金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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2017年 読書と映画のまとめ

2017-12-31 12:23:07 | 1年のまとめ
会社を立ち上げてから、実に10年ぶりの大晦日休み!!
こんなに気がかりもなくのんびりと過ごせる日は
本当に久しぶり……

今年は大河ドラマにはずっと楽しませてもらったし、
プライベートでもうれしいこと・楽しいことが多かった。
馬籠や唐津・佐世保といった、興味はあるけど
ずっと行けなかったところにも行けたし、
初めてのことにたくさんチャレンジもした。
ただ、そういういろんなことをどこかに書いておかないと
どんどん忘れてしまうので、来年はちゃんと記録しよう。

読書については
「役に立たない読書、自分の楽しみのためだけの読書がしたい」
とずっと思い続けていたけど、さすがにもうあきらめがついた。
今の仕事(数年前から始めた仕事)に携わっている間は、
こちらに全力投球しよう。
少なくとも、今の自分にとっては人生の最優先項目なわけだし。

*****************************************

【一般小説】

①中島京子『小さいおうち』
②河合隼雄 『泣き虫ハァちゃん』
③瀬尾まいこ 『あと少し、もう少し』
④原田マハ 『総理の夫 First Gentleman』
⑤藤崎翔 『神様の裏の顔』

今年も読んだ小説は少なかった。
仕事に直接関係ない内容だったとしても、どうしてもインプットのための本に偏ってしまう。
①・②は文句なしに大好き。
いろんな人が絶賛していた恩田陸の『蜜蜂と遠雷』は個人的にはあまり……。
恩田作品は、もっとオタク臭のする本のほうが好きなんだよ。

【随筆】

① 姜尚中 『ニッポン・サバイバル―不確かな時代を生き抜く10のヒント』
② 田中登『失われた書を求めて―私の古筆収集物語』

果たして随筆にカウントしていいんだろうか……と思うが、
論説系があふれているので、こちらにカテゴライズ。

【新書・論説系】

① 今野真二 『学校では教えてくれない ゆかいな日本語』
② 根本寛 『筆跡事件ファイル―筆跡鑑定人が事件の謎をとく』
③ 今野真二『図説 日本語の歴史』
④ 小泉和子 『昭和の結婚』
⑤ 山口謠司『大人の漢字教室』

本の出来とか質ではなく、そのときの自分のニーズの合っていたかどうかの評価。
そのため、この分野は人におすすめするものじゃないけれど、
①・②はたぶん他の人が読んでも面白いと思う。

【映画】

『ラ・ラ・ランド』
『ドリーム』
『婚約者の友人』
『彼女がその名を知らない鳥たち』

映画は今年も15本しか見ていない。
今年から、レディースデーの木曜日に映画館に見に行ける状況になったんだけど、
結局、家で過去の作品を見ることが多かったし、
「おもしろかった!」と思えるものも少なかった。
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大河ドラマ「おんな城主直虎」#50

2017-12-17 21:24:26 | 大河ドラマ「おんな城主直...
大河ドラマ「おんな城主直虎」#50

ああ、ついに終わってしまった……。

主人公である直虎が生涯を終え、彼女や政次の積み上げてきたものが、
次世代に収束されて継承される、順当で美しい最終回だった。
信長から下賜された茶碗、最終回のための伏線でもあったんだなあ。

最期は直親と政次が迎えに来るんだろうなとは思ってたし、
ベッタベタなこっぱずかしい演出をされるんじゃないかと
危惧もしてたんだけども、そこはあっさりとして、
しかしラストのラストは明るいコメディ調。
大人バージョンの直親&政次の顔を映さないのも
心憎い演出だったし、全体のムードに合った
よい終わり方だったように思う。

突然の龍雲丸の死に、「夢半ばで」のニュアンスがあったのは
地味にショックなんだけど。

【その他いろいろ】

・前から思ってたんだけど、万千代と万福、
 ボディタッチ多すぎじゃない??
 以前も膝枕シーンがあったが、最終回まで万千代が万福にべったり。
 いや、可愛いからいいんだけども。

・近藤のおっさん、高瀬のこと気に入りすぎだろ!
 
・最後の「紀行」で、昊天さんにスポットがあたったのがいいね。

・「井伊が徳川の世を支えた」とナレーションした直後に、
 「徳川の世を終わらせる」と西郷どんの予告を入れて来る無情……。
 
西郷どん、初回は見るつもりなんだけど、
主演の子の顔がかなり苦手なんだよね……。

コメント (2)
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大河ドラマ「おんな城主直虎」#49

2017-12-10 20:13:44 | 大河ドラマ「おんな城主直...
大河ドラマ「おんな城主直虎」#49

「野武士に襲われなどせねばよいのですが……」
とニヤニヤしながら言うノブの笑顔が、
邪悪すぎて怖い……!!

政次関連では敵役になっていた徳川にも
すっかり愛着がわいてきてしまった。
安土で額を付き合わせてこそこそ相談したり、
学芸会レベルの大根芝居したり、
今回はチーム徳川がめちゃ可愛い。

明智との密約を信じてよいのかどうか決めかね、
安土で始終わたわたしていた徳川チーム。
信長から光秀へのDVの現場に居合わせたのは
マジで困るよな……。
暴力ふるったあとで
「そなたが頼りじゃと言うておるのじゃ」
って言うあたり、いかにもDV。

中国攻めに駆り出された明智の代わりに、
信長がお・も・て・な・し
安らげねえ……。
徳川へのプレゼントをめちゃ真剣に選んでる信長が、
「おっかないから取り巻きはたくさんいるけど、
 実は誰にも好かれてないガキ大将」
に見えて、かわいそうになってきちゃった……

【その他いろいろ】

・直虎を龍雲丸のところへ連れて行ったとき、
 中村屋が子どもたちに「しーっ」ってやってるのが可愛い。
・おもくじ3回も引いた明智。
 いいのが出るまで引くの、意味ない……
・常慶の有能感。
・三河&遠江の連中、関西に来すぎじゃないの??


まったくそれらしくないのだが、
次回、最終回だったのか……!
ピークが第33話に来てしまって、
それ以降は「後日談」の印象を拭い去ることができないのだが、
それでもいいからこのキャラたちをもうちょっと見ていたかったな~。
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大河ドラマ「おんな城主直虎」#48

2017-12-03 20:44:07 | 大河ドラマ「おんな城主直...
大河ドラマ「おんな城主直虎」#48

次回タイトル「本能寺が変」

最近、どうしちゃったの?
前回同様、タイトルで笑わせに来てる

**************************

「信長、浜松来たいってよ」という超迷惑そうなタイトル通り、
信長の機嫌を損ねまいと、必死になる徳川のメンバーたち。
無事に信長が安土へ帰っていったかと思いきや、
「今度はこっちがもてなすよ。家臣たちもみんな来てね☆」
と信長よりのお誘い。
こんなにうれしくない招待があるだろうか……
罠ではないかと頭を悩ませる元康&家臣たち。

一方、井伊の井戸のそばには捨て子(?)が。
今度は誰の隠し子だよ……と思っちゃった。
物言わぬがどうやら武家の子であるらしく、直虎は
一芝居売って、その子を見張る人物をあぶりだし、
氏真にたどりつく。
子は明智光秀の息子で、信長殺害のための盟約の証として
氏真のもとに送られてきたのだった。
本能寺の変にいたる道をこういう角度で描いてきたのは新鮮。

そして、しぶとく歴史の表舞台に関わり続ける氏真ぼったま。
「直虎」は井伊家の物語であると同時に、
今川家の物語でもあるのだなあ。
しかし、ぼったま、信長を「瀬名の敵」と言ってたけど、
その一門である瀬名の両親を殺したのは誰でしたっけねええ??

【その他いろいろ】
・45分の間に、すっかり酒乱キャラが定着した万千代。
 飲んでないのに酔っぱらいの言動。
・直之って、ほんとちっこい&色白なのね……。
 相撲取りと並んで際立つ小兵ぶり。 


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110:藤沢周平 『一茶』

2017-12-02 20:23:43 | 17 本の感想
藤沢周平 『新装版 一茶』(文春文庫)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

生涯、二万に及ぶ発句。
稀代の俳諧師、小林一茶。
その素朴な作風とは裏腹に、貧しさの中をしたたかに生き抜いた男。
遺産横領人の汚名を残し、晩年に娶った若妻と
荒淫ともいえる夜を過ごした老人でもあった。
俳聖か、風狂か、俗事にたけた世間師か。
底辺を生きた俳人の複雑な貌を描き出す傑作伝記小説。

***************************************

小林一茶の実像というものが、

雪とけて村いっぱいの子どもかな
やせ蛙まけるな一茶これにあり
我ときて遊べや親のない雀

などの句からイメージされるような好人物ではない、
ということはすでに評論で知ってしまっていたので、
そういう点では驚きはなかった。
でも、教科書に取り上げられているような句しか
知らなかったら、この小説も衝撃的だっただろうな。

おもしろいか? といったら否。
継母との不仲から故郷を離れて江戸に出て、
俳諧師としての道を歩み始めたものの、
経済的にも困窮し、義母や異母弟と父の遺産をめぐって争い、
田畑をふんだくった挙句、年若い妻の体におぼれ……と
まったく美しくない、胸のすくような展開がひとつもない伝記。
自己中心的で根性がねじ曲がった男の一代記としては
予想通り。

ただ、俳諧師として大成できずに歳をとっていくことに対する焦り、
生活の苦労を知らなかったり、
有名になりもてはやされたりする俳諧仲間に対する
妬みやひがみの感情なんかは、身につまされてしまう。

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映画:『gifted/ギフテッド』

2017-12-01 19:06:50 | 映画の感想
映画:『gifted/ギフテッド』(マーク・ウェブ 監督)
★★★☆☆3.5

【シネマトゥデイの内容紹介】

めいで7歳のメアリー(マッケンナ・グレイス)と
片目の猫フレッドと共に、フロリダの小さな町で生活している
独り身のフランク(クリス・エヴァンス)。
平穏に過ごしていた彼らだったが、
メアリーにある天才的な能力があることが判明する。
フランクは彼女に普通の子供と同じように育ってほしいと願っていたが、
彼の母エブリン(リンゼイ・ダンカン)は二人を引き離して
メアリーに英才教育を受けさせようとする。

****************************************

「どうせ家族愛で泣かせにかかるんだろ?」
と思いながら見に行った。
結果としては、そこまであざとい作りはされておらず、
ややあっさりかな? という印象。
感動の押し売りもなく、途中クスクスと笑えるような場面もあって、
すっきりさっぱりまとまっているのも好印象。

子役の子が本当に可愛いなあ。
天才少女&インテリ叔父さんという組み合わせもよい。
無知な連中が天才を理解せずに足を引っ張ろうとするような
場面は一切なく、メアリーをめぐるフランクと母親との対立も、
姉と母親の確執も、むしろインテリの家系だからこそ生じたもの。
「発表は死後に」という姉の遺言が印象的。
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