金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
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大河ドラマ『いだてん』#47

2019-12-15 21:05:07 | 大河ドラマ「いだてん」
美川は……??

ということだけが心残りだけど、
文句なしの大団円。

長い長い年月と、多くの人々の努力と無念が結実した
すばらしい最終回だった。
オリンピックに関わってきたじいさんたちが
「ばんざーい!」
を繰り返してるのに、ちょっと泣きそうになっちゃった。

インドネシアの不参加が決まり、
すでに日本に来ていた選手たちが帰国することになるのだけども、
ちゃんとインドネシアでのエピソードが効いてて、
通訳のアレンに胸を打たれる。

五りんの存在だけが、どうもしっくりこないというか、
「こいつはいったい何がしたかったんだ」
というもやもやは最後まで残った。
でも、まあ、
女子がスポーツできなかった時代にスポーツを愛し、
震災で命を落としたシマちゃん、
戦争のせいでオリンピックに出る機会を奪われ
戦地に送られてしまった小松くん。
ふたりの無念がのちの時代に晴らされた……ということを
言いたかったのだと思うことにしよう。

これ以外、まったく文句のない見事な脚本・構成だったよ。


【その他いろいろ】

・こんなに国旗担当にスポットライトをあてたドラマが
 いまだかつてあっただろうか……!
 単に、「へんな人が集まりました」っていうことを言うだけの
 出番だと思ってたよ、国旗担当の彼……!
 「オリンピック中に突然、国が独立」という史実を踏まえた
 仕込みだったのね。

・四三のストックホルムでのゴール。
 このエピソード、すっかり忘れてたけど、
 最終回にふさわしい伏線回収だね。


スタート前からケチがついてしまった「麒麟がくる」だけど、
これもおもしろいドラマだといいなあ。

コメント (2)
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大河ドラマ『いだてん』#46

2019-12-08 20:45:27 | 大河ドラマ「いだてん」
来週最終回だなんて、淋しいなあ~~。

家に引きこもってたまーちゃん、
ついにキレて組織委員会に乗り込む。
「いいか、よく聞け小役人ども!」
分別のついたまともな人になりかけてたけど、
やっぱりまーちゃんは傍若無人じゃないとな。
なにより東龍さんが、
まーちゃんと仲直りできてよかった
ずいぶん老け込んで小さくなっちゃってたもん。

たったふたりだけで陸上競技に出場するため
日本にやってきたコンゴの選手。
彼らを四三と弥彦に重ねて
過ぎ去った年月を思い起させる演出の妙。

そして最後の最後にキャラ崩壊した菊枝さんが
カワイイ。
「うるさいなあ、いちいち」とまーちゃんに毒吐いたり、
マダムキラー平沢の来訪に化粧して裸眼で応対、
きゅうりで聖火ランナー。

前日になって大雨が降り出し、どうなる!?

となって早々、予告で思いっきりネタバレ。
まあ、マリーの占いで「大雨」と出た時点で
みんな「晴れる」と確信しているんだけどね。
カラーテレビ買わされちゃうのか。

【その他いろいろ】

・今になって「マラソンをやりたい」とか。
 オリンピックと落語をつなぐためだけの
 キャラだったのかなあ、五りんは。

・聖火ランナーの坂井くん、
 見覚えのある顔だと思ったら、
 「直虎」の亥之助か!!

・可児先生、久しぶり!
 まーちゃんにとっては「誰これ」だけど。

・聖火ランナーになれなかったことで
 嘉納先生に泣きながらわびる四三。
 「いや、さすがに退けよ、じいさんは……」
 とちょっとイラッときちゃったけど、すぐに
 「仕方ない、平和の祭典だから」
 と四三が気持ちを切り替えたのはよかった。

・あんなわずかな出番で、ブルーインパルス組に
 キャラ付けしたのすごいな……。
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大河ドラマ『いだてん』#45

2019-12-01 20:46:10 | 大河ドラマ「いだてん」
東龍さん~~

裏委員会に入りたくても入れない、
楽しげなまーちゃんたちを窓の外から眺める彼の孤独……。
お酒持って来てるところが、また悲しい。

責任者のひとりだから、
ある程度やむを得ないところはあったとはいえ、
川嶋のまーちゃん外しに加担しちゃったもんな~。


そして、まーちゃんをオリンピックから締め出した
張本人の川嶋は、あっさり政治の世界へ戻っていってしまう。
生涯情熱をささげたオリンピックからまーちゃんは隔てられたけど、
それも、川嶋にとってはただ己の信念のために
一時行った小細工にすぎないってところがまたむごい。
ラスボスとして君臨し続けるわけでもなく、
彼の本当にささやかな「政治」のひとつが、
まーちゃんの人生と交差しただけなんだろう。
恐ろしい脚本であるよ。


今回のトピックのひとつは、「東洋の魔女」を導く大松の引退騒動。
最後の、熱血教師もの(あるいはスポ根もの)のノリは
わたしの嫌悪するものでもあるんだけども、

「青春を犠牲にした、そう言われるのがいちばん嫌いです!」

のセリフには胸打たれちゃったわ。
何が人生の優先事項かなんて人それぞれちがうのに、
よく知りもしない人間たちが勝手にジャッジして憐れんでくるのは
そりゃあ腹が立つわ。

【その他いろいろ】

・ついにまーちゃんの子どもが登場。

 まーちゃん「家族旅行でも行くよ」
 娘「行かない、行かない。行ったってどうせ楽しくないもん!」

 まーちゃんみたいな父親、年ごろの娘にとっては
 本当にうざったい、鬱陶しい存在だろうな……。

・「(本人に向かって)前から田畑さん嫌われてましたよ」
 「『俺が』『俺が』じゃないですか」
 「やることやってんじゃんねー」
 ここへ来て、失言キャラを立ててきた森西氏。

・今日は菊枝さん回でもあったな。
 まーちゃんが「菊枝さん」って言ったり
 「菊枝ちゃん」って呼んだりするのが可愛い。
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大河ドラマ『いだてん』#44

2019-11-24 20:16:01 | 大河ドラマ「いだてん」
カクさん「まーちゃんは意外と嫌われてるんです!」

菊枝  「でしょうね……」

みんな知ってるよ!!


* * * * *

川島のいやらしさが炸裂。
ここまで主人公を窮地に追い詰めた相手が
いただろうか。
まさにラスボスにふさわしい風格。

開催国インドネシアの国民のために、
選手たちのために、
インドネシアでのアジア大会への出場を
決めたまーちゃん。

しかしながら、国内ではバッシングの嵐。
河野の助言で「親善試合」と称して
切り抜けようとしたものの、吊るし上げにあい、
事務総長辞任に追い込まれてしまう。

板挟みになった東氏がつらい……。

まさかほんとに辞任させられるとは思わなかった。
高橋是清に
「金を出して口も出せばいい」
そう言ったツケが巨大ブーメランになって戻ってきたの、
震えるわ~……。


【その他いろいろ】

・辞任会見で、津島のセリフをことごとく邪魔するまーちゃん、
 泣かせるシーンなのに笑ってしまう。

・志ん生、死んじゃうのかと思った……。
 公園のシーンが死亡フラグに見えて。
 五りん失踪の方のフラグだったのか。

・まーちゃん子どもいたんだ!?!?
 
・「菊枝ちゃん」「菊枝ちゃん」(独り言)→「まだいたのかよ!?」
 これ、志ん生夫妻でもあったね。
 アイロンの霧吹きに使う水を呑んでたのに笑った。

・カクさんまでそっぽ向かなくてほっとした!!
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大河ドラマ『いだてん』#43

2019-11-23 14:01:55 | 大河ドラマ「いだてん」
かつての同僚である政治家・河野とのやりとりで、
川島が津島おろしを企てていることを知るまーちゃん。
しかしながら、津島おろしの主犯にされて、
津島本人からもそう思われてしまう。

「川島の恨みを買う覚えは?」
と問われて、「ある」「ある」「ある」と
プレイバックが始まるのがおかしかった。
言いたい放題言ってるもんね。

河野は、
「川島は私怨で動くような小物じゃない。
 政治がやりたいだけ」
というが、この後の出来事にしても、
彼のふるまいに、どんな政治的メリットがあるのか
まだよくわからんのよね……。

アジア大会で開催国のインドネシアが
政治的な理由からビザを出さず、
台湾とイスラエルの出場を阻害。
出場するかボイコットすべきかでゆれるまーちゃん。
 
政治とスポーツは別という信念に基づけば
選手のためにも出場したいが、
出場すれば東京オリンピックを
取り上げられる。

悩む現地スタッフのもとへ現れる川島。
「さっさと決めろよ~」
と言う彼に、まーちゃんが
「帰ると言ったら困るでしょ」
とスカルノとの親密な関係を指摘することで
一矢報いたのは爽快だったけど、
VS川島はこれからも続きそう。

【その他いろいろ】
・オリンピックおたくの五りんに、
 国旗マニアの学生に
 「友達いないだろ!」

・知恵ちゃん、岩ちんが好みだったのか。
「(五りんは)友達です~」
 なんたる変わり身の早さ。

・まだ死んでいないのに
 自分の肖像画を飾らせる可児先生。

・アレンはジゴローファンだったの??
 間接的な弟子??
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大河ドラマ『いだてん』#42

2019-11-10 20:48:51 | 大河ドラマ「いだてん」
選手村をスタジアムから遠い埼玉の朝霞に
作ることに反対し続けるまーちゃん。
「もう決まったんだから、勝手に動かないでよもー!」
と東氏に文句を言われつつも、あきらめきれず。
ただし、アメリカから代々木の軍用地を返還してもらうには
60億円が必要。

死んだ嘉納先生との対話が始まったときには、
見ながらわたし、
「今時こういうの、やめてよ、もー……」
という気分だったのだけど、
まーちゃんは対話をきっかけに
事態を打開する方法を思いつくことに。

当時60万円もしたカラーテレビの経済効果を訴え、
見事に国から60億円をひきだすことに成功。
このアイディアで窮地を切り抜けるのは
すごいよね……。

こうして前向きな明るいムードになったかと思いきや、
川島がオリンピック担当相に就任。
まーちゃんを排除できないと知るや、
今度は津島を追い落としにかかる。
「あいつ無能だよねー」という悪口を吹きこんだうえ、
「みんな言ってる」って……小学生か!!
そしてそんな川島のやり口を知ったまーちゃんは、
「俺は津島さんを守る!」
と言いだす。
ああ、こじれそうだわ~。

川島は能力も高くしたたかで、
最終章のラスボスにふさわしい存在感。
彼の登場から、まーちゃんが、
「オリンピックが好きすぎるだけの、まっとうな常識人」
に見えて仕方ないよ。

【その他いろいろ】

・バレー部コーチの大松について、
「虐待ではありません」
を繰り返してたが、親に許しを得に行こうが何だろうが、
これは今だったら確実にパワハラ案件。
そりゃ選手も頭突きでボコボコにするわ。

・四三のことがどうしても好きになれない……と思ってたんだけど、
 原因が分かった。
 リアクションがいちいち大げさなんだよ……。

・テレビで五りんを見たまーちゃん、
 国民の無関心を解消するため、
 五りんをオリンピックの広告塔にすることを思いつく。
 シマちゃんや小松くんの無念が間接的ながら
 こうやって解消されるわけね。
 ちゃんと意味のあるキャラクター・設定があって
 本当に良かった。
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大河ドラマ『いだてん』#41

2019-11-03 20:44:17 | 大河ドラマ「いだてん」
東京オリンピック開催に向けて邁進するものの、
まーちゃんと政治家との間に軋轢が生じ、
不穏なムード。

功名心からオリンピックに一枚かもうとする
政治家のひとり・自民党幹事長の川島は、
都知事選のときにまーちゃんに
「貴様らが無能だからだ!」
と罵られたこともあって、
自分を立てないまーちゃんを外そうとしている様子。

目立つ場所にしかやってこず、
資金を集めるための賭博には反対、
非難されれば「国は手を引く」と圧力をかける。

それでも屈せずに
「小役人風情が!」
と暴言を吐くまーちゃんだけど、
ラストの川島がさらなる妨害をしてきそうなムードで
不穏……。
平和な時代だというのに、
今まででいちばんやっかいな事態になるんじゃないかと思わせる。

まーちゃんが、ロスオリンピックの感動を胸に、
オリンピックへの思いをどんどん純化させているからこそ
川島の悪役ぶりが際立つな。
まーちゃんは誰に対しても無礼だけども、
エライ先生方にとってそんな相手は滅多におらず
許せんのだろう。


【その他いろいろ】

・バレーボールのコーチが生徒に罵声を浴びせたりセクハラしたり、
 馬面だから「ウマ」なんて名前を選手につけたり。
 今の感覚に合わせて、登場人物に非難させてたけど、
 こういうのを「良くない」と批判する感覚って
 当時はなかったんだろうな。
 自分が子どものころですら、
 今だったら大問題になりそうなふるまいを教師もしてたもの。

・「商社マンやめて専属スタッフになってよ!」
 と岩田に言うまーちゃん。
 「自分にも生活が」と言う岩田だけど、
 結局そのとおりにしたのね。
 そうだよね、やるかやらないかは相手が決めることで、
 まーちゃんが自分の希望を言うのは自由だものね。

・若い時の岩田の写真がイケメンすぎてびっくり!

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大河ドラマ『いだてん』#40

2019-10-27 20:40:20 | 大河ドラマ「いだてん」
東京オリンピックは時期尚早だと反対する
「横分けのマダムキラー」・平沢。
(外務省からNHK解説委員にジョブチェンジ)
彼を口説き落とすためだけの
経緯紹介で40分使いおった……。

マッカーサーに直談判して
白人専用プールを使わせてもらったり、
実家の土地を切り売りさせて選挙に出て
あえなく落選したり。
あいかわらずオリンピックバカのまーちゃんなのだが、
そのはちゃめちゃな、わけのわからない情熱が
人を動かすのであった。

東京知事にかつぎあげられそうになり、
奥さんや息子が、
「うちの夫(父)を巻き込まないで!」
とまーちゃん宅に乗り込んでくるほどだった
東氏だって、
「晩節を汚してもやりたいんだよォォォ!!」
と叫び出すし、平沢だって結局乗せられてしまう。

大きなことを成し遂げるのは、
バカげた、非常識なエネルギーなのかもね。
冷静な、常識的な判断力があったら躊躇するところを、
踏みとどまれないような。


【その他いろいろ】

・「いい気になりやがって、横分けマダムキラーが!」
 もはやこれくらいじゃ暴言と認識できなくなってきた……

・菊枝さん嫁にほしい。

・菊枝がサザエさんヘアになってた。


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大河ドラマ『いだてん』#39

2019-10-13 20:43:28 | 大河ドラマ「いだてん」
五りんと志ん生のつながりがあきらかになった回。
伏線回収の楽しさもあり、いろんな要素をうまくまとめていて
素晴らしかった。

「いても頼りにならない」
と子供たちに背中を押される形で
慰問のために満州に渡った志ん生。

つらく苦しい戦争パートが長く続くのかと思っていたけど、
舞台が満州に移ったために、
「沖縄の部隊が全滅」
「広島と長崎に原子爆弾が落とされた」
と伝聞の形で伝えられて、あっという間に「玉音放送」に。
軽く扱いすぎて不謹慎にもならず、
かといって深刻にもなりすぎず、
いいバランスだったように思う。

小松くんは脱走兵として生き延びたものの、
家族へのはがきを投函しにいったために
ロシア兵に射殺されるという非業の死を遂げるわけだけど、
ようやく「マラソンーオリンピック」と「落語」がつながって
一安心。
クドカンの趣味で、必然性もなく落語パートを入れてるんじゃないかと
実はちょっと心配してたのよ。
射殺シーンと富久のシーンを交互に入れる演出、
もの悲しさとともに、
彼の人生がもたらしたものがちゃんと残っていくということも
描いていて、うまかった。

マリーのあたらない占いに、
うさんくさいひげを生やして
たくましく生きのびている美川。
コミカルな癒しのシーンもちゃんと入ってて
暗い気持ちで終わらなくてよかったよ。
ろくでもないのに愛される美川、
愛嬌の勝利。

【その他いろいろ】
・園生の色気すごい。
 そして、園生と志ん生の関係、なんかときめくわ。

・小松くん、四三のこと、
「身勝手な男」
「働いてるとこ見たことない」
「どうしようもない」
って!
ちゃんと作中世界でもそういう評価がされてて安心したよ。
ヒーローとして描かれてたらもやもやしちゃう。

・小松・志ん生・園生を射殺しようとして思いとどまった中国人、
 一度はがきを買っただけの小松くんのこと、よく覚えてたな……。
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大河ドラマ『いだてん』#38

2019-10-06 20:46:30 | 大河ドラマ「いだてん」
作中の展開は重苦しくて、胸がつぶれそう。

軍部は「日本にギリシアなんかの火を持ってくるな」と
「聖火」ならぬ「神火」を掲げて走らせろと言いだすし
(↑これがいちばん「話の通じなさ」を表しててきつい)、
会場の設営に資材を出せないから木で作れと言うし。

イギリスとフランスにはボイコットを表明されて、
国中の非難を一身にあびることを承知で
副島氏はオリンピックの返上を決定。
両隣に誰も座らないって、地味につらい……。
この人、伯爵だったのだから、
個人としての体面も大切だっただろうに。

オリンピック目指して頑張る勝にどう伝えたらいいのか、
という四三に代わり、即座に「オリンピック中止!」と
告げるまーちゃん。
彼ももう、傍若無人男ではないのだよね。

「東京じゃなくヘルシンキでオリンピックをやるなら
 それでいい」
と言いきった勝も、学徒出陣で戦地へ送られてしまう。

嘉納先生がオリンピックのために作った競技場が
若者を戦地に送り出すのに使われるのも、
オリンピックに近いところにいながらも
戦争のために夢を散らされるのも、
政治とは無縁でいられないオリンピックの性質を
露骨に表しているようで胸が痛い。

オリンピックを来年に控えた今の日本だって、
政治的なイデオロギーとしては
かなりまずい方向に行っているのはわかるので、
単純に「過去」としてはドラマを見られない。

【その他いろいろ】

・嘉納先生とそれほど深い付き合いがあったわけでもないだろうに、
 先生の死に大泣きする清さん。
 なんというか、こういう屈託のない人って、いいよね。
 ムードに流されて自分で勝手に盛り上がってるだけにしても
 本人の中に嘘はないのよね。

・「あんな手のかかるおじいちゃんが
 死んだらただのいい人になってしまう」
 永井先生も可児先生も、嘉納先生のこと、面倒な人だと思ってたのか。

・辛作が四三のこと、
「家賃も払わない役立たず」
 とはっきり言い、スヤさんが
「役立たずは言い過ぎ、あとはおおむね同意」
 と応じたの、笑った。
 ってか、家賃払ってなかったんか!!
 おどろくほどに真性ニート気質。



 
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