金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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映画:『シェル・コレクター』

2016-03-02 00:00:08 | 映画の感想
映画:『シェルコレクター』(坪田義史監督)
★★★☆☆

【シネマトゥデイの内容紹介】

目が不自由ながらも、貝類学の権威として有名な学者の男。
しかし、彼は妻子と離れて沖縄の孤島へと移り住み、
社会と隔絶するようにして貝を集める日々を送っていた。
ある日、いづみ(寺島しのぶ)という画家が島に漂着。
奇病に侵されていた彼女だったが、貝の毒で偶然治ってしまう。
やがて、そのうわさを聞きつけた人々が
貝毒を用いた治療をしてもらおうと島にやって来る。
島を訪れた者の中には、息子の光(池松壮亮)もいて……。

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映画館にて。
大衆受けしなさそうな映画だなあ。
素材自体は、いくらでもスリリングに、
ドキドキハラハラさせる展開にできそうなのに、
そうならないんである。
奇病だったり、自分の世界を壊されいく主人公の苛立ちだったり、
自然と人間の関係だったり、要素要素は深堀りできるはずなのに
それがないもんだから「あれ、これで終わり?」って感じ。
命を救われた娘とか、あれ、何のために再登場したんだ。

非常に人をイラッとさせる息子のキャラ付けはよかった。
「今も戦争は起こってるんだよ!」
「環境を守らないと!」
と正しいことを声高に叫びながら、社会人としてはまるでダメな感じとか、
ああこういう人いるわ……としみじみ。
そして、今回も思ったが、あまりにも美男美女がいないと映画はダメである。
寺島しのぶも、本当に女優さんとしてはすごいが、なんというか、
演じるキャラクターの行動とも相まって、
あまりにも美化しなさすぎなのが絵面としてつらい。

しかしこの映画、嫌いじゃない。
ストーリーを構成している要素は本当にいいんだ。




コメント
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