金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

43:はやみねかおる 『怪盗クイーンはサーカスがお好き』

2005-06-30 23:09:53 | 05 本の感想
はやみねかおる『怪盗クイーンはサーカスがお好き』(講談社 青い鳥文庫)
★★★☆☆

籐子ちゃんのおすすめは夢水シリーズだったのだけど、
貸し出し中だったので別シリーズで一冊目のこれを。
でも、別のシリーズから派生したシリーズなのかしら?
青い鳥文庫って、名木田恵子『天使のはしご』と、
フィリス・レイノルズネイラー『アリス』シリーズしか
読んだことなかったので、あまりのカラーの違いにびっくり。
コミック的というのか、笑わせる小ネタがちりばめてあって、
キャラクターも魅力的。
「いや、それは無理だろ!!」と思うところも多いのだけど、
そこは童心に帰ってスルー。
職場にいる小学生の子たちが夢中で読んでいるのがわかります。

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42:村上春樹 『回転木馬のデッド・ヒート』

2005-06-29 23:08:26 | 05 本の感想
村上春樹『回転木馬のデッド・ヒート』(講談社文庫)
★★★☆☆

出会った人々から聞いた話を、スケッチとしてまとめた短編集。
「事実は小説より奇なり」と言うけれど、
日常のできごとも小説も、同じように人間が生み出すもの。
小説のようなできごとが日常で起こっても、
そんなに不思議ではないのかもしれない。
なにが奇妙なのか、はっきり言葉で言い表せないおかしさ。
「野球場」の話を読んで気味が悪くなり、とりあえず
部屋のカーテンはしっかり閉めることにしました。

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41:吉田修一 『パレード』

2005-06-26 23:07:11 | 05 本の感想
吉田修一『パレード』(幻冬舎)
★★★★★

おもしろかった!
2LDKに同居する五人の男女の物語。
『パーク・ライフ』とは、同じ人とは思えないくらい作風がちがう。
表面はコミカルに話がすすみ、笑ってしまうようなところもあるのだけど、
その奥にうっすらと黒くうごめくものが透けて見える。
最後に明かされた真相は、予想通りだったのだけどちょっぴりショック。
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映画:『ハワーズ・エンド』

2005-06-26 23:05:53 | 映画の感想
『ハワーズ・エンド』(ジェイムズ・アイヴォリィ 監督)
★★★★☆

ずっと見たいと思っていた映画。
郊外の別邸ハワーズ・エンドをめぐる人々の数奇な運命を
描いた物語。
スリリングな展開があるわけでもないし、
主人公に感情移入をして見る物語でもない。
一歩引いて、登場人物たちを俯瞰する感じ。
雨に濡れる灰色のロンドンと、イングリッシュ・ガーデンに
彩られたハワーズ・エンドの対比も印象的。
イギリスの階級社会についての予備知識があるかないかで
受け取るものは大きく変わるかもしれない。

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40:角田光代 『これからはあるくのだ』

2005-06-26 23:04:46 | 05 本の感想
角田光代『これからはあるくのだ』(理論社)
★★★☆☆

この人の小説はものすごく好きだというわけでもなく、
むしろ、ちょっと行きすぎた感のある主人公に
ついていけないことのほうが多いのだけど、
それでも図書館に行くと未読の本がないかチェックしてしまう。
やっぱり好きなのかな。
この本はエッセイ集。
「枕草子」で言う「ものづくし」、好きなものについて
とりとめなく書いた文章がわたしは好きです。

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映画:『アンナと王様』

2005-06-25 23:03:05 | 映画の感想
『アンナと王様』(アンディ・テナント 監督)
★★★★★

ここ二年ほど、わたしの中ではクラシック&リメイク作品がブーム。
これはミュージカル映画『王様と私』のリメイクですね。
シャム王国で王家の家庭教師をつとめることになった英国人アンナが、
衝突しながらも国王と心を通い合わせていく物語。
最後でちょっぴりガクッときてしまったのですが、それでも★五つ。
風景や民族衣装、セットが美しいのもありますが、
なにより国王役のチョウ・ユンファが魅力的。
最初は「伊武雅刀・・・?」とか思っていたのだけど、
愛情深い父親、苦悩する王、恋する男性、
それぞれを内包するすばらしい存在感。
あとは、超脇役なのですが、第一夫人である女の人が、
ものすごく「好み!」で気になりました。
しっとりしたたおやかな美人です。

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39:山田詠美 『日はまた熱血ポンちゃん』

2005-06-24 23:01:48 | 05 本の感想
山田詠美『日はまた熱血ポンちゃん』(講談社)
★★★★☆

読んでいる順番がめちゃくちゃなせいで、どれを読んで、
どれを読んでいないのか、まったくわからなくなっている
エッセイのシリーズ。
好きな作家さんが、また別の好きな作家さんの本の感想を
書いているのを読むと、なんだかうれしい。
川上弘美『セイセイの鞄』は確かに素敵な話だった。
(映画でセンセイやってたのは柄本明。大河での高師直以来、
 すごくギラギラしたイメージを持ってるので違和感・・・)
食べ物の名前を並べただけでもおいしそうで、
サーモン食べたい、と思いながら今回も楽しませていただきました。

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38:村上春樹 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』

2005-06-24 23:00:17 | 05 本の感想
村上春樹『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(新潮社)
★★★☆☆

途中で何度も挫折しそうになったのだけど、
彼女のおすすめにはずれなし、と思っているので最後まで読みました。
女性の描かれ方はやっぱりひっかかるし、
並行して描かれるふたつの世界の関係についても、
前半からぼんやりとではあるけれど予想がついていてしまった。
それでも哲学的・寓意的な物語として、魅力を感じました。
なぜだか梨木香歩『裏庭』を読んだときのことを思い出します。
何度も中断したし、睡眠不足の状態で読んでしまったので、
きっとすくい取れなかった部分がたくさんある。
時間を置いてからもう一度、どっかり腰をすえて一気に読みたい。

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37:石田衣良 「駅前無認可ガーデン」

2005-06-23 22:58:51 | 05 本の感想
石田衣良「駅前無認可ガーデン」(『オール讀物』7月号)
★★★★☆

『池袋ウエストゲートパーク』シリーズ。
このシリーズ、どうしてだか好きでずっと読んでいる。
水戸黄門を好んで見るのと似た心理なのかも(見たことないけど)。
ライトでやさしい、定型のおもしろさ。
びっくりするような真相とかトリックのようなものはないのだけど、
魅力的なキャラクターとおしつけがましくない視点がよいなと思うのです。
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36:あさのあつこ 「薄桃色の一瞬に」

2005-06-23 22:57:30 | 05 本の感想
あさのあつこ「薄桃色の一瞬に」(『野生時代』7月号)
★★☆☆☆

7月に出る『福音の少年』のサイドストーリーということなのだけど、
編集後記にそうこっそり書いてあるのを発見したのは本文を読んだあと。
予告編としてはともかく、ひとつの短編としてはいかがなものか……。
個人的には作品によって合う・合わないが激しい作家さん。
『バッテリー』のⅠ・Ⅱ、『ラブ・レター』は大好き。
『バッテリー』Ⅲ~、『ガールズ・ブルー』『The MANZAI』はまずまず。
『スポットライトをぼくらに』『新ほたる館物語』あたりは「?」でした。

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