金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ「西郷どん」#16

2018-04-29 20:42:02 | その他(ドラマ・アニメ・落語)レビュー
大河ドラマ「西郷どん」#16

すまん、心がピクリとも動かなかったわ。

見てて思ったのは、
「西郷の顔、相変わらず汚いな」
「この似顔絵、なんか味がある」
「またメソメソに45分使った……」
くらいだよ。

***

どうせ
「殿~
とか言ってメソメソするんだろ?
と思ってたのに意外や意外……

と思わせといて、やっぱり
「殿~メソメソ
だった。

政治をちゃんと描かないから、
安政の大獄もほぼナレーションで終わり。
感情は描いても状況を描かないから、
フラグを立てまくった左内がつかまったり
薩摩へ帰る途中で検問が行われてたりしても
緊迫感がないんだよね……。

「死んだ○○が現れる」は大河の定番だが、
もういいよ……。
西郷の斉彬に対する心酔が宗教めいていて
気持ち悪いとしか思えなくなっていたので、
西郷が死ぬことまで考えるほど思い詰めても
まったく感情移入できなくて困る。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

17:養老孟子 『バカの壁』

2018-04-29 19:11:47 | 18 本の感想
養老孟子『バカの壁』(新潮新書)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

2003年を代表する大ベストセラーであり、
タイトルがこの年の流行語にもなった本書は、
著者の独白を文章にまとめるという実験的な試みであった。
「人間というものは、結局自分の脳に入ることしか理解できない」、
これが著者の言うところの「バカの壁」であり、
この概念を軸に戦争や犯罪、宗教、科学、教育、経済など
世界を見渡し、縦横無尽に斬ったのが本書である。

***************************************

平針のブックカフェにて。
本のセレクトはあまり好みじゃなかったけど、
雰囲気はとてもよかった。

さて、かつてバカ売れしていた記憶はあるものの、
読んだことのなかったこの本。
タイトルのインパクトに対して、
中身は至極まっとう……というか、理性的。
もちろん視点の偏りはあるけれど、
なるほどねえ、と思うことが多かった。
初版は2003年なんだけど、古さを感じない。
(というか、15年たっても、この本で取り上げられている
 問題が解決していない)
時代を感じたのは、「環境問題」かな。
もちろん解決はしてないんだけど、
一時期環境問題に関する本がうんざりするほど出ていたのに比べると、
最近の扱いは小さいもんね。

【メモ】
・y=ax
 xは入力情報、yは反応、aは「現実の重み」

・「個性」は脳ではなく身体に宿っている

・「an apple」と「the apple」の違いは、
 助詞「が」と「は」の違い

・オウム真理教がかつて若者たちに支持された理由は、
 身体の扱いを示したから

・人生の意味は自分だけで完結するものではなく、
 常に周囲の人、社会との関係から生まれる

・インドのカーストは、ワークシェアリングをやっている

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

16:キャスリーン・フリン 『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』

2018-04-28 16:37:54 | 18 本の感想
キャスリーン・フリン『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』(きこ書房)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

食べることは、生きること。
料理ができない―そのせいで、自信を持てなくなっていた。
年齢も職業もさまざまな女たちが、励ましあい、
泣き、笑い、野菜を刻む。
10人の人生を賭けた、リベンジがはじまる。
米国ASJAベスト・ノンフィクション賞受賞!

***************************************

確か、結構前に雑誌の新刊紹介で見たんじゃなかったかな。

個人的には、モチベーションアップにとても有用な
本だった。
カタカナの名前が覚えられないので、
誰が誰やらわからないまま読んでいたし、
アメリカと日本の食生活のちがいから
応用できない内容もあったけれども、
ちゃんと料理しようと思える。
体に悪い食べ物として日本のカレールーが
出てきたのはちょっと意外。
固めるために小麦と油を使ってあって
カロリーが高いのは知っていたが、
不健康な食生活で名高いアメリカ人にまで
悪い食べ物扱いされるとは(偏見)。

翻訳のせいか文章は読みにくいけど、
面白かった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

15:たかぎなおこ 『上京はしたけれど。』

2018-04-28 16:26:58 | 18 本の感想
たかぎなおこ 『上京はしたけれど。』(メディアファクトリー)

蔵書整理のため、再読→★

どうしてこの本を手元に残していたのか謎だったんだけど、
住み慣れた地を離れて一からスタートするというのに
憧れていたんだろうな。

「状況に飽きる」ということがよくあって、
「なんか飽きたな……」という理由で大学卒業以来
ずっと続けてきた仕事をやめようとしたこともあった。
2年に1回、引っ越ししていた時期もあった。
(今の家が気に入ってるから引っ越しは久しくしていないけど、
 引っ越すことはたまに考える)

作者さん、せめてフリーのイラストレーターとしての仕事を
ひとつでも受けてから上京したほうがよかったんじゃ……
とも思うけど、保険のないまま行動して
後戻りできない状況に自分を追い込みたい気持ちは
わかる気がする。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

14:高里椎奈 『うちの執事が言うことには』

2018-04-27 20:04:17 | 18 本の感想
高里椎奈『うちの執事が言うことには』(角川文庫)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

日本が誇る名門、烏丸家の27代目当主となった花穎は、まだ18歳。
突然の引退声明とともに旅に出てしまった父親・真一郎の
奔放な行動に困惑しつつも、
誰より信頼する老執事・鳳と過ごす日々への期待に胸を膨らませ、
留学先のイギリスから急ぎ帰国した花穎だったが、
そこにいたのは大好きな鳳ではなく、衣更月という名の見知らぬ青年で…。
若き当主と新執事、息の合わない“不本意コンビ”が
織りなす上流階級ミステリー!

***************************************

タイトルはよく見かけていたので買ったのだけど、
「あ、この作者は……!」
と気づいて読まないままにしていた本。
デビュー作だけ読んだことがあるのだけど、
BL臭と作者自身が萌えてる感じが苦手だったんだよね……。
自分の好みとがっちり合えばハマるけど、
そうじゃない人にはきつい……というタイプのキャラ小説で。

で、やはり今回もダメだった。
ミステリーとしては「そうだったのか!」が一切なく、
主人公たちの関係の変化にも興味をひかれず。
お話としては悪くないのだけど、
根本的に相性が悪いのだと思う。
他の人にとっては面白い、
だけどわたしのための本じゃなかった、というだけ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

13:ミランダ・ブルース=ミットフォード 『サイン・シンボル事典』

2018-04-27 19:52:02 | 18 本の感想
ミランダ・ブルース=ミットフォード『サイン・シンボル事典』(三省堂)

【Amazonの内容紹介】

東洋と西洋、古代から現代までの2000をこえるサインとシンボルを
美術、文学、神話、宗教、心理学などを通して
1160点の絵画・写真・イラストで意味とツールを図解。
用語解説、索引つき。

***************************************

某ブックカフェにて。
これも全部は精読していないので★はなし。

昔好きでよく読んでいた「『知』のビジュアル百科」シリーズを
彷彿とさせる作り。
薄い本だけど、ビジュアル資料が豊かで、
世界のさまざまな国のアイテムを取り上げているので
初めて知ったことが多かった。

「日本はヨーロッパとよく似た紋章体系をもつ唯一の国」
であるらしい。家紋のことね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

12:トム・スタンデージ 『歴史を変えた6つの飲物』

2018-04-27 19:39:56 | 18 本の感想
トム・スタンデージ『歴史を変えた6つの飲物 ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、茶、コーラが語る もうひとつの世界史』(楽工社)

【Amazonの内容紹介】

ありふれた飲物が人類に及ぼしてきた驚くべき影響の数々!
エジプトのピラミッド、ギリシャ哲学、ローマ帝国、
アメリカ独立、フランス革命―。
歴史に残る文化・大事件の影には、つねに“飲物”の存在があった!
6つの飲料を主人公として描かれる、人と飲物の1万年史。
17カ国語で翻訳版刊行世界的ベストセラー。

***************************************

某ブックカフェにて。
精読していない部分もあるので、好み度★はなし。

人類が常飲する飲み物として、最初に水にとって代わったのが
ビール、というのが意外。
排泄物によって土壌が汚染されるため水を飲むのが危険で、
なおかつ果実のジュースはいつも作れるわけではない&
日持ちしない……ということで
ビールが飲まれるようになったとのこと。
古代ギリシアにおいてはワインは水で薄めて飲まれていたとか
コーヒーの発祥はアラブ世界だとか、
炭酸水はイギリスで生まれたとか、
知らないことがたくさんあった。
どうしてそうなったのかという背景がきちんと説明されているので、
うんちく本で終わらず、歴史の本として楽しめる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画:『ダンガル きっと、つよくなる』

2018-04-26 15:54:40 | 映画の感想
2018年の映画⑦:『ダンガル きっと、つよくなる』(ニテーシュ・ティワーリ監督)
★★★★★

【シネマトゥデイの内容紹介】


レスリング選手のマハヴィル(アーミル・カーン)は、
生きていくためにオリンピックへの道を断念し、
道場で若手の育成に励んでいた。
彼は息子を金メダリストにすることを夢見るが、
生まれた4人の子供たちは全員女の子だった。
ある日、長女と次女がけんかで男の子に勝ったことを
知ったマハヴィルは、二人をレスラーとして鍛えようとする。

****************************************

映画館にて。

こんなの、泣くに決まってる

スポ根と親子愛の組み合わせで、これは人を選ばずおすすめできる。
とくに父娘ものが好きな人は見るべし。
上映館が限られてるけど、ヒットしてほしい!

※ 以下、ネタバレ注意。


父の指導のもとで成長した娘が、家を出て外の世界を知ったことで、
父の指導を否定して反発するも、
今のコーチのもとでは結果が出せず、再び父に助けを求める。
しかし、父とコーチの方針が一致しないために軋轢が起こり……
と、物語にたくさんの起伏が作ってあって、
ハラハラしたり、涙ぐんだり。
何回も涙が出たし、試合のシーンには手に汗握った。
(この映画でレスリングのルールを初めて理解した)

終盤は、
「お父さんが脱出して声援を送り、それで娘が奮起!!」
という展開になるのかと思いきや、
「お父さんがいなくても自分でピンチを切り抜けられる」
という娘の成長を描いて、事を収めたのもすばらしい。

ただ、あとからインドでの女の子の扱いにからめて、
「娘のことを思って」と説明が加えられていたけど、
娘ふたりの髪を刈ってまでレスリングをやらせたのは
完全にお父さんのエゴだよね。
そして、作中のコーチは無能すぎ&最低なのだが、
日本で最近取りざたされているコーチの問題を考えると、
彼のメンツをつぶしたことでさらなる報復がありそう……と
心配になってしまう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

11:勝間まなみ 『片づけの3つの習慣』

2018-04-24 23:36:02 | 18 本の感想
勝間まなみ 『1日1分で人生が変わる! 片づけの3つの習慣 ~捨てられないなら、無理に捨てなくていい~』(泰文堂)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

捨てられないなら、捨てずに分ける。
1分間で少しずつやる。30秒で片づけのブレーキを外す。
100%リバウンドしない!ネットで話題の新・片づけ術。

***************************************

他のメソッドを否定したり、
キャッチーなフレーズを考えたり、
片づけ業界も参入が容易になってきただけに、
各人、独自色を出すのに苦労してるね……。
冒頭の「このメソッドで、わたし、こう変わりました☆」みたいな
「体験者の声」が、雑誌の巻末に載っている
怪しげな通販の広告のようだった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大河ドラマ「西郷どん」#15

2018-04-22 20:11:19 | その他(ドラマ・アニメ・落語)レビュー
大河ドラマ「西郷どん」#15

タイトルで壮絶なネタバレをかましたと思ったら、
前触れもなにもなく斉彬急死。
「殿にお役を解かれちゃった……」
なんて失恋パートやってる暇があったら、
こっちをちゃんと描けよォ!!

春なのに柿の絵を描き、
「御台にも食べさせたい」
という家定にキューン。
しかし、「秋になったら~」と死亡フラグを立てたと思ったら、
「ウッ……」といきなり倒れて高速フラグ回収。
床で紙と筆を所望し、遺書を書くと思わせて
柿の絵を描き「御台に食べさせてやってくれ」。
家定と篤姫が本当は仲睦まじかったと描くパターンは
もうすっかり定着したね。

大老に就任した井伊が次の将軍に家茂を据え、
斉彬の願いをかなえることはできなかった、
お役を解かれたと落ち込む西郷。
正助は
「だれにもできないことを考える男だった」
「吉之助だからできたこと」
と持ち上げて励ますが……
そうかな??
第1話からずーっと主人公ヨイショされているが、
彼のすごさが1ミリも理解できないよ。
「失恋で傷心」みたいなパートで
いったいどれだけ尺使うんだよ!!と思ってたら、
「殿に会わせろー!!」と斉彬のもとへ乗り込む頭の悪さ。
京で馬ぞろえをするという提案はよかったが、
なんかこれまでに西郷の機転や賢さを表すエピソードがなかったせいか、
西郷から出てきたアイディアって感じがしないな……。

4月になっても一向に面白いと思えないので、
そろそろ脱落しそう。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする