西田友広『吾妻鏡 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典』
★★★★☆
【Amazonの内容紹介】
鎌倉武家政権、約100年間の運命を映し出す
1180年に源頼朝が挙兵し、鎌倉幕府が成立してから
1180年に源頼朝が挙兵し、鎌倉幕府が成立してから
宗尊親王の京都送還までの約100年間を、
簡潔な文体で日記風に記す『吾妻鏡』。
幕府に結集した武士たちの活動、幕府で行われた行事、
朝廷とのやり取り、鎌倉やその周辺で起こった出来事などを
魅力的に描き出す。
この長大な記録を重大事件や主要な出来事を中心に抜粋し、
現代語訳・振り仮名付きの書き下し文・語注・解説・
返り点付きの原文で、学びながら楽しめる入門書の決定版!
****************************************
これもだいぶん長く積んでいたな……。
解説は少なめなのだけれども、
様々に解釈が分かれる部分も多いから、
単純に「吾妻鏡のピックアップ」としては
これくらいのあっさり加減が正解なのかも。
頼朝期から宗尊親王期までの
鎌倉幕府の歴史をざっとさらえるようになっていて、
しょうもないおもしろエピソードの抜粋は少なめ。
ダイジェスト版だけども、
やっぱり時頼あたりの時代のところまで読み進めると、
「治承・寿永は遠くなりにけり……」的な感慨を抱く。
「高麗の船」から押収したという札に記されていた謎の文字が
吾妻鏡に模写として残っていて、
700年以上経ってから札の現物が発見されて
それが女真文字だったと判明したの、感動的だね!!