金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

69:池波正太郎 『鬼平犯科帳〈18〉』

2008-07-26 22:08:40 | 08 本の感想
池波正太郎『鬼平犯科帳〈18〉』(文春文庫)
★★★★☆

若後家との逢引の現場を偶然平蔵に目撃されてしまった
同心・細川峯太郎。
彼の身の振り方について平蔵の采配が冴える「俄か雨」、
そしてその後日談である「草雲雀」がおもしろい。
細川のキャラクターは忠吾と似てるよね

平蔵が弟弟子の仇討ちをする「おれの弟」では
小柳が活躍。
平蔵の小柳に対する評価は本当に高いのね。
わたしも小柳がいちばん好き
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68:池波正太郎 『鬼平犯科帳〈17〉特別長篇 鬼火』

2008-07-25 21:35:21 | 08 本の感想
池波正太郎『鬼平犯科帳〈17〉特別長篇 鬼火』(文春文庫)
★★★☆☆

土地の人々に「権兵衛酒屋」と呼ばれる、
無愛想な夫婦が営む居酒屋。
あるときその居酒屋が賊に襲われ、
かつて武士だったと思われる亭主は行方をくらまし、
賊に斬られた女房は盗賊改の監視下にあったが
自害してしまう。
夫婦は何者なのか?
そして平蔵の命を狙う者も現れ……

******************************************

ミステリー風味の強い話で真相はかなり気になったのだけど、
仕事の合間に細切れにちょこちょこ読み進めていたせいか、
いまいち入り込めず。
同心の松永はすっかりまともになってしまったらしく、
今回かなり頻繁に登場しているわりに印象が薄い。
およねが出てくるとなんだか気持ちが明るくなるなあ。
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67:小川洋子 『ミーナの行進』

2008-07-20 16:14:31 | 08 本の感想
小川洋子『ミーナの行進』(中央公論新社)
★★★☆☆

中学一年生の朋子が、母と別れ、
大金持ちの芦屋の伯父さんの家で過ごした一年間。
従妹の美少女ミーナをはじめとする個性豊かな家族、
ミュンヘンオリンピックの男子バレーボールへの熱中、
淡い恋、ミーナのマッチ箱の秘密……
二度と戻らない少女時代の日々を描いた物語。

ハンサムで素敵なだけではない伯父さんの一面や、
ままならぬ現実というものも
ちらりと顔をのぞかせるのだけど、
センチメンタルな美しさだけが印象に残り、
インパクトはちょっと薄かったかな?
味のある、カラーの挿絵がよい。
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66:乃南アサ 『嗤う闇』

2008-07-18 21:35:50 | 08 本の感想
乃南アサ『嗤う闇―女刑事音道貴子』(新潮文庫)
★★★★★

久々の音道貴子シリーズ、短編集。
おもしろかった!
キャラクター設定のわりに主人公が女性的すぎる、
とシリーズを読み始めたころは思っていたけれど、
主人公自身の立ち回りがうまくなったせいか
最近は好感を持って読めます。
このシリーズはまだまだ続きがあるようで楽しみ♪

「木綿の部屋」では滝沢刑事が再登場。
ダメ男を描くのが本当にうまいよね……。
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65:篠田達明 『徳川将軍家十五代のカルテ』

2008-07-17 08:35:42 | 08 本の感想
篠田達明『徳川将軍家十五代のカルテ』(新潮新書)
★★★☆☆

知人宅で借りて読みました。
ちょっとかじったことあるやつが知ったかぶりで
難癖つけるのって、はたから見ていて
すごく嫌な感じ!!……なので言いづらいのだけど、
想像で話を進めるのはどうなのか。
医学的な話ではなくて、ストーリーに関して。
お市の方についてのくだりとか。

知名度の低い将軍や夫人に関しても言及されていて、
医学的な側面から歴史上の人物をとらえようとする
視点は新しく、とてもおもしろい。
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64:池波正太郎 『鬼平犯科帳〈16〉』

2008-07-16 12:28:50 | 08 本の感想
池波正太郎『鬼平犯科帳〈16〉』(文春文庫)
★★★☆☆

「網虫のお吉」では、女賊を脅し関係を持った同僚を
さぐるため、小柳が活躍。
ラストで
「この男は生涯、独身ですごすような気がした」
と平蔵に思わせた小柳も、
のちに再婚することになるそうで、楽しみ

新婚でのろけまくる忠吾が平蔵にやりこめられる
「白根の万左衛門」、
若かりしころの平蔵の道場仲間があらたに登場する
「霜夜」がおもしろい。
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63:金子由紀子 『わたし時間のつくり方』

2008-07-15 09:23:37 | 08 本の感想
金子由紀子『夢もゆとりもあきらめない わたし時間のつくり方』(アスペクト)
★★★★★

スッキリ朝とゆったり夜』と『持たない暮らし』がよかったので、
金子さんの新刊はチェックするようにしていたのだけど、
立ち読みした限りでは、焼き直しが多いように感じられて
買ってませんでした。
今回は『持たない暮らし』と同じシリーズだということで購入。

わたしは時間術とか仕事術の本が好きだけど、
人のアイディアを見るのが好きなだけで、
実生活に生かそうと思うことはほぼありません。
「本当に」仕事が多すぎるとか時間がないという状態が
自分にはほとんどないから
(やたら忙しいと言う人も、自分が忙しくしてるのだと思う)
ダラダラ時間が大半を占めているからこそ、
「何もしないことに対するあせり」
があったのだけど、これを読んでちょっと考え方が
変わりました。
「本当は成功したくない」……よくわかる
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62:池波正太郎 『鬼平犯科帳〈15〉特別長篇・雲竜剣』

2008-07-15 08:58:19 | 08 本の感想
池波正太郎『鬼平犯科帳〈15〉特別長篇・雲竜剣』(文春文庫)
★★★★☆

同心二名が連続で殺害され、役宅の門番までもが襲われた。
何者かが盗賊改方を狙っている。
平蔵はかつて自分を襲撃してきた大鴉のような男を思い、
目的のわからぬ一連の事件と関わっていると確信。
記憶の糸をたどりはじめるが……

***************************************************

初の長編。
さくさく読みすすめられながらも、読み応えあり。

筆頭与力・佐嶋の意外な一面が明かされたり、
忠吾の結婚が決まったりといった
レギュラーメンバーに関わるトピックスも。
たわむれかける忠吾を一刀両断するおまさの
「いいえ、ちっとも」に笑う。
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61:池波正太郎 『鬼平犯科帳〈14〉』

2008-07-11 19:12:25 | 08 本の感想
池波正太郎『鬼平犯科帳〈14〉』(文春文庫)
★★★★☆

伊三次……

まったく、油断できないよ池波正太郎は!!

木村忠吾が瓜二つな盗賊と間違えられ、
声をかけられたことから始まる「さむらい松五郎」が
おもしろかったな。
小柳は美男だったのね
「ひどく威張ったな」と小柳にいじめられる忠吾が
おかしい
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60:萩尾望都 『ポーの一族 〈1〉』

2008-07-08 11:05:03 | 08 本の感想
萩尾望都『ポーの一族 (1) 』(小学館叢書)
★★★★☆

漫画の感想は書かないことにしてたんだけど、
(きりがないし、29歳女子としてはいかがなものか?という
 セレクトが多いので)
これはもはや古典なので特別に。
「パンパネラ」であるポーの一族となった
エドガーとメリーベルの兄妹にまつわる物語。
オムニバス形式で、時系列に沿って話が進んでいかないため
謎解きのような展開になっている。
文学的な、古きよき少女漫画といった感じ。

解説は氷室冴子。
氷室先生・・・・・・ご冥福をお祈りしてます
麻生野枝編を中学生のころから楽しみにしておりました
もう永久に読むことができないのだと思うと
一ヶ月経った今でも喪失感大ですわ。
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