金木犀、薔薇、白木蓮

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映画:『スクロール』

2024-07-14 23:50:26 | 映画の感想
2024年の映画⑤『スクロール』(清水康彦 監督)
★★★☆☆3.5
 
【Amazonの内容紹介】
 
学生時代に友だちだった〈僕〉とユウスケのもとに、
友人の森が自殺したという報せが届く。
就職はしたものの上司からすべてを否定され、
「この社会で夢など見てはいけない」と
SNSに想いをアップすることで何とか自分を保っていた〈僕〉と、
毎日が楽しければそれでいいと刹那的に生きてきたユウスケ。
森の死をきっかけに“生きること・愛すること”を見つめ直す二人に、
〈僕〉の書き込みに共鳴し特別な自分になりたいと願う〈私〉と、
ユウスケとの結婚がからっぽな心を満たしてくれると信じる
菜穂の時間が交錯していく。
青春の出口に立った4人が見つけた、きらめく明日への入口とは──?
 
********************************
 
アマプラにて。
 
面白いか?っていったら、面白くはない。
序盤から自殺とパワハラが出てきて、
死の気配がずっと作品を覆っており、
暗くて息苦しい。
終盤で不思議と明るく前向きムードになるのだけども、
絵として明るいのが大きいね。
面白くはないが嫌いじゃない、不思議な感じ。
 
北村匠海くん演じる「僕」は、
自殺した森に自分を重ね合わせていたということ?
嫌いだと言ったのは、自己嫌悪していたことを
表しているのかな?
森のお母さんが、恨む対象に「社会」を挙げたこととか、
そのお母さんにユウスケが投げかけた言葉とか、
タイトルを含んだ「僕」のモノローグとか、
ちょくちょく不自然なセリフがあって、
おそらくテーマに関係しているのだけども、
そのテーマがうまくつかみきれなかった。
 
北村匠海くん、見るのは『明け方の若者たち』に次いで二回目なのだけど、
陰鬱な顔が似合う。
そして、中川くん演じるチャラ男、おそらくセフレであったであろう女に
会社に乗り込まれて自殺騒動を起こされたのに、
その直後に会ったばかりの菜穂にプロポーズしたのが、
マジで「性根!」って感じでおかしかった。
すがってくる面倒くさい女をセックスでなだめてしまうところとか、
いかにも。
案の定、病んだ菜穂に「死んでやる!」をされたあげく
刺されてるし……
 
そして、このチャラ男自身は相手の名前すら覚えていないのに、
学生時代にきまぐれに「いつも一人でいてかわいそうだから」と
遊びの場に誘ったことが、自殺した男の子にとっては
死の間際に電話をかけるほどのきらめいた思い出になっていたということが、
なんというか、残酷で、美しい、人生の一場面だった。
 
見たのが「真田丸」とこれだけだから、私の中で
松岡茉優ちゃんにメンヘラ女のイメージが定着しちゃった……。
ユウスケは菜穂から逃げ切れるのか……??
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