m's diary

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山形の旅2018【新茶屋の広間他】

2018-08-26 | 山形の旅2018

新茶屋のタイル編に続いて、室内編へ・・

 

HPによると、新茶屋の創業は1772年から1780年頃と言われ、初代は肴屋から家業を興し、その後料亭を始め、

一時は旅館業も兼ねていたという。

戦時中の休業を経て、昭和29年に料理屋として再開されたのだそう。

 

 

エントランスの柱を彩るのはグレー系のグラデーションプリントのモザイクタイル。

正方形、長方形、台形のピースが組み合わさったモザイクタイル柱が2本並び、

 

 

玄関横の腰壁にも少し青みのかかった同じタイルがずらりと貼られてた。

 

 

玄関を入ると、たたきには玉石タイルの角張ったバージョンのものがびっしり。

見たことのない形かも・・

 

 

グレーと白混じりのものなど上品な取り合わせに。

 

 

玄関周りには卵型をした飾り窓や

 

 

廊下を歩くと松の模様の透かし彫りの扉があったり、

 

 

手洗いにも細かいモザイクタイルがびっしり。

トイレ以外のタイルはグレー系に統一されているのか、シックで上品なタイル使いが見られる。

 

 

こちらの公衆電話があったのであろうコーナーも、レトロな電話台や松モチーフの掲示板?などが

残っていて楽しい。

 

 

本館の広間を見せて頂く。

本館は明治39年に建てられたものだそうで1階の広間は広さ135畳あるそう。

庭に面した欄間には梅モチーフの大胆なくり抜き模様が斬新。

 

 

松のくり抜きもあってどことなくポップな印象。

 

 

ぷにょさんのブログでも見てぎょっとした柱に付くこの蝶々の意匠もなんだか大胆過ぎる。

 

 

捻りの効いた天然木が使われた床柱は存在感いっぱいで 

 

 

節目が浮き立たせられたような床框の加工も独特。

 

 

2階の大広間も了承を得て見せて頂けた。

 

 

廊下にかかる欄間のような装飾は初めて見るもので、山の連なりが表されている?

 

 

一番端の部屋の入口上部にもこんな山を描いた飾り。

 

 

こちらの床の間も凝った材木がいろいろと使われていた。

 

 

 

 

窓の外は庭園の緑が見える。

 

 

窓の外に広がる庭園は敷地470坪あり、

 

 

庭園には心という字をかたどった心字池、手前の松は樹齢百年を超える老松だそう。

 

 

仕切りの襖を開けるとひと続きになる大広間

 

 

欄間は折り鶴と雲らしきものが表されていたり、

 

 

鳳凰の透かし彫りがデザインされていたり、部屋毎に異なっている。

 

 

 

 

こちらの付書院には空に三日月がぽっかり浮かんだような演出が面白いなあ。

 

 

節だらけの床柱

 

 

床の間と床脇の間には獅子と牡丹の彫刻が凝っていた。

 

  

 

 

庭に面した窓の下に入れられた透かし彫りは亀や水の流れ、水草などが表されていて涼し気。

 

 

そして廊下へ出ると、こちらにはこんな洋風の漆喰アーチが出現。

 

 

純和風の空間の中にここだけなぜか洋風のアーチが摩訶不思議。

新茶屋の内部空間はちょっと不思議で、遊び心のある意匠に満ちたワンダー空間だった。

御親切に見学させて頂き、ありがとうございました。

 

コメント
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