金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

119:八木透・政岡伸洋 『図解雑学 こんなに面白い民俗学』

2008-11-28 16:17:07 | 08 本の感想
八木透・政岡伸洋『図解雑学 こんなに面白い民俗学』(ナツメ社)
★★★☆☆

暮らしの中の俗信、宗教に人生儀礼、行事と祭り……といった
いかにも民俗学なテーマから、ガングロギャルにコンビニ、
ラブホテルといった現代的な風俗まで。
民俗学が扱いうる主題をさまざまに紹介しながら、
民俗学の研究方法や課題についても言及。
一つ一つの主題が見開き1ページにまとめられてあり、
結構なボリューム。
途中で飽きてしまい、二回に分けて読む。
事典に近い構成なので、ちょこっとずつ読むのが良いかも。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

118:三浦しをん 『悶絶スパイラル』

2008-11-28 10:00:47 | 08 本の感想
三浦しをん『悶絶スパイラル』(太田出版)
★★★★☆

久しぶりの三浦しをん。
小説は好きじゃないんだけど(ホモホモしさが……)、
エッセイはわりと読んでいますね。
免疫がついた?のか、爆笑することはなかったけれど、
楽しんで読めました。
マンガ(とボーイズラブ)をこよなく愛する三浦さんの
日常に、好きなものがあるっていいなあ、とうらやましくなりました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

117:山本文緒 『再婚生活』

2008-11-27 12:12:36 | 08 本の感想
再婚生活』(角川書店)
★★★★☆

雑誌「野性時代」に連載されていた日記。
ちょうどうつ病で入院するところを
雑誌掲載時に読んでいたので、驚きはなかった。
不調を訴えていることが多いのだけれど、
笑いも織り交ぜてあり、気の沈むことなく読める。
と、言っても、わたしがファンだからそう思うだけで、
山本さんの作品を読んだことのない人には
ぜーんぜんおもしろくない本かも。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

116:浅田次郎『闇の花道―天切り松 闇がたり〈1巻〉』

2008-11-26 09:06:20 | 08 本の感想
闇の花道―天切り松 闇がたり〈第1巻)』(集英社文庫)
★★★★★

留置所にやってきた老人・天切り松の語る
義賊「目細の安吉」一家の物語。
大正の昔、父に連れられて松蔵は
「抜け弁天の親分」安吉のもとを訪れる。
博打打ちの父のせいで、母が病死したのち姉は売られ、
松蔵もまた安吉のもとに預けられることになった。
翌年、安吉の親分にあたる仕立屋銀次が釈放されることになり、
検事が安吉のもとを訪れるが……

****************************************

蔵書整理のため再読。
個人的に、このシリーズの1・2巻が浅田次郎の作品の中で
いちばん過不足が無く、バランスが取れていて美しいと思う。
「槍の小輔」「百万石の甍」が特に良い。
以前にテレビドラマ化されたときのキャストは、

松蔵:中村勘九郎
安吉:渡辺謙
栄治:椎名桔平
寅弥:六平直政
さよ:井川遥

で、イメージにぴったりだった記憶あり。
おこん姐さんと書生常が完全に脇役扱いだったのは
残念でした。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

115:高井ジロル 『「漢和辞典」に載っているヘンな漢字』

2008-11-21 16:18:26 | 08 本の感想
進藤英幸(監修)高井ジロル(著)『「漢和辞典」に載っているヘンな漢字』(二見書房)
★★★☆☆

「小」の下に「乳」のついた字は「貧乳」?
「女」の右に「男」がついた字は「オカマ」?
と、普段目にすることのない、漢字を紹介。
一つ一つの漢字について、著者と監修の先生のやりとりが
書かれているのだけど、笑わせるようなことを言う著者に対し、
先生が至極まじめに漢字の解説をしているのが
またおかしい。

日常生活ではまったく役に立たない雑学ネタを
たくわえたい人におすすめ。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

114:池田晶子 『残酷人生論 あるいは新世紀オラクル』

2008-11-20 23:55:33 | 08 本の感想
池田晶子『残酷人生論』(情報センター出版局)
★★★★☆

著者は哲学者。
『14歳からの哲学』が一時話題になってましたね。
昨年2月に亡くなったとき、その直前に
仕事で読んだ著者の文章について、あーだこーだ話していたので
驚いたのを覚えてます。

わたしは「思う」けれど「考える」ことをしない人間なので
内容は
「そんなこと、考えもしなかった……」
ということばかり。
突き詰めて考えていくと途方もなく、限りもなく、
むなしさに発狂してしまうんじゃないか……
と思うのは、わたしが考えない人間だからなのか。
文章は好きじゃない。
でもはっ!と気づかされることの多い一冊でした。

カバーの写真を見て美人だなあと思っていたのだけど、
「JJ」のモデルだったんだって。ひえー。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

113:岸本葉子 『女は生きるひとのためならず』

2008-11-18 23:32:56 | 08 本の感想
岸本葉子『女は生きるひとのためならず―人生すごろく付き』(講談社プラスアルファ文庫)
★★☆☆☆

30前後、やや美人』に続く2冊目の岸本葉子。
うーん……。
1995年に刊行されたものを2002年に加筆再編集した文庫版、
とのことで、これも新しくはないのだけど、
執筆された年代のせいじゃなくて
やはり合わないんだろうなあ……と思いました。

「知ってる」ことなんだ。
でも、だからといって共感できるわけでもないんだ。

というわけで、よくも悪くも心が動かされないまま
一冊読み通してしまいました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

112:阿川佐和子・壇ふみ『ああ言えばこう行く』

2008-11-17 23:40:42 | 08 本の感想
阿川佐和子・壇ふみ『ああ言えばこう行く』(集英社文庫)
★★★★☆

ああ言えばこう食う』に続く、
阿川佐和子と壇ふみによる往復書簡エッセイ第2弾。
今回のテーマは旅。
今回もおもしろかった! 
明るく、楽しく、地下鉄の中で読んでいて笑ってしまいました。

巻末には野坂昭如氏を交えた鼎談もあり。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

111:益田ミリ 『上京十年』

2008-11-15 19:18:24 | 08 本の感想
益田ミリ『上京十年』(幻冬舎文庫) 
★★★☆☆

中日新聞連載の川柳&エッセイ。
著者は『結婚しなくていいですか。』の人ですね。
最近いろいろなところでこの人のイラストや本を見かけるので
人気なのだろうな……と思い、興味を持って借りてきました。

結婚式のブーケトスにおける気持ち、わかります。
「幸せのおすそ分け♪」的演出に
「ほっとけよ」って舌打ちしたくなる感じ。
同僚の結婚式で、独身の先輩方が参加するのをいやがって
人数が集まらないので、
仕方なく既婚者まで参加することになったことがあったなあ。
ちなみにブーケは既婚の先輩がゲットしました
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

110:小谷野敦 『悲望』

2008-11-14 16:18:31 | 08 本の感想
小谷野敦『悲望』(幻冬舎) ★★★☆☆

「悲望」と「なんとなく、リベラル」の二編を収録。

「悲望」は小谷野敦の作家デビュー作らしいです。
「実録 東大ストーカー物語。」と帯に銘打ってあるとおり、
東大の大学院に在籍する主人公が、
同じ院生の「篁さん」に恋をして、嫌がられてるのに
彼女の言動を都合よく解釈して、つきまとい、つきまとい、
留学先のカナダにまで追っかけていくという、
被害者にとっては恐怖以外の何者でもない物語。
篁さんの言動に関する一つ一つのエピソードと
それに対する主人公の思考が細かに描かれていて、
「もうやめろ!!」と言いたくなる。

残念ながらわたしは篁さんの恐怖がわかるので、
(彼女の魅力はさっぱりわからないが)
ユーモア小説としては読めませんでした。
小谷野氏の私小説としてはおもしろいのだけど、
一つの小説としてはいかがなものか……。
そして小説なんだから、あとがきで批判に
反駁しちゃいけないと思いますわ。
作家は作品で答えていかないと。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする