第1話から6年飛んで、子役はすべて本役にチェンジ。
本郷奏多の花山天皇、とってもいいねえ。
足の指で扇を開きながら親子丼の話をする花山、
「他の奴はみんな逃げたけど、お前はずっと側にいてくれたし、
お前のおかげで俺もちょっとは賢くなった」
と為時に恩義を感じている花山。
Ω<「内緒だけど、俺、そろそろ帝になるみたい」
一握りの人類にしか口に出来ないパワーワード。
6年前の殺人は父にバレていて、それをネタに脅されて
帝に毒を盛るように父から言われてしまう道兼。
ここから、花山天皇を退位に追い込む汚れ役をやらされ、
(おそらく父にチクったと考えて)道長との不仲も極まるのだろう……
ときちんと後の展開への導線が引かれていて、とってもいい。
まひろが代筆の仕事でさまざまな人の恋の話を聞いたり、
相手になりきって文や歌を書いたりしたことが、
源氏物語を書くにあたっての土台になった、っていうのもちゃんと見える。
ものすごく丁寧に作られているのがわかる。
その反面、まひろと道長の恋は???だった。
いや、まだ恋と自覚してない恋なのだろうと思うけれど、
「幼いころに出会った相手と再会して恋に落ちる」という物語のパターン、
文脈に頼りすぎているというか……
あれ、そんな要素あったか???
という唐突さを感じている。
【その他いろいろ】
・色黒の実資には笑っちゃったが、
ロバート秋山、公家や帝の肖像画っぽい顔立ちだし、
ちゃんと「実資!!!!」って振る舞いしててよかった。
筋は通すが、プライドが高く、小うるさいおじさん。
・時姫、ナレでさらっと死去がアナウンスされた。
・帝の愛を取り戻したいのに、円融天皇から冷たく拒絶される詮子、
可哀想。
でも、お父ちゃんひどいから、しょうがないよな……。
当時の娘は、夫より父との関係のほうが強いし、
帝の愛は政治だし、
兼家と詮子はほぼ同一の存在なんだよな、帝にとって。
・兼家が、「人を殺したこと」ではなく「自ら人を殺したこと」を
咎めてるの、いいね。
現代の価値観に寄せすぎず、ちゃんと当時の感覚に沿おうとしている。
ところで…まひろが飛ばした履物ですが、あの時代からあんなトイレのスリッパみたいなのだったの?
絵巻物の庶民の足元に注目してみようと思います。
明日…忘れなかったら!
当時の履き物、藁や木で作った痛そうなイメージしかない……