盛り上がっただろうに……。もったいない。

朝倉義景に「うちが一番だよ☆」とマイホームパパみたいなことを言われて
今回は妻子のもとへ戻り、終了。

タイトルにからめた「麒麟」発言がどうにも取ってつけたようなのは
今後解消されるのかしらん。
世の中を平和に、って発想が本当に当時あったのかどうか
わたしは疑っているよ。

【その他いろいろ】

・佐々木蔵之介って別に猿顔じゃないと思うんだけど、
 ちゃんと猿顔に見えるようにしてあってすごい。

・ストーカー駒ちゃん。

・将軍を助けて!とお願いしにきた十兵衛を、
 信長がめっちゃ面倒くさそうにあしらってておかしかった。
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大河ドラマ「麒麟がくる」#22

2020-08-30 20:50:55 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
放送休止期間を挟んでいたから、正直なところ、
もう見なくていいかな~と思ってたんだけど。
近衛前久が出ると聞いて、見たよ。
冒頭、将軍の反抗期エピソードに出てきて、
これで終わりかしらんと思っていたら、
近衛家つながりで、伊呂波太夫のところに再登場。
「客がいるのに駒に東庵とのケンカについて話させる」
という不自然な展開で前久と駒ちゃんを会わせたので、
今後も登場するんかな。

「ますます実権奪われて将軍さまスネちゃったから、
 なんとかして~!」
と越前の十兵衛のところまでやってくる藤孝。
十兵衛のこと好きすぎだし、買い被りすぎだろ。
「主人公だから」以外の説得力をくれ!
……と思っていたけど、将軍に会って、
信長を後ろ盾に!と役に立つ提案した!!
ちゃんと役に立った!!

松永久秀は相変わらずキュート。
死んだ奥さんを愛していた、ということを示しつつ、
即刻伊呂波太夫を口説きにかかる。
松永のキャラ立ては初回から上手いんだよね。

【その他いろいろ】

・十兵衛の子・赤ん坊のたまちゃんに
「藤孝さまのこと気にいったみたい~!!」
 というエピソードつけたの、
 後の展開を知っている人にウインクするような上手いくすぐりだ。

・還俗前の義昭も登場。
 今日はわりと仕込みがたくさんあって充実していた。
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大河ドラマ「麒麟がくる」#21

2020-06-07 20:43:46 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
あいかわらず十兵衛はいなくても話の展開に何の影響もなく、
無理に話にからめようと苦心しているのを見ると、
「もう無理すんな……」って気になる。
終わってから信長の前に現れた十兵衛、
マジで「お前、何しにきたの??」だよ。


今川の大軍が向かってくるという状況に、
清州城で突然算数の授業が始まったのはおもしろかった。

読みが外れれば死ぬ、という事態に、
信長が側室の産んだ子をいきなり帰蝶に引き合わせて
「ごめんね☆」をやったのも。

どんなに信頼して、頼みに思っている妻だとしても、
十年もの間子どもができなければ、
他の女に産ませるしかないのよね~。

帰蝶がそういう事情を理解しているからこそ
信長を非難したりはせず、
でも決して平気で受け入れているわけでもなく
その後、情緒不安定になっているのも、
信長が「仕方ないよね、でもごめんね」と
うしろめたい顔をしてるのも、
演技が細かくてよいね。
しかし、この状況を踏まえると、
終盤の「あれは、母親じゃ」は
結構重い意味を持ってくるな……

今まででいちばんイケメンで好感が持てる今川義元、
殺されちゃってちょっと悲しい。
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大河ドラマ「麒麟がくる」#18

2020-05-17 20:14:32 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
文句ばっかり書くのも不毛だし、
楽しんで見ている人もいるのだから
水を差すようなことはしないでおこう、
おもしろかったときだけ感想を書こう……

そう思って先週は感想を書かなかったのだけど、
これだけは言わせて!!

さんざん引っぱっておいて、駒ちゃんを助けたお侍は
何のひねりもなく明智父だった、ということに
衝撃を受けているよ……。
第1話で予想がつくことだったのに、
ここまで引っ張ったのはなぜ???
ほんとにわかんない

信長と弟・信勝が「妬ましかった」と本音をぶちまけあい、
「おっ、意外な展開!」と思ったら、
信長「これを飲め」。

信勝「お許しください」
信長「飲め飲め飲め飲め飲め飲め」

信長のサイコパスっぷりが怖いよ~!!
結局殺してるし。
お約束の大魔王演出よりこっちのほうが怖い。

【その他いろいろ】

・ケチだった道三に対し、朝倉義景の気前の良さ。
 援助を受けたら別の形で見返りを求められるだろうけど、
 一族郎党の生活を背負ってるんだから、
 かっこつけずにお金もらっとけよ!!

・帰蝶も藤孝も「十兵衛を助けてあげて☆」と
 手を回してくれるんだから、
 十兵衛の愛され体質(主人公補正)すごい。
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大河ドラマ「麒麟がくる」#16

2020-05-03 20:05:24 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
ことあるごとに尾張へ行く十兵衛。
さすがに「誰かのお使い」はしつこいと思ったのか、
今度は自発的に。

弟をけしかけて義龍を追い込んだのは帰蝶だと
帰蝶を責めてみたり、
「私がそうさせませぬ」と言いきったり、
ここだけ見ると
「十兵衛、しっかりしてるじゃん」と思えそうなんだけど、
ここまでの15話で彼のパーソナリティが確立していないもんだから、
展開上の都合としか思えないんだよな~。
 
義龍が明智家の領地替えを言いだし、
義龍につくか道三につくかで
ようやく明智家の物語になった……!

――と思いきや、やっぱりどこか他人事の十兵衛。
急に自分の意志をもちはじめて道三を止めに行くが、
結局いつもの「渦中の人物に絡ませるためだけの展開」だった。
あーあ。
伯父上が道三のもとへ走り、自分が家を背負う身になったのに、
その立場ゆえの判断であるようには見えないんだよな。
あくまでも個人の判断という感じ。

ラストで道三を選んだけれど、あまり意外でもない。
これまでの様子見てても、十兵衛、
義龍のことそんなに好きじゃないし、友情も感じてないし、
評価もしてないよね。

【その他いろいろ】

・信長と帰蝶の夫婦はよいね。

・駒ちゃんモテますな。

・道三「わしはケチだが、それを隠したことはない」
 自覚あったのね……
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