金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

2011年度版 年末のひとり遊び

2011-12-30 21:02:10 | 1年のまとめ
もともとハイペースで本を読んでいたわけでもなかったのだけど、
11月に会社に緊急事態が発生し、本どころじゃない生活になってしまいました。
記事を見返してみると、★5つの本が今年は一冊もない
夏あたりは、もらいものの自己啓発本ばっかり読んでいたし
(今となってはもう内容を思い出せない)、★4つつけた本も多くなくて
今年も本は全体的に不作の印象。

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【一般小説】

①山田詠美『学問
②よしもとばなな『彼女について
③藤谷治『船に乗れ!1~3
④豊島ミホ『神田川デイズ

★4つの中から、★4.5を選ぶならこの4冊。
毎年「読んでない、読んでない」と言いながら★5つは
いくつか出ていたのだけど、今年は全くなかったな。

【随筆】

①杉山芙沙子・愛 『コラボレーション―母と娘の世界挑戦』
②増田晶文『速すぎたランナー

『速すぎたランナー』はノンフィクションだけど、
どこに分類したらいいのかわからないのでここに。
随筆・日記系はたぶん、今年は数冊しか読んでない。
今はたまたまわたしの興味がアスリートの人生に向いてるので、
この2冊が二ーズに一致したのだと思う。

【新書・論説系】

①中田薫・中筋純『廃墟本
②湯浅誠『どんとこい、貧困!

『廃墟本』は論説系とは言い難いんだけど、
「その他」を設定するほど今年は本を読んでいないのでここに。
「廃墟」というジャンルの中で、この本がどんな位置づけなのか
さっぱりわからないんだけど、特に目的もなく未知の世界を垣間見たので
余計に衝撃的だったのだと思う。
「よりみちパン!セ」シリーズの廃刊でテンションだだ下がりになり、
仕事関係以外の論説はほとんど読まなかった。
イースト・プレスから順次復刊しているということですが、
新刊もぜひぜひお願いします!

【映画】

①『チェイサー
②『ラスト、コーション
③『アラビアのロレンス
④『サイダーハウス・ルール

本がいまいちな印象だった代わりに、映画は後になって振り返っても
「おもしろかったな」「よかったな」と思えるものが多かった。
秋から時間の関係で映画のDVDレンタルはやめているのだけど、
見たい映画がいくつかあるので2月から月4本のレンタルを再開する予定。

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ご訪問くださっているみなさま、コメントくださったみなさま、
今年もお世話になりました。
このブログは、今後も、他人様にはまったく役に立たない内容のみで
構成されていく予定です。
本当に毎日が飛ぶように過ぎていくので、
来年は備忘録がてら日記をつけようかと思います。
来年もどうぞよろしくお願いいたします
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147:多湖輝 『12歳からのマナー集』

2011-12-29 20:21:57 | 11 本の感想
多湖輝『12歳からのマナー集―インターネット、ケータイから、電車内マナーまで』(新講社)

仕事関係で読んだもの。
人間関係のトラブルを避けるためにあるのがマナー、
というマナーの意義が冒頭に記されていて、
あとは1ページに1項目のペースで、
インターネットを使用する際の注意点や
友人関係におけるトラブルの対処法などが
書かれている。
本当に小学生向けといった感じで、あっというまに読める。
大人が読んで面白いかって言ったら、正直なところ
おもしろくないんだけど、小学4~5年生あたりの子どもの
本棚にそっとおいておきたい本。
これは好みかどうかって問題じゃないよな、ということで
評価なし。
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146:荻原規子 『RDGレッドデータガール はじめてのお使い』

2011-12-28 20:28:09 | 11 本の感想
荻原規子『RDGレッドデータガール はじめてのお使い』(角川書店)
★★★★☆

中学三年生になった鈴原泉水子は、両親と離れ、
世界遺産となった熊野・玉倉神社で宮司をつとめる祖父と
ハウスキーパーの佐和と暮らしている。
路線バスのない山奥から通学している泉水子は、
高校進学を機に寮に入ることを考え、
自分を変えることを考え始めた。
その一環として、お下げにしていた長い髪を少し切ってから、
不思議な出来事が彼女のまわりに起こり始める。

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母がおもしろいと言っていたような気がするな。

一巻は壮大な物語の序章といった感じ。
引っ込み思案で平凡な、取り柄のない主人公が
実は特別な血筋の重要人物、というのは、
もはやファンタジーの定番?
そんなに量を読んでないので、よくわからないけど。

主人公には特別思うところもなく、
いかにも「女の子は好きでしょ」って感じの男性キャラクターは
全然好きになれないんだけど(特に深行。うんざり)、
東京行きのあたりからは話が俄然おもしろくなってきて
一気読み。
オタクとしては出羽三山の名前だけでときめく。
現時点で5巻まで出ている模様。続きを読むのが楽しみ。
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145:増田晶文 『速すぎたランナー』

2011-12-26 19:25:04 | 11 本の感想
増田晶文『速すぎたランナー (週刊ポストBOOKS)』(小学館)
★★★★☆

マラソンランナー・早田俊幸を題材にしたノンフィクション。
わたしはマラソンにも駅伝にもまったく興味がなく、
登場している往年の名選手も、瀬古くらいしか知らない
(しかも名前と「はやかった」ということだけ)のだけど、
知らないからこそ?おもしろく読めた。

ただ早く走ればいいだけではない、ペース配分や駆け引きが
大きな意味を持つマラソンの世界。
スピードを抑えることができず、期待されながらも
勝負に勝つことのできなかった選手の、流転の人生の一部を
切り取った話なのだけど、結果を出せない原因の大本にあるのが
自分の性格である、というのは悲劇だなあ。
自己評価が高く、相手に原因を求め、攻撃的、人の言うことを聞かない……
読んでて「そりゃあダメだろう」と思えるけど、
わかっていても変えられないのが性格だしな……。
孤立して追い込まれて、再起を図るものの、
現実は物語のようにドラマチックではない。
そんな後味の悪さ、ほろ苦さに、読後、しんみりしてしまう。
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144:竹宮ゆゆこ 『ゴールデンタイム2 答えはYES』

2011-12-18 21:23:59 | 11 本の感想
竹宮ゆゆこ『ゴールデンタイム2 答えはYES』(電撃文庫)
★★★☆☆

うう~ん??

初めての履修登録に、新入生同士の飲み会、
入学して早々の振った・振られた……
大学生活が始まったばかりの頃の、学生たちの日常生活。
1巻は割とおもしろかったんだけど、
あんまりにも日常すぎて、会話も恋愛にまつわる悶々も、
なんだか、心底どうでもいいなあ~という感じで入り込めず。
主人公が全然好きになれないせいもあるのかな?
香子はかわいい。
「超音波は、なんでも簡単に手に入れる」のくだりの
打ちのめされる感じはわかる。
制服を脱いで高校を出て、「好きにできる」状態に
放り出された大学生活の初めは、縛りが少ないだけに
素の自分を思い知らされるよね。
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143:銀色夏生 『第3の人生の始まり つれづれノート〈15〉』

2011-12-17 16:01:31 | 11 本の感想
銀色夏生『第3の人生の始まり つれづれノート〈15〉』(角川文庫)
★★★★☆

先月中旬に予想外の事態が起こり、あまりの忙しさに神経も摩耗気味……。
気を紛らわすために毎日DVDを1本ずつ見ていたけど、
本は全然読めませんでした。
久しぶりに休み(半日だけだけど)ができたので、
本を何冊か借りてきたり買ってきたりして、
やはりこれが必要だ……と思いました。
映像とは違う効果。

さて、再開された「つれづれノート」。
先月『きれいな水のつめたい流れ―つれづれノート〈17〉』を
図書館で見つけて先に読んでいたのだけど、忙しくなって
読み通せないまま返却期限が来てしまったのでした。
〈15〉以降はみんなそうなのかしら?
文章量が多くなって、かなり分厚い。
本当に「濃い」ファン向けという感じ。
わたしは読んでよかったと思うけど、
気軽に読めるエッセイという感じではなくなってきた。
時間があるときに少しずつ読むのがいい。

お母さんって大変だよね。
不機嫌でふてぶてしい、中高生の時期の自分のことを
思い返してみても、親に対してなんて不当な振る舞いをしていたのか。
ただ中にいるときには、その不当さに決して気づくことができず、
親になってから子供に不遜な態度をとられ、
それが何世代にもわたってループしていくのだなあ。
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142:朝井リョウ 『桐島、部活やめるってよ』

2011-12-03 11:07:07 | 11 本の感想
朝井リョウ『桐島、部活やめるってよ』(集英社)
★★★★☆

なぜかamazonへのリンクが張れない。

読んだのがだいぶん前なので、細かいところはすでに
忘れてしまったのだが……
「桐島がバレー部をやめた」という事実が
直接、あるいは間接的に影響する5人の周辺を描く
オムニバス形式の短編集。

美醜やセンスによってランク分けされる学校内の
ヒエラルキーにはリアリティを感じたけど、
その時期を過ぎた人間の視点で描かれた「青春」であって、
その視点のまま、17歳の時期を、只中にいる人間に
語らせているのに違和感はあるし、
実果の話は連作短編の一つとしては突出して重く、
必然性が感じられない。
でも、割と好き。
作者の出身高校が実家と近いので
作中世界の背景というのかムードはよくわかる気がした。
桐島が最後まで登場しないのも良かったな。
コメント (2)
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