金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ「 鎌倉殿の13人」♯29

2022-07-31 19:56:36 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第29話「ままならぬ玉

頼家役の金子さん、うまいねえ。
頼家そのもの、といった感じがする。
決して無能ではないけれども、
自分を利用しようとする者たちの真意を見抜くだけの
賢さがあるがゆえに、誰も信じられず、
悪循環に陥ってどんどん暴君ムーブに走り、
孤独になっていく頼家。
それでいて、小四郎に本音をもらしたり、
本音でぶつかってきたせつに答えようとしたりするのにも、
違和感のないキャラクター。

恋愛オンチのストーカー男・小四郎が、
ドヤ顔で息子にとんちんかんな恋のアドバイスするの、
おかしかったわ~。
失敗から学ばない男!
しかし、頼時あらため泰時、
「あなたのそういう真面目なところ、息が詰まる」
「面白くない」
と面と向かって言ってくるような女の子、
やめたほうがいいよ~。
幼なじみ設定だから萌えカップルにするのかと思いきや、
今日だけで、
「あ、これは離婚しますわ」
と思わせる説得力。

時政パパとりくさんが、どんどん人の心を無くしていって
つらい……。
「この役立たず!」はひどすぎるよ……。
慎重に権力から距離を取っていた全成が、
呪詛の依頼に応じたのが、
実衣ちゃんを喜ばせたかったから、というのが
やりきれない。
実衣ちゃんが琵琶の講師の結城にときめいてたのも、
全成の焦りにつながってたんだろうね。
「全部回収してきたでしょうね?」
「大丈夫!」
って言ってたのに、やっぱり一つ置き忘れてるし。
来週、地獄になるのが決定!!

【その他いろいろ】
・起請文を持ってきて、「離縁するって言わないでね!」
 と釘をさす比奈ちゃん。
 せつに「自分は比企ではなく北条の者」と言い切りつつ
 彼女を助けようとする比奈ちゃん。
 おおーん😭 😭 

・善児も年取ったなぁ。
 小四郎に、宗時兄上を殺したことを知られていないかと
 心配する彼に、
 「そういう気持ち、あったんだ!?」
 と今日はびっくりしちゃった。
 初めて人間らしい会話もしてたよね。

・義澄パパは、なぜそんなに時政が好きなの……。
 彼が死んでしまって、時政を止められる人間が
 また減ってしまったのだよね。

・KMKRおっさんず13、また2人死去して、
 もう9人になっちゃった!!

・藤九郎、穏やかに死ねてよかった。
 本当に心から頼朝を慕っていた数少ない人間の一人。

・時房、ようやくしっかりした顔が見えてきた!
 ただの童顔おじさんじゃない!

・「誰が鎌倉殿を継ぐかなんてどうでもいい、
  私の方を向いていてほしい」
 と訴えたせつ、報われてほしいけれど、
 一幡を嫡男にすると、正室のつつじの立場がないよ!!

・泰時みたいに証文を破り捨てたら、
 諸国の百姓が証文をないがしろにする、という
 頼家の発言ももっともなんだよな~。
 後のこととか、周囲への影響を深く考えず、
 「立派な殿様」をやった泰時に対する腹立ちも
 わからなくはない。

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大河ドラマ「 鎌倉殿の13人」♯28

2022-07-25 14:52:29 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第28話「名刀の主」

ついにコロナに感染してしまい、昨日はダウンしていました。
熱が下がったので、一日遅れの感想。

****************

前回、「タイトル回収!」とばかりに
かっこよくメンバー紹介されたKMKRおっさんず13、
お披露目直後に「鎌倉殿」に存在意義を否定されるわ、
一週間経ったら二人も脱退してるわ。

「太郎と次郎の所領争い」という議題に、

「太郎は俺と仲良しだから正しい! 頼むよ~」
「次郎は俺の親戚だから正当性がある」
「表に出ろ!(拳で解決)」

なんてやり出すんだから、そりゃあ役に立たんし
梶原もキレるわ……。
でも、まあ、こういう人たちって今でもいるよね。
感情で動いて議論が出来ないの。
司会者だった文官たちとの差よ……。
官僚だった大江殿やら二階堂殿からしたら、
板東のおっさんたち、マジで蛮族だっただろうな。

頼家は、ここへきて一気に株を落としてしまった。
・部下の妻に手を出す
・感情的に声を荒げる
・私怨で役に立つ男を切り捨てる
と、暗君寄りの行動をし始めた。
巻き狩りのときに見せた「大将の器」は
きっと嘘ではなくて、本当に父親の急死で
若すぎる将軍就任→悪循環にはまったのだろうという
描き方。
 迷い犬の飼い主を見つけるパートを放送して
好感度を上げてやって!!

そして梶原景時の乱。
政子にも義時にも「私心なく働く人」と評価されていたし、
文官チームも同様だっただろうに、
同僚たちとうまくやれないために嫌われて
「梶原くんのこと嫌いな人~!!」
と署名集めされるの、かわいそうすぎる。
いや、「見せしめのために結城を殺すしかない」ってのは
やりすぎだけどさ~。
「なまくらになりたくなかった」
という独白が切ないね……。
義経に心酔していたように見えた梶原が、
戦の後で義経を陥れて頼朝に権力集中させようとしたのも、
自分を最大限に活用してくれる主人を求めていたから、
ということで一応腑に落ちた。
梶原を送り出したくせに、小四郎が、すぐに兵を差し向け、
「梶原殿は戦って死にたいのだ」
と頼時に説明するところ、ちょっとキュンときたよ。
小四郎は理解してるし、そうなったのはもう、
彼が梶原に近い立場・考えになったからなんだよね。
しかし、置き土産・善児は怖すぎる……。

【その他いろいろ】

・ほとんど出番のなかった三幡が死去。
 ちゃんと中原親能と三幡の関係を扱ってくれてうれしい。

・頼家から「北条の五郎、誰よりも若いが臆するな!」と言われる
 叔父さん・時連。
 童顔ネタであると同時に、頼家が実は「信頼できる者」のことも
 わかってないことを表しているのだね。

・結城と仲良くしている実衣ちゃんを見て悔しがってる全成、
 可愛い。
 「何かで姉を超えたかった」
 と結城に言う実衣ちゃんは、
 ちょっと冷静さを取り戻したのだろうけど、
 次回かその次かに全成が誅殺されて、
 「自分のせい」だということを突きつけられるのではないか。
 
・頼家が安達景盛の妾を奪ったエピソード、
 ドラマ内では、
 ・妾のほうもノリノリで浮気している
 ・頼家が景盛に「女をくれ」と頼む
  (頼家「こうして頭を下げている」→下げてないが?)
 ということになっているので、吾妻鏡よりはマシだね。
 しかし、部下の前で、女性関係をママに糾弾されたうえ、
 叔父さんにもマジ切れされて立場ないね……

・つわりの症状が出ているつつじに、アドバイスするせつ。
 第三の女が登場して、関係が変わったのかしらん。
 
・実衣「大丈夫?この人(平六)で人が集まる?」
 確かに平六は人望なさそう。
 どっちかというと「もう少し狡猾な梶原」って感じ。

・梶原いじめに怒る土肥殿。
 「みんな仲良く!」おじさんだったからな……。

・義高に続き、梶原にも「そなたを信じることはできぬ」と
 言われてしまう小四郎。
 そうなんだよな~。
 小四郎、親切っぽくいろいろ言ったりやったりするけど、
 他人の不幸は人ごとで、薄情なんだよね。
 「一族を守るためなら」とか言いつつ、
 北条の権力伸長には加担しないし、
 「とにかく秩序を乱されるのがイヤ」
 って感じで、誰の敵でもない代わりに、誰の味方でもない。

コメント (2)
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176:野口実 編著『図説 鎌倉北条氏―鎌倉幕府を主導した一族の全歴史』

2022-07-23 19:58:14 | 22 本の感想
野口実 編著『図説 鎌倉北条氏―鎌倉幕府を主導した一族の全歴史』
★★★★☆

庶流のことを知りたかったので、その点では大満足。
足利尊氏の妻・登子の実家・赤橋家って、
重時の子孫だったんだな。
そして、排斥されていった庶流のことを考えると、
やっぱり泰時って、言われているほどの
聖人君子じゃなかったんだろうな~と思う。

この本には関係ないが、編著者の先生はもう
Twitterはやめたほうがいいと思う。
他人を馬鹿にするのはその人の性質だから
どうしようもないけれど、それを隠せない人、
そもそも自分に偏見があることも自覚できない人、
自分の非を認められない人は、
SNSの類から距離をおかないと仕事を失うよ……。


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175:坂井孝一『源氏将軍断絶 なぜ頼朝の血は三代で途絶えたか』

2022-07-22 23:27:37 | 22 本の感想
坂井孝一『源氏将軍断絶 なぜ頼朝の血は三代で途絶えたか』
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

●「承久の乱」へと続く、幕府内の壮絶な権力闘争の歴史とは?
●2022年大河ドラマ『鎌倉殿の13人』時代考証者が描く
 源氏三代「新解釈」。

日本史上初の本格的な武家政権である鎌倉幕府では、
創設者頼朝の源氏の血統は三代で途絶え、継承されなかった。
跡継ぎのいなかった三代将軍実朝の暗殺が
この「断絶」を招いたとされるが、
その当時、二代将軍頼家の遺児、あるいは他の源氏の血を引く人々も
存在した。
にもかかわらず、なぜ彼らは将軍になれなかったのか。
そもそも実朝の暗殺が源氏将軍の断絶を招いたのは、自明の理なのか。
頼朝による鎌倉幕府の樹立から三代将軍実朝の殺害に至るまで、
幕府内の壮絶な権力闘争の歴史を紐解きながら、
「源氏将軍断絶」の歴史的な意味を問い直す1冊。

****************************************

北条氏に都合のいいように書かれた吾妻鏡を
解釈しなおす試みは、まさに「新解釈」で楽しい。

実朝の官位の急激な上昇は「官打ち」ではなく、
後鳥羽院が実朝を自らの子の後見にふさわしい立場に
しようとしたための結果。
親王将軍を拒否したのはその実朝が死んだから。
……というのはなるほどね~と思った。
後鳥羽院が我が子を鎌倉へやってもいいと考えるほど
実朝を評価・信頼していたのか?という点については、
かなり疑問だけども。

釈然としないことも多いけれども、
こうしていろんな説を読むのはおもしろい。
歴史学においても逆張りというか、
長い間、暗愚の為政者と評価されていた人物が
実は高度な政治的センスを持っていたのだと
評されるようになったり、
逆に「革新的ですごい!」と言われていた人物が、
実は他者の政策を真似ていただけということになったり。
潮流のようなものが見えるのも興味深い。

この時代もやっぱり残っている文字史料が少ないので、
決定版と言えるような説はなく、
Aの記述を重視した説を立てれば、
Bの記述との齟齬が出てきてしまい、
どうしても推論で終わってしまう。

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168-174:最近読んだ本(記録だけ)

2022-07-22 23:19:51 | 22 本の感想
大部分は朝食のときに読み上げ機能で聞いていたもの。


 高嶋美里『あなたの1日を3時間増やす「超整理術」』

役に立った別の本(パッケージそっくり)と間違えて、
再読。


小池昌代『恋愛詩集』

ストレートでわかりやすい恋の詩は少ない。
何を表現しているのかよくわからない詩も多かった。



永井路子『つわものの賦』
再読。




銀色夏生『つれづれノート』
再読。



勝間和代『汚部屋脱出プログラム』
再読。



yur.3『28文字の片づけ』
片づけの名言集みたいな。


小西紗代『片づけのことを考えただけで疲れてしまうあなたへ。』




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166:山崎ナオコーラ『人のセックスを笑うな』

2022-07-19 19:34:54 | 22 本の感想
山崎ナオコーラ『人のセックスを笑うな』
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

十九歳のオレと三十九歳のユリ。
恋とも愛ともつかぬいとしさが、オレを駆り立てた――
「思わず嫉妬したくなる程の才能」と選考委員に絶賛された、
せつなさ百パーセントの恋愛小説。
第四十一回文藝賞受賞作。映画化。
 
****************************************

タイトルとペンネームのインパクトがすごい。
というわけで、ずいぶん話題になっていたデビュー作。
タイトルから、強烈にセクシャルな話を想像していたのだけれども、
特に生々しくセックスが描かれているわけではない。
歳上の女性との恋の始まりから終わりまでを描いた短編で、
特別に変わった要素はないのだけれども、
この空気感を誰にでも出せるかといったら
そうではないのだろうなあと思う。
あまりにも女性の願望がむき出しになっていると
こっぱずかしくなってしまうのだけども、
そういうところはほとんどなかった。
相手に振り回されつつ、
感情をぶつけあうことも、
感情に生活を侵食されることもなく、
いつの間にか終わっていく恋。

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165:矢崎存美『繕い屋 月のチーズとお菓子の家』

2022-07-19 19:19:21 | 22 本の感想
矢崎存美『繕い屋 月のチーズとお菓子の家』
★★★★☆3.5

【Amazonの内容紹介】

夢を行き交い「心の傷」を美味しい食事にかえて
癒やしてくれる不思議な料理人・平峰花。
リストラを宣告されたサラリーマンがうなされる
「月」に追いかけられる夢も、
家族を失った孤独な女性が毎夜見る
吹雪の中で立ち尽くす悪夢も、
花の手によって月のチーズやキノコのステーキに
みるみるかわっていく。
消えない過去は食べて「消化」することで救われる。
心温まる連作短編集。

****************************************

初めて読む作家さん。
ぶたぶたシリーズは知っていたが、未読。

悪夢に入り込んで、その原因をつきとめ、
悪夢を見ている人に原因を食べさせるというのがおもしろい。
食べてるの、コルクとは家なのに、
不思議とおいしそうなのよね。

内容紹介には「心温まる連作短編集」とあるけれど、
ほっこり系ではなく、やりきれない、微妙に嫌な話が多い。
母親にだまされていた女の人の話は後味が悪すぎる……。
リストラされた男の人の話は、
最後の家族とのやりとりにほろり。

最終話は、急に恩田陸のサイキックものみたいになった。
続きがあること前提で、
すっきりしないまま終わってしまった。

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大河ドラマ「 鎌倉殿の13人」♯27

2022-07-17 22:03:04 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第27話「鎌倉殿と13人」

いやー、第2部スタートも面白かったな~!

タイトル回収になった「鎌倉殿の13人」、
選ばれし精鋭たち! とかでは全然なく、
北条と比企の張り合いで、
ぐだぐだと人数が増えていっただけ!

頼家、頑張ってるのにね。
若手を集め、三善康信から政についてレクチャーを受ける
勉強会を開いたり、京との付き合いを念頭において
蹴鞠の稽古をしたり、熱心ではあるのだ。
御家人を信じていないのは頼朝も同じだけど、
頼朝が信じているふりをしていたのに対し、
「お前らのこと信じてないから!」
と率直に言っちゃうところが
若くて愚かなんだけども。
応援してくれていたはずの梶原と小四郎に裏切られたら、
大ショックだし、若い彼に腹芸は無理だとわかる。
「家にかかわらず、力のある者を取り立てる」
というのも、今の感覚だといいじゃん!と思えるけど、
当時の感覚だと全然良くないんだよね。

13人の合議制も、頼家が選んだ若手の側近たちも、
今回出てくるのはわかっていたけど、
こういうふうに仕立ててきたか~!という面白さがあった。
送り込んだ頼時と時連が対抗馬に引っ張り出されること、
おそらく小四郎は知らなかったのだろうし、
自分が「皆で新しい鎌倉を作って行きましょう」と言ったことを
逆手に取られて、やられた~!というラスト。
頼家が決して暗愚の二代目ではない、という描き方を
されているのがいいね。
畠山重忠はその器ではないと評価しているようだし、
梶原にも見放されつつあるようだけど、
まだ若いんだから、彼のプライドを守りつつ
おじさんたちが育ててあげればいいのにね……。
ーーと思ったけど、蛮族のおじさんたちに
そんなことできないわ!!

地味によかったのが正室のつつじ。
正室の座を奪われた(と思ってる)せつの
「すでに子ども産んでるもんね!」マウントに、
「こっちはお前とちがって源氏の血筋なんだよ!」
と即座にマウント返ししたの、強い。
両親から、御台所になること前提に話をされていた
せつは気の毒ではあるのだけど、
頼家と政子の前で
「産んでからおっしゃい!」
と言っちゃうあたり、正室の器ではないのよね……。

【その他いろいろ】

・名探偵・後鳥羽院。

・将軍家に代々受け継がれる、どこの誰かもわからん人のドクロ。

・政子にも「私心なく働く方」と評価されている梶原だけども、
 頼家に
 「あの者達は信じてはなりません。
  頼朝様も私以外信じていなかった」
 と吹き込んでるのは、私心に見えるよ……
 
・実衣の野心をたしなめる全成。
 歳が離れてるのもあるだろうけど、今回の
「その話は二度としない約束だよ」
 みたいに、全成の実衣に対する言い方は
 常に優しいのよね。
 仲の良い夫婦だけに、この先がつらい……。
 
・源通親の出番が多くてうれしい。
 彼の暗殺計画に文覚も関わっていると発覚。
 文覚「オレをとらえたら、鎌倉は黙ってないぞ!」
 頼家「だれ? 知らん」
 ここ、めちゃ笑ってしまった。
 そうだよね、知らないよね。

・結城朝光、出てきた!
 そろそろ梶原退場か……。

・蹴鞠が好きじゃないと言ってた時房に、
 蹴鞠の才能が。
 後鳥羽院にも褒められるくらいだったんだよね。

・和田義盛「俺は難しいことはダメだぞ!」
 三浦義村「皆知ってる」
 難しいことだめなら、侍所別当は不適格だよ……。
 りくさんも、「和田殿の『勢い』がほしいのです」って。
 声大きいしね……

・佐々木のじいさん→もう死んでます
 千葉のじいさん→もうすぐ死にます
 千葉常胤、かわいそう……

・畠山重忠が13人に入ってないのは、
 現場担当で政治家タイプじゃなかったからだと思うんだけど、
 ドラマ中では比企の圧力のため。
 時政&りくの中に、畠山へのヘイトがたまっていくのがつらい……

・「俺は俺だ」とかっこいいことを言いつつ、
 賄賂はちゃっかり受け取る八田殿(今日も胸元広げすぎ!)

・比企主催のキャバクラで、キャバ嬢に塩対応な大江殿

・「誰にも誘われなかった!」
 と悲しむ土肥殿、可愛い。
 実際には、たぶん、すでに失脚してた&死んでいたのではないかな。
 ドラマではまだぴんぴんしてるけど……

・誘われない土肥殿と、比企から釘を刺されない足立殿に
 ちゃんと角が立たないフォローをしてあげる小四郎、
 今日も気遣いの人だね。

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164:『九転び十起き! 広岡浅子の生涯』

2022-07-09 21:02:14 | 22 本の感想
「おとなのデジタルTVナビ」編集部『九転び十起き! 広岡浅子の生涯』
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

NHK連続テレビ小説「あさが来た」のモデルとなった
広岡浅子の魅力を詰めこんだガイドブック。

丹念な取材で描かれたノンフィクション
「九転十起の女 広岡浅子伝」を、
ていねいな用語解説をつけて掲載。
テンポのいい本文と、かゆいところに手が届く解説で、
浅子たちの実像を浮き彫りにする。
元NHKアナウンサーの松平定知さんが、
浅子ゆかりの地を訪問した紀行文や、
浅子の魅力についてつづった巻頭言も読みごたえ充分。
そのほか、松平さんと大同生命保険の工藤社長の特別対談や、
地図付きのゆかりの地ガイド、浅子年表、
忙しい人のためにおすすめのイラスト付きでわかりやすい
「3分でわかる浅子の人物像」など、内容は盛りだくさん。
浅子の波瀾万丈の生涯を徹底的にクローズアップする。

****************************************

ずいぶん長いこと積んでいた本。
もらったか、中古で買ったかのどちらかのはず。
ちなみに朝ドラ「あさが来た」は未視聴。

もちろん、廃業した会社や断絶した家もたくさんあるんだけど、
この時代になるともう、
「今生きてるあの人、この人の子孫だったんだ!」
とか、
「あの会社、こうやって出来たんだ!」
とか、現在と地続きであることが明確で、
驚くことがたくさんある。

この本は当然、広岡浅子の業績を紹介する本なんだけど、
平塚らいてうの
「いやな人と思うようになりました」
という評価も載せているのがいい。

朝ドラで脚光を浴びるようになったものの、
それまでは忘れ去られた人だった彼女。
歴史とか文学の本を読んでいると、
こういう人によく出会う。
当時は有名だったり人気だったりしたのに、忘れ去られて、
当時はそこまででもなかった人が
知名度を維持していたりする不思議。

伊藤伝右衛門の旧邸宅、絶対行って見ているはずなんだけど、
いつどんないきさつで行ったのか、まったく思い出せないな。
九州に行くときはたいてい福岡空港経由で行っているから
福岡には大人になってから4~5回行ってるはず。
いつだろう。

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163:ほしおさなえ『紙屋ふじさき記念館 麻の葉のカード』

2022-07-09 13:41:36 | 22 本の感想
ほしおさなえ『紙屋ふじさき記念館 麻の葉のカード』
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

紙っていいなあ。持ってるだけで幸せになるね。

編集者の母と二人暮らしの百花はある日、
叔母に誘われた「紙こもの市」で紙雑貨の世界に魅了される。
会場で紹介されたイケメンだが仏頂面の一成が、
老舗企業「紙屋ふじさき」の親族でその記念館の館長と知るが、
全くそりが合わない。
しかし百花が作ったカードや紙小箱を一成の祖母薫子が気に入り、
誘われて記念館のバイトをすることに。
始めはそっけなかった一成との関係も、ある出来事で変わっていく。
可愛くて優しい「紙雑貨」に、心もいやされる物語。

****************************************

紙について、紙で作る作品について、
日本橋近辺について……と説明パートがえらく多いのは、
メイン二人の口数が少ない&
うまくコミュケーションが取れないせいかな……。
巻を重ねていくうちに改善されていくのだろうか。

表紙もそうだけども、メインの二人の設定を
ライト文芸に寄せすぎたせいか、
『活版印刷三日月堂』や『言葉の園のお菓子番』にあった
よいところが、無くなってしまったようで残念。
特に第1話の紙やそれを使った小物を前にしたときの
わくわく感は楽しかったし、題材自体は好きなんだけども、
メイン二人のキャラクターが全然好きになれず、
ストレスを感じるほど。


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