突然思い出したのだけれども、
このドラマ、以前わたしがドはまりした台湾映画「九月に降る風」と
登場人物配置・ストーリーラインがよく似ている。
「勉強はできるがヤンチャグループに属している主人公」、
「グループのリーダーとしてみんなをまとめ、
主人公にコンプレックスを抱かせつつも強く惹きつける親友」、
「親友の彼女で、主人公の片想いの相手」。
前半のキラキラ青春感と、
親友の死をきっかけにグループが崩壊していくやるせなさ。
こちらの舞台は1996年。
もちろん、「95」のほうが尺が長い分、エピソードの積み重ねがあって
キャラ立ちしているし、
1995年の渋谷が舞台だというのもあって背景が圧倒的に不穏。
でも、同じ文化圏に属しているのもあって、1990年代の雰囲気というか
トレンドみたいなものは似ていたのかな。
さて、第7話。
襲撃事件におけるセイラの関与をかたくなに否定して事情を話さない翔に、
Qの不満が募る。
他のメンバーは、付き合いが長いのもあって「翔がそう言うのなら仕方ない」という
翔に対する信頼がある(あるいは、盲従している?)が、Qは飲み込めない。
付き合いが浅いのもあるし、セイラを挟んで三角関係にあるというのもあるよね。
ドヨンに愚痴をこぼすだけだった彼が、はっきり翔に物申せるようになったことと、
中国拳法を再開して強くなり、自信を持てるようになったことを
リンクさせて描いているのがいい。
まだ翔に対して長々と喋ったりはできないんだけども、
話し方もだいぶん変わった。
一人でチーマ―と戦ったり、薬を売ってた宝来にいきなり襲いかかったり、
かなり危うさを感じさせる様子に。
一方の翔は、怪我をしたQに謝ったり、駆けつけたQの両親に頭を下げたり、
ヤンチャぶり・王様ぶりがなりをひそめている。
おそらくセイラと牧野のつながりが関係しているのだろうけれども、
翔が大人にならざるをえない事情を、Qは知らないからね……
翔の態度にイライラカリカリしているQだけれども、
彼のことが好きなんだよね。
いきなり宝来に襲いかかったの、姉の一件もあるのだろうが、
翔を襲撃したのが宝来だと思っているからというのもあるだろうし。
そこへ、
「自分が好きなセイラが、おそらく翔を好き。
二人の間にある事情を、自分は知らせてもらえない」
という状況も影響して、こじれている感じ。
こういうの、大好き!!!! もっとお願いします!!!
予告がまた不穏。
第1話でチラ見せされていたクライマックスであろうシーンの
拳銃が出てきちゃった……
【その他いろいろ】
・セイラに「アイタイ」とベルを打つ場面の翔の切ない顔よ……
安定と信頼の中川大志くん。
・久々にセイラと話すQが、ベルの返事をもらえなかったことに対して、
「暇だから適当に打っただけだし」と強がるのが、痛々しい。
・宝来、「鈴木は俺にやらせてほしかった」と言っていたのに
あっさりQにやられて伸びてるの、笑ってしまった。
適材適所を語った牧野に、人を見る目があるということが
証明されてしまった。
・ここへ来て、
「レオは翔とは4歳のころからの幼なじみ。翔のことを一番理解している。
オウムにはまりそうになったのを止めたのもレオ」
とレオの掘り下げが。
政治家の孫と、暴力団幹部の息子、その萌え設定はなに……
・高橋海人くん、格闘技の動きがビシッと決まっていてさまになる。
本格的にダンスをやっているからなのね。
エンディングのメイキング、彼のキュートな笑顔によって
本編のギスギスヒヤヒヤが中和される。