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2019年の映画⑥:『HELLO WORLD』(伊藤智彦 監督)
★★★☆☆3.5
【シネマトゥデイのあらすじ】
2027年の京都。
引っ込み思案な男子高校生の直実は、ナオミという青年と出会う。
ナオミは10年後の世界からやってきた未来の自分で、
未来で瑠璃という女性と結ばれるが、
彼女を事故で失ってしまうのだという。
彼はナオミを先生と呼び、協力して
事故に遭う彼女の運命を変えようとする。
そして、自分が生きる2027年に隠された秘密や
ナオミの本当の目的を知る。
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※ネタバレ注意。
脚本の作家さん、いつも
「おもしろいんだけど、手放しで賞賛できない」
という感想に落ち着くんだけど、
今回も同様だった。
設定に関しては『マトリックス』以降
定着した世界観の延長線上にあるものの、
「ラストのどんでん返し」が特色で、売りでもある。
ただ、この「どんでん返し」にたいして心動かされなかった。
(事前に「入れ子式構造になっている」という
ネタバレを見たから理解できただけで、
事前情報なしだったら「は?」で終わったと思う)
そして、
「なんで武器が本なんだ」
「初めて自分で選んだ、と言ってるが、お前、選んでないだろ。
ナオミに言われてその気になっただけじゃないか」
「何回、回想シーン入れるんだ!」
等々、細かいところが気になった。
ストーリーを動かすコンピュータ関連の設定も、
「細かい設定はあるんだけど、描いてないだけ」ではなく、
もとから非常にふわっとしたものなんじゃないだろうか。
しかし、後半の三角関係が泣かせるので、
それだけで好み度★が1つ上がっちゃう。
苦難の末にようやく彼女を取り戻したと思ったのに……という
ナオミの悲しみ、
彼女が彼にお礼を言う場面にはうるっときてしまった。
タイトルもいいね。