第8話「いざ、鎌倉」
本格的に登場して早々、
「ああ、この人、殺しとかないとダメですね」
と思わせる義経、すごくない??
狩りの獲物にもの申してきた男をだまし討ちにして
いきなり射殺したのに、屈託がなさすぎる。
頼朝のもとへ向かっていたはずが富士山のぼると言い出す義経、
ぬるぬるした里芋らしきものを豪快に刺し箸で食べる義経。
藤原秀衡に愛情いっぱいに送り出されていたのに、
サイコパスの気のある野生児ぶり。
小学生のときに読んだ手塚治虫の『火の鳥』、
主人公のモデルが弁慶なのに義経の好感度が低すぎて
結構衝撃だったのだが、
このドラマの義経もかなりやばいやつ。
最初のナレーションから「寄せ集め」と言われていた頼朝勢、
さっそく不満が爆発。
降伏した畠山重忠を頼朝が受け入れたことで
和田義盛がぷんすか。
「いちいち思いを聞く必要はない。頼朝が決めろ。
異を唱えるやつは俺が相手になる」
と、義時をフォローしつつかっこいいこと言ってた広常ですら、
「若くて見栄えのいいほうがいい」
と決まっていた先陣を重忠に変更されるとプンプン。
(あのかっこよさはどこへ……)
最初から一貫して頼朝シンパっぽかった義盛すら、
「佐殿、近頃調子のってねえか?」
って言い出す板東武者の扱いづらさよ。
蛮族みたいな田舎のチンピラをまとめていくの、本当に大変ね……。
でも、それまでたいして親しくもなかった
三浦とか上総とかが集まっておしゃべりしてるのに、
わたしはキュンとしちゃうのであった。
義村も、ようやく「盟友」らしく義時をサポート。
義時が彼に甘えているところ、俳優さん結構な歳なのに
ちゃんと少年になっててすごいね。
過去のいきさつから孤立してる重忠の隣に義村が座ってあげたの、
よかった。
江間次郎、
「頼朝の手に渡すくらいなら八重を殺せ」
と言われたのだろうが、もういいよ、二人で逃げて……!
決してそうならないと知っているし、
八重のことは全然好きになれないが、
次郎くんには幸せになってほしいよ!!
【その他いろいろ】
・重忠、ちゃんとイケメン設定だった。
頼朝も「重忠が窮屈な思いをしないように」って
気遣ってあげるのね。
・亀といちゃいちゃするために政子との対面を一日延ばしにしたうえ、
ギャラリーの中に亀がいるのに
政子との「感動の対面」をやっちゃう頼朝。
あ~政子の「打ち壊し」、楽しみだな~!!
・時政パパも、裏切ろうとしていたときとはまたちがったふうに、
「頼朝が自分を評価していない」
という鬱屈を示しているし、
実衣は継母のりくに対してばりばり反抗期。
すでに序盤の「愉快な北条家」がなつかしい。
りく、そんなに気にさわる描写は
なかったような気がするんだけども。
・義村にだまされて「武衛=マブダチ」だと思い込む広常、
おもしろかったけど、これ、一歩間違えば刃傷沙汰では。
・敵の軍勢が膨れ上がって大ピンチ! という状況で、
「それがしは大庭殿の家人ではござらん」
とあっさり裏切りを告げる梶原のメンタル、すごすぎ。
よく無事に帰れたな!?
・「流人の分際で、坂東武者を下に見る」
伊東のじい様の言うこと、何一つまちがってない。