金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

139:松岡圭祐『万能鑑定士Qの事件簿 I』

2012-10-31 08:52:27 | 12 本の感想
松岡圭祐『万能鑑定士Qの事件簿 Ⅰ』(角川文庫)
★★★☆☆

東京都内に広がる“力士シール”の謎を追い、
週刊誌記者の小笠原は、力士シールが張られたガードレールを
「万能鑑定士Q」の看板を掲げた凛田莉子のもとへ持ち込む。
万物の真価・真贋・真相を瞬時に見破る「万能鑑定士」莉子は、
出会ってすぐにその能力を発揮して小笠原を魅了する。
高校時代まで教師に将来を危ぶまれるほどの劣等生だった莉子は、
どのようにして幅広い知識と観察眼を身につけたのか?
過去と現在が交差しながら物語は進むが、
未来ではハイパーインフレが起こり、
日本社会は崩壊間近となっていた。

*****************************************

本屋で見かけて購入したもの。
シリーズとしてかなり巻数が出ているみたい。
一巻は登場人物の紹介と莉子の過去、
未来に起こる事件の予告といった感じかな?
力士シールの謎も一巻ではまだ解けない状態。
莉子の見せる知識と観察眼が圧倒的で
1巻の段階ではおもしろくなりそうな気配がかなりあるので、
2巻以降に期待大。


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138:山本ふみこ 『片づけたがり』

2012-10-30 08:10:20 | 12 本の感想
山本ふみこ『片づけたがり』(オレンジページ)
★★★☆☆

気分転換に読めるエッセイを……ということで借りてきた本。
「片づけたがり」なんて、なかなか片づけのできない人間には
心惹かれるタイトルではないか。

この人の本を読むのは初めて(名前も知らなかった)。
「くらし」系の女性エッセイストはテイストの似た文章が多くて
著者名すら区別がつかないわ~という感じなのだけど、
この人もエッセイストらしい。
最初の「片づけたがり」の章はおもしろかったけど、
あとは特に印象に残らず。
この本を読んだときと同じくらい、
文章が頭に入ってこなかった。
脳の言語を認識する部分の少し脇を、
どんどんすべっていってしまう感じ。


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137:美崎栄一郎 『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか』

2012-10-29 08:16:01 | 12 本の感想
美崎栄一郎『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか』(Nanaブックス)
★★★☆☆

「ノート術」や「手帳術」を特集している雑誌は
ついつい買ってしまう。
たいていの場合、実践には結びつかないのだけど、読むと
一時的にでも仕事に対するモチベーションが上がるから。
これは確か、なんかの雑誌の「ノート術」で紹介されていた本。
アマゾンの評価も高いので期待していたのだけど、
目新しいことはほとんど書かれておらず、やる気も起こらず、
残念であった。
お金にならない作業に没頭していて頭が切りかわらないので、
これを読んで現実(=仕事)に帰ろうと思ったのに……。

「この本を読んでいるみなさんは、自給一〇〇〇円以上の人が
多いと思いますが…」
というくだりにカチンときた人のレビューを見て
「ああ、そうか」と思ったんだけど、
安定した固定給をもらっている正社員でも、若い人だと
時給換算すると低くなっちゃうんだよね。拘束時間長いし。

「結果を出す人」=著者自身かよ!! と笑ってしまった。


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NHK大河「平清盛」レビュー42

2012-10-28 20:46:23 | NHK大河「平清盛」レビュー
【今日の重盛】

ゴッシーには無茶な命令を下されるし、
義兄の成親はまた裏切ってるし、
親父は狂ったように暴力振るってるし、
今日も着々とストレスを蓄積。

来週、ついにか……
この状況、ストレスで死んでも仕方ないと思えてきた

*********************************

政子さん、あんた漢や!!

とでも言いたくなる政子のイケメンぶり。

時政が持ってきた平家に連なる山木判官との縁談を
「佐殿を放っておけない」と断ろうとするものの、
時政にビンタされて嫁入りを受け入れる政子。
雨の中、山木のところへ向かっていたはずが、
突然頼朝のもとへあらわれ、
「おそばに置いてください!」
とか恋する乙女みたいなことを言うのかと思いきや、
またもや頼朝に発破をかけるのであった。

頼朝「わたしを明日へ連れていって!」
政子「ともに参ろうぞ! まだ見ぬ明日へ!」

ヒーローとヒロインが完全に逆転しておった。
政子のセリフがくさいのはヒーローだったからなのか……。
禿の一種みたいだったのがちょっと女っぽくなってたけど、
政子からはあまり恋愛感情が感じ取れず、
嫁入りの話を聞いて
「あんな女を嫁にもらおうって男がよくいたよな!
 来なくなってせいせいする!」
とかツンデレみたいなセリフを吐いてた頼朝のほうが
よっぽど恋愛体質だと思った。
それにしても、ジャングルのような道なき道をかき分け
婚礼に向かっていた政子……
どんな未開の地へ嫁入りする予定だったんだよ!


盛り上がるかと思っていた鹿ケ谷の陰謀は、
個人的にはいまいち入り込めず。
西光さん、キャラ変わりすぎだよ!!
清盛の国づくりには志がなく、
ただ武士を侮っていた王家や公卿への復讐でしかないと言った
西光に清盛がマジギレし、
西光に蹴りを入れまくってリンチするんだけど……
どう考えても、あの音は人体から出る音ではない。
西光の体はいったい何でできているの?

今回はすっかり忘れていたような
清盛の出自コンプレックスが爆発だったわけなのだが、
第三部に入ってから、清盛の内面が
ちっとも描かれなくなってしまったので
(と言っても、第一部は宮中の昼ドラだったので、
 描かれていたのは第二部だけか)
いまいち釈然としないところが多い。
最終回までに清盛の行動にちゃんと説明をつけてくれるんだろうか。

【その他いろいろ】

・ゴッシーによっていきなり天台座主を解任されて
 拷問されたあげく、流罪にされかかった素敵眉毛の明雲。
 親分を奪回する山法師たちにしびれた。

・乙前はいったい今いくつなの??
 彼女はもう妖精になってしまったのかもしれない。
コメント (2)
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136:ayaco 『台湾のたびしおり』

2012-10-26 08:41:56 | 12 本の感想
ayaco『台湾のたびしおり』(ワニブックス)
★★★★☆

8月に予約したのに、しゃちほこ村の図書館に二冊しか
入っていないためになかなか順番が回ってこなかった本。
結局旅行前には間に合わなかった……。
まあ、読みたかったら買えって話だけど。

著者はけしごむハンコ作家とのこと。
台湾の写真に可愛い文字とスタンプを組み合わせた
「しおり」を書籍化したもの。
あふれる台湾愛!
ガイドブックよりも夢がかきたてられる。
こういう「しおり」とかスクラップとか
アルバムのデコレーションとか、
自分ではそういうところに労力と時間を割けないけれど
やっぱり可愛いので、人のつくったものを見ると
ときめくな。


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135:あいかわももこ 『断捨離セラピー』

2012-10-25 08:05:11 | 12 本の感想
あいかわももこ『断捨離セラピー』(青春出版社)
★★★☆☆

割と簡単に「捨てる本」とか「掃除本」に感化されるのに、
「断捨離」にまったく惹かれないのはなぜだろう……。
提唱者のこの本(←リンクあり)の文章がすごく気持ち悪かったせいだろうか、
と思っていたのだが、「断捨離」という言葉自体のセンスと
これを扱う本や雑誌記事に漂うムードが嫌なんだと思った。

しかし、アウトプット作業に夢中になって部屋がめちゃくちゃだったので
急遽「求む! ドーピング本!」という気持ちで図書館で借りた。
この漫画家さんの絵は好きだしね。
申し訳ないが、やましたさんのポエムは読み飛ばした。
前もってタイトルから想像しておくべきだったけど、
「断捨離で癒される~」みたいな雰囲気が苦手で
ちっともモチベーション上がらなかった。
これはあいかわさんの漫画の内容がどうこうって話じゃなくて、
断捨離との相性の問題って気がする。
部屋はまったく片付いていない


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134:リチャード・クラーク 『世界サイバー戦争』

2012-10-23 11:18:01 | 12 本の感想
リチャード・クラーク『核を超える脅威 世界サイバー戦争  見えない軍拡が始まった』(徳間書店)
★★★★☆

図書館で冒頭だけ読んで、おもしろそうな上、
中身が濃そうだと思ったので購入。
題名から、最初はフィクションだと思っていたのだけど、
そうではなかった。
著者はアメリカの元サイバーセキュリティ担当大統領補佐官。
これまでにおこったサイバー世界での戦いと
アメリカと、その敵になりうる国々の
サイバー世界における攻撃力・防衛力について述べながら
アメリカの課題を示している。
いろいろとわからない言葉も多かったのだけど、
九月にコンピューター関係の本を何冊か読んでいたので
知識の下地ができていて、わからない言葉もちょっと調べれば
理解できた。

はっきりと目に見えない世界であるだけに、
サイバー世界のトラブルというと
「ウイルスで恥ずかしい写真が流出しちゃった!」とか
「クレジットカードが不正に使用された!」とか
「エロサイト見てたら法外な料金を請求された」とか
その程度のことしか思いつかなかったんだけど、
軍事機密を盗まれたり、インフラを破壊されたりと
国家規模での被害も起こりうるのだなあ……と
そら恐ろしい気分に。
サイバー空間だからこその難しさもあるのだという話が
興味深かった。


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映画:『スノーホワイト』

2012-10-22 08:00:58 | 映画の感想
映画『スノーホワイト』(ルパート・サンダーズ監督)
★★★☆☆

台湾行きの飛行機の中で見た。
日本でも夏に公開されていたみたい。
「白雪姫」をベースにしているんだけど、おとぎ話ではなく、
監禁されていた白雪姫が脱走し、仲間を集めて女王を倒して
王位を奪還するというお家再興の物語になっている。
幽閉されていたわりにアクティブに脱走する白雪姫
(幽閉されてたら足腰弱っちゃうんじゃないか?)。
味付けはなかなかおもしろかったんだけど、
美貌の女王のほうがインパクトが強くて
白雪姫の存在がかすみがち。
そして、白雪姫自身は幼馴染の侯爵の息子に
恋愛感情を抱いているようなのだけど、
仮死状態の白雪姫をキスで目覚めさせるのは狩人。
原題は『Snow White & The Huntsman』なので
狩人が王子役なのか?
その後、恋愛めいた描写はないし、妻を失った狩人が
立ち直る過程にスポットライトをあてているというだけで、
別にロマンスを描こうとしたわけではないのかな。
しかしそうなると、なぜ生き返った? と
魔法のメカニズムに謎が残るのであった。

釈然としない部分は多いのだけど、女王の描き方と
お家再興のストーリーはおもしろかった。


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NHK大河「平清盛」レビュー41

2012-10-21 20:45:42 | NHK大河「平清盛」レビュー
【今日のひとこと】

政子「立ち上がれ! 源氏の御曹司!!」

恥ずかしいからやめて!!

政子にだけやけに辛辣な頼朝にときめいた。

*********************************

お風呂を使わせてくれない比叡山の末寺と揉めたあげく、
寺を焼き討ちする西光の息子。
発端が風呂っていうのがなんか間抜けなのだが、
シマを預かる子分をボコボコにされた叡山が怒り、
素敵眉毛の魔王・明雲の指揮で、
西光の息子の流罪を求めてまたもや強訴。
ふだん冷静な西光が
「重盛くん! 助けて!!」
と懇願してたのは、この人も人の親なのね……って感じだった。
そして、そんな西光に対し
「平家の棟梁として放っておけない、まかせてください!
といつもの作った声で力強く答える重盛だが、
彼はもうすっかり不幸体質なので、
「自信満々に答えたけど、また福原の親父がストップかけてきて
 動けませんでした」
という話になるのかと思い、ひやひやしたよ……。
結果は、強訴を退けるのに失敗&郎党が神輿に矢を射て
麻呂たちを「ひえー! 呪われるー! やっぱ武家こわーい」と
震え上がらせることに。
(しかし藤原経宗の顔芸は、毎回地味ながらおもしろいな)
ごめんなさいタイムのために福原の清盛のもとへやってきた重盛は
清盛から逆に褒められて、実は明雲と仕組んでたんだよね~と
説明されるのだが……

だから、清盛は息子に最初からちゃんと
説明してやってよ!!!


「父上は法皇様を助けるつもりじゃなかったの?
 そう思ってたのに……!」

ショックを受けて傷ついた顔をしている重盛に

「状況が変わったから」

で片付ける清盛。

本日も重盛の不幸体質は健在でした。
なんだか最近、彼がかわいそうになればなるほど、
わたしは胸キュン

【その他いろいろ】

・弁慶「何を隠そう、お前を取り上げたのはこの俺だ
 すっかり親戚のおじさん気取り。

・徳子「きっと皇子を産みまする」
 高倉「うん、そうしよう」
 ほのぼのカップル。
 皇子が産みたい!! と白昼堂々鳥羽院に襲いかかる得子とはちがった。
 
・明雲はノリノリの魔王キャラ。
 強訴に行けー!!と号令をかけるときの動作が
 まさに悪の親玉であった。
コメント (3)
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NHK大河「平清盛」レビュー40

2012-10-20 13:52:02 | NHK大河「平清盛」レビュー
【今日のひとこと】

ゴッシーはそろそろバカ笑い以外の表現方法も
身につけるべき。

**********************************

再びゴッシー&滋子のラブロマンスの回。

滋子  「まあ、別れた女のことを思う歌を歌うなんて! プンプン!」
ゴッシー「おい、これは今様だぞ」
滋子  「ヤキモチやいてみただけでーす☆」
ゴッシー「こいつめ~☆」

なにこのバカップル
あせるゴッシーは可愛かった。

宋銭の入った壺を西光にわたす盛国は、
まさに政治家にわいろを渡すインテリヤクザ。
そして清盛に頼まれた通り、せっせと宋銭を使用して
宣伝部長として宋銭推進キャンペーンを展開する西光。
ところが
「信西さまの復活させた相撲の節会をまたやることになった。
もちろん協力してくれるよね!」
と言ったら清盛に
「そんなくだらないことやってる暇ないんだよね」
と言われて大激怒。
相変わらず腹に一物ありそうな成親とともにアンチ平家同盟を
結成。
(忘れてたけど、西光は家成の養子だから、
 成親とは義理の兄弟なんだよね)
滋子にとりなされて一応矛先はおさめたようだけど、
そりゃあブチ切れるよね!
清盛はギブ&テイクの精神を忘れてる。

一方、伊豆の頼朝は廃人モードを抜けだしつつある様子。
このままでいいのかと追いすがってくる政子
(なんだか今日は身なりが姫っぽい。顔は相変わらず薄汚れてるけど)を
「なんとぶしつけな女子だ! 離せ!」
と突き飛ばしてすぐ、
「あ、ごめん……」
と気弱モードに戻ったかと思ったら、すぐに源氏重大の太刀にさわった政子を
「触るな!」
と怒鳴りつけ、逃走。
公式サイトのあらすじでは「頼朝の秘めた武士の魂が目覚め始めていた」とか
書かれてるけど、わたしにはDV男の片鱗を表したとしか思えない。

【その他いろいろ】

・武芸の練習中、
重衡「こんなことやったって、戦なんか起きないでしょ」
知盛「武芸だけじゃ世の中渡っていけないんだよ、ごめんな忠清」
忠清「……(しょぼーん)」
時代に取り残された老武士忠清、かわいそう

・清盛の目指す国の姿を聞いて
「俺には想像できない! あいつに置いてきぼりにされてる!?」、
 『梁塵秘抄』を編纂中、
「清盛の泊みたいに世の中の役に立たない」。
 清盛にコンプレックス持ちのゴッシー。
 もう50歳になったんだから、そろそろ清盛離れすればいいのに……

・「存在感がない」というキャラ立てをしていたくせに、
 頼盛や教盛より登場回数が多いんじゃないか? と思われる経盛。

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