金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

104:恩田陸 『酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記』

2005-09-30 11:42:03 | 05 本の感想
恩田陸『酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記』(講談社)
★★★★☆

「地球の歩き方」そっくりの装丁で、以前から気になっていた本。
この人の描く「笑い」は、『ロミオとロミオは永遠に』で多少
想像するところがあったのだけど、今回も笑わせていただきました。
飛行機って、ダメな人は本当にダメなのね…。
「あの話はこんなふうにしてできたのか…」と
制作過程を垣間見ることもできて興味深い。
水野理瀬inイギリス編があるの!? 楽しみです。
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103:大島真寿美 『空はきんいろ―フレンズ』

2005-09-30 11:40:37 | 05 本の感想
大島真寿美『空はきんいろ―フレンズ』(偕成社)
★★★☆☆

小学校高学年だと思われるアリサとニシダくんの物語。
なんの変哲もない日常の風景を描いたお話なのだけど、
小学生なりの心のゆらぎ、取るに足らないものに向ける小さな目、
男女をはっきりと意識しはじめる前の心のつながりが切り取られていて、
やわらかい金色のひかりに満たされているようなイメージの本。
ふたりの距離感がちょうどいい感じ。
絵もかわいくて素敵。

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102:加納朋子 『いちばん初めにあった海』

2005-09-27 11:39:26 | 05 本の感想
加納朋子『いちばん初めにあった海』(角川書店)
★★★☆☆

ほかに気にかかることがあって集中して読んでいなかったせいか、
表題作の世界には入り込めず、盛り込まれたエピソードを
読みながらきちんと消化できなかった。
「えっ、もう終わり!?」と腹を立てていたのだけど、
一冊読みきって、こういう構成だったのか…とようやく納得。
加納さんの本では『レインレイン・ボウ』が好きです。

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101:吉本隆明 『共同幻想論』

2005-09-27 11:38:16 | 05 本の感想
吉本隆明『共同幻想論』(角川ソフィア文庫)

この本、どうして買おうと思ったのかよく思い出せない。
小説のように手軽に読める内容でもないし、
買った当初は「序」の段階でつまずき、以後何度かに分けて
少しずつ読みすすめていた。
買ってから今までの短い期間の中でも、だんだん自分が
「わかる」状態に近づいていっているのが感じられて、興味深い。
まだまだ完全に理解したとは言いがたいのだけど、歯が立たないものを
何度も繰り返し読み、咀嚼していくのもいいものだなと思いました。
今後は今まで読んでこなかった種類の本に挑戦していきたい。

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100:平岩弓枝 『初春弁才船―御宿かわせみ〈29〉』

2005-09-20 11:36:28 | 05 本の感想
平岩弓枝『初春弁才船―御宿かわせみ〈29〉』(文春文庫)
★★★☆☆

昨晩出先で読むものがなくなってしまったため、購入。
幕末の世相を反映した、重い話が多かったような気がします。
やりきれない結末に、ちょっぴり気が沈む。
「メキシコ銀貨」では将来の小判商人との対決が暗示されていて
新鮮な感じでした。
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99:あさのあつこ 『NO.6 ♯2』

2005-09-20 11:35:26 | 05 本の感想
あさのあつこ『NO.6 ♯2』(講談社)
★★★☆☆

全巻を読んでからずいぶん間があいていたので、
話の筋をすっかり忘れてしまっていて、
読みながらだんだん思い出すという感じでした。
主人公は『MANZAI』の歩と似たタイプだな…。
主人公とネズミの関係は、その物語の焦点ともなるべき部分だし、
読者をひきつけるのだと思うのだけど、
悲しいことにまったく興味がわかない。
主人公が好きじゃないからかも。
話の展開はたいへんおもしろく、沙布はどうなっちゃうの!?と
どきどきしました(強い女の子が好き)。

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98:宮尾登美子 『宮尾本 平家物語 (二)白虎之巻』

2005-09-19 11:34:08 | 05 本の感想
宮尾登美子『宮尾本 平家物語 (二)白虎之巻』(朝日新聞社)
★★☆☆☆

宗盛のボンクラぶりと、知盛・明子のラブっぷりにときめくのですが、
読むのが苦しい。
三巻も借りてきているのですが、読まないことにしました。
古典に描かれたエピソードをできるだけ盛り込み、
なおかつオリジナルエピソードも入れようとしているせいで、
話が飛び、時間軸もあちこちに飛び、視点もめまぐるしく動く。
連載として一日一話ずつ読めば苦にならないと思うのだけど、
一冊の本として読み通そうとするとかなりつらい…。
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97:吉田修一 『7月24日通り』

2005-09-17 11:32:45 | 05 本の感想
吉田修一『7月24日通り』(新潮社)
★★★★☆

章のタイトルと、一人称による文章のトーンが合わないなあ…と思っていたら
こういう仕組みだったのね。
自分の住む街をリスボンになぞらえて呼ぶのが、
ちょっと素敵だなと思いました。
女の子の劣等感を、男性にこういうふうに的確に描かれるのは、
悲しいようなせつないような。
オビには「恋の奇蹟。」とあったけれど、焦点は恋愛から
ちょっとはずれているような気がしました。
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96:平岩弓枝 『御宿かわせみ27 鬼女の花摘み』

2005-09-16 11:30:44 | 05 本の感想
平岩弓枝『御宿かわせみ27 鬼女の花摘み』(文藝春秋)
★★★★☆

26巻『初春弁才船』が貸し出し中だったので、一冊飛ばして借りてきたのだけど、
千春がしっかりしゃべって歩いてるのにびっくりした!
ついこの間生まれたばかりだと思っていたのに。
大きくなったねえ…と年寄りの気分で感慨深い。
麻太郎と源太郎が仲良しなのと、ふたりが花世にたじたじなのが可愛い。

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95:吉田修一 『春、バーニーズで』

2005-09-15 11:29:37 | 05 本の感想
吉田修一『春、バーニーズで』(文藝春秋)
★★★★☆

短編集。最後の「楽園」以外は同じ主人公・登場人物による連作ですね。
血のつながらない子ども、という設定はたしか『熱帯魚』にも出てきたはず。
作者や主人公の、子どもに対するやさしい視線が感じられて、
なんだか気持ちがあたたかくなる。
携帯で絵文字を送るエピソードがかわいかったなあ。

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