金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

64:野崎まど 『バビロン2 ―死―』

2017-05-28 21:07:32 | 17 本の感想
野崎まど 『バビロン2 ―死―』(講談社タイガ)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

64人の同時飛び降り自殺――が、超都市圏構想“新域”の
長・齋開化による、自死の権利を認める「自殺法」宣言直後に発生!
暴走する齋の行方を追い、東京地検特捜部検事・正崎善を筆頭に、
法務省・検察庁・警視庁をまたいだ、機密捜査班が組織される。
人々に拡散し始める死への誘惑。
鍵を握る“最悪の女”曲世愛がもたらす、さらなる絶望。
自殺は罪か、それとも赦しなのか――。

**************************************************

前半は齋をどういう罪に問えるのか、自殺は罪かといった
観念的な話に終始していて話が動かず、二回寝落ちしてしまった。
ファム・ファタルたる曲世が出てきてからは非常におもしろい。
こういう圧倒的な女性を描くのが本当にうまいと思う。
しかし、人死にすぎだよね。
ラストは文章を直視できなかった。
瀬黒ちゃんは萌えキャラなので死なないだろうと予想していたのに。
点線が伏線だったことがわかったときはぞっとしたわ。

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大河ドラマ「おんな城主直虎」#21

2017-05-28 20:39:08 | 大河ドラマ「おんな城主直...
大河ドラマ「おんな城主直虎」#21

柳楽のキャラが好きになれないので、
今回は微妙そうだなあ……と思っていたが、
前半は割と楽しかった。

ヒロインとは思えぬ直虎の形相&変顔、
またもや不憫な目に遭う六佐に
キレ芸も健在な中野。
政次の機転で差し向けられた傑山が、
矢を放って馬を奪われるのを防いだときの
妙に長いカットに笑う。
本当に無駄に存在アピールしすぎだよ!

初登場の中村屋。
あまりにも「マフィアのドン」感が漂いすぎていて、
こいつが黒幕なんじゃないかと疑ってしまった。

以前から「あいつ、××だったのか……」と
本人のいないところで相手のことを考える
少女漫画っぽい演出はあったのだが、
やっぱり直虎は龍雲丸が気になっているんだろうね~。
あ~本当に浮かばれない政次であるよ。





コメント (2)
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映画:『テッド』

2017-05-26 20:48:05 | 映画の感想
映画:『テッド』(セス・マクファーレン 監督)
★★★☆☆

【シネマトゥデイの内容紹介】

いじめられっ子からも無視される孤独なジョンは、
クリスマスプレゼントとして贈られたテディベアと
友人になれるように祈る。
彼の願いが通じたのか、テディベアに魂が宿り、
ジョンにとって唯一無二の親友テッドとなる。
それから27年の月日が経ち、
中年となっても親友同士であるジョン
(マーク・ウォールバーグ)とテッド。
一緒にソファでくつろいでは、マリファナをくゆらし、
映画を楽しんでいる彼らに
ジョンの恋人ロリー(ミラ・クニス)はあきれ気味。
ジョンに、自分とテッドのどちらかを選べと迫る。

****************************************

下品なコメディなんだけども、ぬいぐるみであるせいか、
マリファナを吸おうが、下ネタを連発しようが、
それほど嫌悪感はなし。
ほかの作業をしながら見ていたのだが、
それで話の筋が追えなくなるようなつくりではないので
気軽に見れる。

映画やテレビ番組の小ネタが盛り込まれているけれど、
元ネタがわからなくて残念。
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映画:『カフェ・ソサエティ』

2017-05-25 15:01:00 | 映画の感想
映画:『カフェ・ソサエティ』(ウッディ・アレン 監督)
★★★☆☆

【シネマトゥデイの内容紹介】

1930年代。
ニューヨークに暮らす青年ボビー(ジェシー・アイゼンバーグ)は、
刺激にあふれた人生を送りたいと願いハリウッドに向かう。
そして彼は、映画業界のエージェントとして大成功を収めた叔父フィルのもとで働く。
やがてボビーは、叔父の秘書を務める美女ヴォニー(クリステン・スチュワート)の
とりこになる。
ひょんなことから彼女と距離を縮められて有頂天になり、
結婚まで考えるようになるボビー。
しかし、彼女にはひそかに付き合っている男性がいて……。

****************************************

映画館にて。
ハリウッドを舞台に、恋とその後を描いている点では、
「ウッディ・アレン版『ラ・ラ・ランド』」
の評判通り。
ただ、これはあんまり受けないんじゃないかなあ……。

ヒロインのヴォニーは本当にきれいなんだけども、
主人公が野暮ったすぎて、始終、
「これ、利用されてるだけだな。うまくいかないに違いない」
と予想がついてしまう。
『ラ・ラ・ランド』のようなわかりやすさや
クリーンなイメージもないので、
感情移入もできなければ、物語の構造を楽しむこともできなかった。

ポスターは、ふたりのヴェロニカと主人公の三角関係を想像させるのだが、
ブロンドのヴェロニカの方はたいして重要な人物ではなかった。
序盤で出てきた娼婦も、後から登場する伏線かと思いきや、
何もなし。
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大河ドラマ「おんな城主直虎」#20

2017-05-21 20:44:20 | 大河ドラマ「おんな城主直...
大河ドラマ「おんな城主直虎」#20

死後、さらに暴落する直親の株……!

というわけで、直親の隠し子騒動の巻。
隠し子の噂を聞きつけて屋敷に乗り込んできたしのが、
オトナな対応をしたかと思ったが、それは
「許婚だった直虎さま、浮気されてカワイソー」
という優越感から来るとも解釈できる同情に基づいてのこと。
このあたりのマウンティングの描き方が
いかにも女性の手による脚本っぽくていいね。

結局、ふたりそろって井戸端で
「あいつ、わたしにあんなこと言ってたくせに!!」
と直親への怒りを吐き出しあって、和解ムード。
「美しい思い出」がことごとく粉砕されていくのに笑った。
政次は、
「死せる直親が生けるふたりを結ばせる」
とか何かいい話みたいな言い方をしてたが、
ありていに言えば
「スケコマシ直親被害者の会」
だよ……。
ここへきて、直親のわざとらしい笑顔のうさんくささを
しのが指摘してくれてすっきりしたわ。

隠し子の登場に動揺する直虎を見つめる政次の目が切ない。
直虎が政次のところに相談に来てたり、
夜にふたりで碁を打ってたりと仲良くしてるのは
「良かったね!」って感じで、
だけど、やっぱりなつさんと政次がお似合いじゃないのー?
と思ったり。

最後の高瀬の目つきが気になる。
これはやっぱ間者でしたってオチなのかな。

次回はまたふんどし男の登場。
サブタイトル「ぬしの名は」。
こっぱずかしいタイトルだな……。
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映画:『追憶の森』

2017-05-19 20:21:58 | 映画の感想
映画:『追憶の森』(ガス・ヴァン・サント 監督)
★★☆☆☆2.5

【シネマトゥデイの内容紹介】

人生に深く絶望したアメリカ人男性アーサー(マシュー・マコノヒー)は、
死に場所を求めて富士山麓の青木ヶ原樹海を訪れるが、
森の奥深くでけがを負った日本人男性タクミ(渡辺謙)と出会う。
アーサーと同じく死のうとして樹海に来たものの考え直し、
妻子のところへ戻るため助けを求めてきたタクミと互いのことを語るうちに、
二人はこれまでの人生を見つめ直し、
生きるため樹海からの脱出を模索するようになり……。

****************************************

ずいぶん前に友だちの家で見た(忘れていた)。
まあ、再生の物語であって、テーマ自体は悪くないのだが、
半分くらいまで話がどこに向かっているのか示されず、
かなり退屈だった。
友だちと、
「ゲスのボーカルはあんなに叩かれたのに、不倫しても
 渡辺謙がそれほど叩かれないのはなぜか」
とか
「南果歩の男運」
とか雑談しながら見ていたから耐えられたけど、
一人で見ていたら途中でやめていたよ。

そして後半は、
「人に迷惑かけるんじゃねえよ!!」
と何度言いたくなったことか。
自殺するのも友人を助けに森に戻るのも、人の勝手だが、
捜索隊の手を煩わせることはやめろよ!

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映画:『帝一の圀』

2017-05-18 21:26:02 | 映画の感想
映画:『帝一の圀』(永井聡 監督)
★★★☆☆3.5

【シネマトゥデイの内容紹介】

国内屈指の名門校である海帝高校で生徒会長の座に就いた人物には、
将来の入閣が約束されていた。
首席で入学を果たした新入生の赤場帝一(菅田将暉)には、
いつか総理大臣になって己の国を作り上げるという大きな野望があった。
彼は2年後に控えた生徒会長選を見据え、
全国から集まったトップエリート800人の高校生相手に戦いを挑む。

****************************************

映画館にて。
見たい映画は別にあったんだけども、諸々の事情により
ほかの映画を見ることになって選んだ。
原作は未読だったけれども、ほとんどセリフのないキャラまで印象的だったので
もう少し知るために原作を読んでみたい! と思うほどには面白かった。
「最初から美美子がぶっとばしとけや」とか、展開上の不満はあるんだけども、
何度か笑えたのでOK。
原作をちらっとみた限り、かなり再現度高いのね。

ストーリーの展開上、美美子が存在する意味がないように思えたのだが、
原作ではもっと本筋にからんでいた模様。
全十四巻の漫画を無理なく2時間におさめていたのも見事。
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63:鹿田尚樹 『大事なことはすべて記録しなさい』

2017-05-17 22:46:34 | 17 本の感想
鹿田尚樹 『大事なことはすべて記録しなさい』(ダイヤモンド社)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

人気ビジネス書評ブロガーによる、アナログ&デジタルの
知的生産・情報整理の新しいアイデアを一冊にまとました。
紙、データ、音声、絵、写真など多種多ツールを活用した方法を
写真入りで紹介しています。
情報整理、読書術、時間術、健康管理術、アウトプット、人脈術を、
「記録」で向上させるやり方が満載です。

**************************************************

「タスクに必要な時間を記録する」
「健康状態を記録する」
「移動中は携帯電話で記録する」
など、すでに実践して習慣になっていることが多かったけれども、
「そういえば最近、資料本の記録を見返していないな」と
気づくことも多かった。

自分も講演をする機会が多いが、
「講演中の自分の声を録音する」
というのは思いつかなかった。
話し方の問題点を客観的に検討するのは必要だ。

ここ5年ほど、「三年日記」で日記をつけているのだけども、
これは私生活でも仕事でもかなり役に立っている。

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62:柴田よしき 『小袖日記』

2017-05-16 11:07:39 | 17 本の感想
柴田よしき 『小袖日記』(文春文庫)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

上司との不倫に破れて自暴自棄になっていたあたしは、
平安時代にタイムスリップ!女官・小袖として
『源氏物語』を執筆中の香子さまの片腕として働き、
平安の世を取材して歩くと、
物語で描かれていた女たちや事件には意外な真相が隠されていた―。
ミステリーをはじめ幅広いジャンルで活躍する著者の新境地。

**************************************************

「平安貴族は臭い」というのをきちんと書いた物語、として
ネットで見かけて読んだもの。

確かに、「トイレは庭の小川で」「風呂にはめったに入らないから体臭を香でごまかす」
「死体置き場に死体を捨ててたので、風向きによってはその臭いが」等々、
優雅なだけではない平安京ライフをしっかりと描いている。
話し方(発音、発声)の現代との違い、にもちゃんと触れてたし。

話としては、不倫の果てに自暴自棄になっていた現代のOLが、
落雷によって、紫式部の手伝いをしていた「小袖」という女官と中身が入れ替わり、
『源氏物語』の知識をもとにして、
「モデルになった人物・事件はこうだったんじゃない?」
と謎解きをしていくというもの。

好きな要素もいっぱいあったのだけれども、
「○○(架空の人物)は本当は××(実在の人物)だったんだ!」
とか、
「これは、主人公がああしたことが影響してるのね!」
とかいう展開を期待していたので、少々肩透かしを食らった。
「もといた世界より重量が弱い」というのも、繰り返し出て来るので
何かの伏線かと思いきや、単純に
「現実の平安時代じゃない、パラレルワールドですよ」
というのを示すためだけ、都合よく話を進めるためだけの
設定だったみたいでがっくり。
フェミニズム色が強くなっていくのも好みじゃない。

ただ、「『源氏』の元ネタ」を作り上げ、それをミステリー仕立てで
追っていく試みは面白い。
源氏&平安時代ファンにはおすすめ。

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61:本田さおり 『モノは好き、でも身軽に生きたい。』

2017-05-16 10:56:14 | 17 本の感想
本田さおり 『モノは好き、でも身軽に生きたい。』(大和書房)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

人生を複雑にしない方法——
「たくさんある」より、「どれも気に入っている」状態のほうがしあわせ!
大人気整理収納コンサルタントが日々実践する、
働きモノと心軽く暮らすアイデア。

本書に書かれている【身軽に生きるための心得】より
◎「今」は常に変わっていくものと心得る
◎いつでも生活改善を
◎部屋はその人そのものを表す映し鏡
◎「わからない」を放っておかない暮らし
◎多すぎる収納が不幸を招く
◎人生にたくさんの「うっとり」をちりばめて ほか

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ここには記録していなかったが、『片付けたくなるか~』の2冊を読んでいる。
そのため、この本は既視感でいっぱいなのだけども、
著者と趣味やセンスが合う人は楽しめそう。
個人的には可もなく不可もなく。

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