金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

103:恩田陸 『木洩れ日に泳ぐ魚』

2008-10-31 16:01:46 | 08 本の感想
恩田陸『木洩れ日に泳ぐ魚』(中央公論新社)
★★★★☆

ともに暮らしていた部屋からたがいに引っ越していく
前夜、一組の男女が最後の夜として語り合う。
ふたりで出かけた旅先で、同行した男の死。
男は自らの命を絶ったのか? 
それともふたりのうちのどちらかが殺したのか?
記憶を掘り起こしていくうちに、ふたりの関係を
形成していた事実までもが覆されることになる。

******************************************

恩田陸、久しぶりだなあ。
男女の濃厚な情念と、ふたりの関係性は、
「黒と茶の幻想」や「まひるの月を追いかけて」、
会話の中で推理が進んでいく形式は
「木曜組曲」に通じるような印象。
千明が草を結んでいるように見える動作をしている
理由が、
「そりゃないだろ……実際やらないだろ」
という感じではあるし、確証のないまま
推理だけで話に決着がついてしまうのも
いまいちすっきりしないのだけど、
引き込まれて一気読みでした!
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102:柘植愛子 『たんぽぽ線路』

2008-10-19 19:06:55 | 08 本の感想
柘植愛子『たんぽぽ線路』(銀の鈴社)
★★★☆☆

仕事のため借りる。
やなせたかしのイラストが可愛くて胸キュン
アンパンマンみて胸キュンにはならないが、
これはハートを打ち抜かれる絵だ。

小学校低学年以上を対象とした詩集なので
わかりやすく直接的な表現が多い。
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101:辰巳渚 『「捨てる!」技術』

2008-10-18 15:49:54 | 08 本の感想
辰巳渚『「捨てる!」技術』(宝島社新書)
★★★☆☆

ずいぶん昔のベストセラー。
類似書を何冊か読んだあとなので目新しさは感じないけれど、

「もったいない」「ものを大切にしなければ」
→捨てずにとっておく

という図式が一般的だったときに、こういう本が出たのは
かなりのインパクトだったのかもしれないなあ……。
仕事における整理術ではなく、一般家庭での
「捨てる」行為について書かれたものなので
とっつきやすく実行しやすい。
読んだ後は不要物の整理をしたくなる。

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100:阿部洋子編 『詩が大すき 』

2008-10-17 15:31:41 | 08 本の感想
阿部洋子編『詩が大すき (まるごとわかる国語シリーズ) 』(岩崎書店)
★★★☆☆

仕事のため読む。
お世話になります(-人-)と思ったけど、ダメだった
いつか使えそうなのでメモメモ

子ども向けの詩をテーマ別に紹介。
前半は詩人の詩、後半は児童の詩。
前半の詩の中に、「詩でかく絵の島」という章があり、
3編と少数ながら、視覚的なおもしろさを味わえる詩が
紹介されている。
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99:日本エッセイストクラブ編 『母の写真―’94年版ベスト・エッセイ集』

2008-10-10 10:12:54 | 08 本の感想
日本エッセイストクラブ編『母の写真―’94年版ベスト・エッセイ集』(文芸春秋)
★★★★☆

仕事のため読む。
こんな便利なシリーズがあったとは……
さっそく2編をストックに。

その年雑誌等に掲載されていたエッセイを
テーマごとに集めたものらしく、なかなか読み応えあり。
仕事とは関係ないけれど、瀬戸内寂聴が、
武田泰淳・百合子夫妻に会って、父子とまちがえたという
ほほえましい思い出について書いたエッセイも収録されてます。
武田百合子さんのファンは読むべし。
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98:佐藤和歌子 『間取りの手帖』

2008-10-08 18:29:43 | 08 本の感想
佐藤和歌子『間取りの手帖』(リトル・モア)
★★★☆☆

「ヘンな間取り満載!」と帯にあるように
おかしな形、部屋の配置の間取り図を99件紹介したもの。
著者のひとことツッコミが楽しい。

引越し好きのわたしは、よく不動産関係のサイトを
見ているのだけど、間取り図を見て生活を想像するのは
楽しいよね!
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97:新川和江 『いつもどこかで』

2008-10-06 20:40:17 | 08 本の感想
新川和江『いつもどこかで―新川和江詩集 (詩を読もう!)』(大日本図書)
★★★☆☆

詩集。仕事のため借りる。

「いい詩が一発で見つかるなんてラッキー!
と思っていたら、「使っちゃダメ作家」だった
ほんともう……作家のみなさまは、宣伝になると思って
広い心で受け止めてください、頼みますよ

この人の詩は、教科書に載ってた「わたしを束ねないで」が
印象的だった。
「えんぴつの芯」と「二月の朝」を使いたかったんだけどなあ。うう。
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96:川上卓也 『貧乏神髄』

2008-10-04 20:42:12 | 08 本の感想
川上卓也『貧乏神髄』(WAVE出版)
★★★☆☆

二つの図書館でそれぞれ目につき、
何の予備知識もないまま借りてきました。
「貧乏臭さ」と対極にある「貧乏」生活を志し、
会社をやめてアルバイトをしながら暮らす著者の
知恵と思想を述べた一冊。

前半はおもしろかった。
「貧乏歳時記」や後半の内容には心惹かれなかったけど、
読んだのが、「もう働きたくない……」と
思いながらがりがりやってるときだったので、
なにもかも放棄して逃亡したくなった。

しかし、この著者のこの生活が成立するのって
若いうちだけって気がするなあ。
四十、五十歳になっても
アルバイトでしのいでいけるものなのだろうか。
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95:よしもとばなな 『チエちゃんと私』

2008-10-03 09:27:02 | 08 本の感想
よしもとばなな『チエちゃんと私』(ロッキング・オン)
★★★☆☆

おばのイタリア雑貨店を手伝い、
ヨーロッパへ買い付けの仕事ででかけている主人公。
結婚もせず、子どももなしで中年になった彼女は
浮世離れした従姉妹のチエちゃんを引き取ることになった。
中年女性二人の生活と関係をえがいた静かな物語。

******************************************

わたしのコンディションが悪く、いまいち集中できないまま
字面だけを追っている状態に……。
またあらためて読み返したい。

それにしても、よしもとばななのえがく女性は、
どれだけ「中年」と書いてあっても
中年らしさが感じられず。
「キッチン」や「哀しい予感」のような
二十歳前後の女性のイメージが抜けない。
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94:東郷雄二 『打たれ強くなるための読書術』

2008-10-01 15:19:40 | 08 本の感想
東郷雄二『打たれ強くなるための読書術』(ちくま新書)
★★★☆☆

仕事のために読む。

著者は京都大学教授。
物語の世界に入り込み、著者が設定した流れのままに
読み進めていく「受動的読書」に対し、
目的に沿った読み方で本の内容を批判的に受け取り、
自ら考える「能動的読書」を勧める。

わたしの中では、著者の言う「受動的読書」が「読書」であって、
この「能動的読書」というのは「読書」とは違うんだよな~。
本を読むことに変わりはないけれど、読むことが目的ではなく
「調べる」「知る」ことが目的なのであって。
なので読書としての成熟度について優劣をつけるのに
違和感がある。
本を読んだ後で、記録として要約を書け、というのは
確かにね……という感じ。
アウトプットすることで理解が深まるというのもあるし、
わたしのこの自己満足のブログも、意外にデータとして
仕事に役立っているので。
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