蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

白神山地  (bon)

2014-07-31 | 日々雑感、散策、旅行

 朝9時半の十二湖は、真夏とは思えぬ涼しさで、深い森の中の数々の湖を抜けたその奥に“青池”がありました。
車を降りて、徒歩20分ほどのところに、青いインクを垂らしたような、こじんまりした神秘的な湖が静まっていました。
水深9mの青い水の中に、何本かの埋没した大きな木が沈んでいました。

                  青池
                    

 

 もともと山のグループである「三究会」は、1984年の “白山” を第1回とし、今年31年目(30回目途中1回
お休み)を迎え、恒例の夏行事で、7/26~29に登山計画のない東北日本海温泉めぐりの旅をしてきました。
田沢湖駅に集合して、秋田駒ヶ岳、黄金崎不老ふ死温泉、八甲田から酸ヶ湯温泉の3泊4日の温泉めぐりでした。
そういえば、昨年の妙高も赤倉ゲレンデを下ったくらいで、やはり山登りはなくなっていました。
初期の頃には、白山、立山、槍、穂高、剣などの山々を目指して汗したグループでしたが、今や30才の年齢を
重ね、無理からぬことと諦める次第です。

 田沢湖温泉の朝は、生憎強い雨風でした。
秋田駒ヶ岳を8合目まで行き散策する計画は、断念せざるを得ませんでした。秋田駒ヶ岳登山は、12年前(2002年)
にも雨天でダメでしたので、未征服のままの山となりました。 雨は次第に収まりましたが、強い風の中を、
角館から能代へ、そこから国道101号線をひたすら北に向け、海岸沿いの殆ど信号のない道を走り続けました。
国道の更に海岸よりをずっと五能線と平行しているのでした。

    男鹿半島の“なまはげ館”にて 勢ぞろい
                     


 かなりの強風で海岸は沖合から白い波が飛沫をあげて荒々しい姿を現していました。そんなところを、
2輌編成の古い電車とすれ違う時、なにがしか哀愁に似た思いが浮かんでくるのでした。 
やや走った、“椿山” の白神展望台では、強風に飛ばされそうになりながら、眼前の大きな風力発電の風車が
その風を切る音を体験しました。

 椿山白神展望台へのスロープカー          展望台から風車群を見る
   


 黄金崎不老ふ死温泉名物の “海辺の露天風呂” は、強風で波をかぶり入浴禁止でしたが、運よく翌日早朝に、
大自然に溶け込み、波の音に混じりながら茶色した湯にしばし身体を沈めたのでした。

               これは、内湯の露天風呂で・・
                    

 

 黄金崎を後に少し戻って、昨日予定の十二湖へ。1993年世界自然遺産に指定になった白神山地のここは、
そのほんの入り口に位置するのですが、それでも深い自然を感じるのでした。ここで、冒頭の “青池” を
観賞したのでした。  近くに “日本キャニオン” と名付けられた大きな岩肌が露わになっているところも一つの
スポットになっていました。青池で40分、ここキャニオンで40分、計80分が今回の旅での唯一の山道らしい歩行でした。

 日本キャニオン                    千畳敷
  


         ねぷた館( お囃子太鼓や津軽三味線ライブを楽しみました。)
                   

                  
 国道101号線を再び北へ走り、千畳敷で休憩を取り弘前へ。道の両側には、さすがリンゴ畑が連なっていました。 
あの、“八甲田”に来ました。ロープウエイで10分、標高1300mの山頂駅からは、北八甲田の主峰 “大岳(1585m)”は
すぐ目の前にそびえていました。明治35年のあの、雪中行軍の小説、映画にみた内容にしばし思いが巡るのでした。

            八甲田山頂駅
                   
 

 八甲田を後にして、ほどなく今回の行程最後の宿泊となる “酸ヶ湯” にきました。ここは、湯治場として
古くからあまりにも有名ですが、今も、自炊が出来る棟がありました。 久しぶりに木造の旅館にきました。
月曜日というのに、“丑湯祭り” とかもあって、お客は多く、夕方には素人演芸などもやっていました。
 今夜、正しくは明朝午前2時頃が丁度、土用の丑の日の丑の刻にあたるらしく、毎年、この時に “湯に入り” 
一年の息災を願う神事が行われているといい、今夜もそれの準備が行われていましたが、夜10時頃には、
湯船の湯を今回初めて抜くというので、テレビ局など数社が取材にカメラを回していました。

              酸ヶ湯温泉にて
                    

 

 このようなめったにないチャンスにも巡り合えた喜びを感じながら、宿を後に、青森市街に向かいました。 途中、特別史跡“三内丸山遺跡”に立ち寄り、壮大で立派な遺跡保存に感心しながらちょっとの間、古代縄文時代に思いを馳せ、最終点新青森駅に到着し、今年の三究会は無事終了しました。

 “はやぶさ”内では、殆ど外の景色を見ることもなく、居眠りをむさぼるばかりでした。大宮までの3時間、北陸の皆さんは、そこから更に富山、金沢へと乗り継ぐため、最終までの安全を祈りつつ、楽しい想い出に感謝してお別れとなりました。

 今年も、恒例のイベントが一つずつ終わって行くのでした。

 

 

 

 

 

 


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2 コメント

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Unknown (hinotorigusa)
2014-07-31 19:50:27
白神山には、登らなかったですか?
山道、湿潤の「ミズ」が沢山群生しており、
本当はいけないんでしょうが、少し、家で
食すため、いただいて来てしまいました。
もう、何年前になりますか?
返信する
残念ながら、入口だけでした。 (bon)
2014-08-01 06:49:49
それでも、ブナの深い自然を十分感じてきました。
それで、“ミズ”は、シャキシャキして甘みもありましたか?

今回、この白神山地があることと、帰り際の三内丸山遺跡をみて、まだこの国は“いいとこあるじゃん!”と感じましたね。
丸山の保存は、ちょっとやりすぎ?みたいな思いもありましたが・・。
返信する

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