平成20年3月に、文科省は、中学校保健体育に武道・ダンスを必修科目と決定していた。
そんなこと、全く知らなかった。 先日のラジオでも取り上げていたが、昨日のテレビ、
国谷さんの番組でこれを取り上げていた。
テレビでは、とりわけ柔道での死亡率(学童)が、他の剣道、バスケ、野球・・
などと比較して極端に高い・・中でも柔道の大外狩りが危険だといっている。
また、柔道を教える先生がおらず、にわか研修でこれを凌ごうとしていることも問題視していた。
頭部を畳に強打することが最も危険だそうだが、番組では頭部を速く振ることで、
血管が切れて脳を圧迫し重症した人もいたとか・・。
ここにこの問題を取り上げた理由は、日頃あまり関心がなかったといえばそれま
でで、当方に責任があるのだが、4年も前に決定されていたことを全く知らなかっ
たことだ。どのような経緯で、どのような議論の末このような決定に経ったか・・
が不明で、誰もどこでもこの話題がなかった。そんなことが、なぜか疑問になったからだ。
もちろん、武道は、礼儀や道徳をそれを通じて修得出来るとしていることもうなづけるが、
それを必修科目とするには、指導教官の充実やどのようなカリキュラムとするかなど、
基礎的な事柄をしっかりと議論して、実施に向けた取り組みが備わっているかどうか?
そこのところが、大変気がかりなんです。番組では、指導教官育成なども紹介して
いたが、おざなりの研修で、とても指導者とは言えないという。
最近の中学生は、確かに体格は、昔に比べて大きいのかもしれないが、骨格や
体重、筋肉など・・昔と比べてどうなのか? 鍛えていないから、弱くなってきて
いる・・・だから、鍛える・・というだけでは危険だ。武道精神を叩き込んでしっ
かりとした若者を育成する、礼儀正しいいい子を育てる、ゲームばかりに熱中する
オタクっぽい子供から脱却させる・・・などの考えには賛成だが、しかし、それを
達成するだけの教科の時間は取れるのか? 経験を積んだ指導者はいるか?が問題だ。
柔道が盛んなフランスでは、柔道学童の数は、日本の数倍いるらしく、教科も充
実しているとか・・。中でも指導者は、2年間の実績(研修)を経て、かつ国家資
格取得者に限るとしているところなどは参考に値すると思われる。
最近、国で決めていることに、ことごとく不信感を覚えるようになったため、こ
のような話題にも、それが、一部のお手盛り委員会?などでのそそくさとした審議
結果、答申によるものでないのか・・? と、つい訝しがってしまう。
会議議事録の隠滅?、消費税のための一体改革、普天間問題などなど・・・
空しいばかりの感が否めないでいる。
以上の関連記事は朝日新聞に載っておりました。
フォレスタの透き通った歌声・・・月曜日夜10時BSで・・
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