今年は冬が長かったような感じがしますが、桜が散って急に夏日が顔を出す、相変
わらずの異常気候の春を迎えています。おまけにこのところのコロナは、変異株が
さらに変異したりで、BA1、BA2 それらの混合XE変種などで、感染は高止
まり状態です。
こんな時、昔習った漢詩がフト想い出されてきました。 忘れていたりしますので、
ネットから、その部分を引用しました。
春眠不覚暁 ( 春眠(しゅんみん)暁(あかつき)を覚えず )
処処聞啼鳥 ( 処処(しょしょ)啼鳥(ていちょう)を聞く )
夜来風雨声 ( 夜来(やらい)風雨の声 )
花落知多少 ( 花落つること知る多少ぞ )
春の明け方ぬくぬくと気持ちよく眠っているv
あちこちから鳥のさえずりが聞こえてくる
そういえば夕べは風雨の音がひどかった
花はどれほど散ってしまっただろうか。
(ネット画像より)
よくご存じですから、今さら・・ですが、この漢詩は、孟浩然という中国盛唐時代
(719~765)の詩人で、李白、杜甫などと同じ時代の詩人です。 李白とは仲良し
だったそうです。
この時代、詩を読む人のほとんどは、官吏になりますが、この二人は科挙(登用
試験)に失敗し生涯を漂泊の旅に生きたとありました。 詩は、おおらかで
安らぎの響きを漂わせていますけれども、このような人生を思うとき、詩の最後の
下りは、来し方を思いながらの感情にも思えるのですね。
孟浩然に因んで
(ネット画像より)
日本では、枕草子で「春はあけぼの やうやう白くなりゆく 山ぎはすこしあか
りて むらさきだちたる 雲の細くたなびきたる」と春は朝が良いとしています。
寝坊するというのではなく、早朝の白々と明けそめる景色を愛でています。(早起
き・・) こちらは平安時代ですからずっと後ですね。
再び、中国北宋代の詩人で政治家の蘇軾(そしょく、1037〜1101年)という人の
「春夜」という漢詩も有名です。
春宵一刻値千金
花有清香月有陰
歌管楼台声細細
鞦韆院落夜沈沈
日本語訳がありました。 「春の夜の素晴しさは、ひとときが千金にも値する/
花は清らかな香りがただよい、月はおぼろに霞んでいる/楼閣から聞こえていた歌声
や管弦の音は、先ほどまでの賑わいも終わり、今はかすかに聞こえるばかり/ブラ
ンコがある中庭では、夜が静かにふけていく」と。
こちらは、春の宵を愛でる・・どちらかといえば夜更かしの方ですね。 だから
朝が起きられないということもあるかもしれませんね。
ちょっと、無粋なついでに、最近手元に届いた小冊子に、次のような記事が紹介
されていました。 「春の眠気対策」(白濱龍太郎氏(RESM新横浜睡眠・呼吸
メディカルケアクリニック院長 監修)で、昨年のウエザーニュース調べの結果が
紹介されていました。こちらは、朝まだきの眠りではなく、春の日中に眠気が出る
ことをとらえていました。
(ウエザーニュース2021.3月調べ8074人)
男女とも約9割の人が、日中に眠気を催すといっているようですね。 春の眠気の
主な原因は、睡眠の質の低下にあると指摘されていました。
春は、寒暖の差や気圧の変化が大きい、日照時間の変化によりメラトニンの分泌量
が下がりやすい、新年度などの環境変化、花粉症などのアレルギー性疾患などの影響
で、睡眠の質を左右するメラトニンやその材料となるセロトニンが減少するからだ
としています。 これらは、良質な睡眠を促す物質で、上にあげた春特有の現象の
ほかに加齢によっても不安定になり、高齢になるほど眠りが浅くなりやすいといっ
ています。
自己チェックが出ていましたので、コピペしました。トライしてみてください。
合計点が、4点以下:日中の眠気が少ない。 5~10点:日中の軽度の眠気あり。
11点以上:日中の強い眠気あり。
夕方以降は自律神経の副交感神経が優位になるように、できるだけリラックスして
過ごしましょう・・とありました。
チョット時期がずれてしまいましたが・・
春のうた