蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

花を囲んで 

2010-09-29 | 日々雑感、散策、旅行
以下の記事は10年前に掲載されたものです。
今改めて抜粋してみます。岡本

(日本経済新聞2000年8月17日最終ページ「交遊抄」より)

「花を囲んで」橘田 喜和 

今年も恒例の「大合宿」にいつものメンバ-が顔をそろえた。標高1300m
の蓼科高原に土地を借りており、5月にここで花の種をまくのが友人との年中行事になっている。
家庭菜園でプロ並みの野菜を作る岡本和夫君(元日東化成)と、
フラワ-ショップに勤めていた事がある吉川敬三君(野村ファイナンス)が指南役だ。
夜明けと共に起き出して、清冽な空気を胸いっぱいに吸い込みながら、
顔を出したばかりのルドベキアやルピナスを避けて地面を耕し、
様々な花の種をまいていく。
運動不足の身にはこたえるが、残雪をいただく八ヶ岳を遠望し、
大自然に包まれて体を動かす壮快さは格別だ。
 岡本君は大阪府立清水谷高校の同級生。二十年ほど前に東京の同窓会でばったりと会って以来、
つき合いが再開した。
同じ同級生で、大阪に帰って会計事務所を開いている則枝征克君(元大蔵省)や、
バレ-ボ-ル部で青春を共にした姫路の中山征彦君(元住友商事)、
若いころ一緒に働いた平塚武彦さん(元野村証券)もメンバ-だ。
ほとんどが悠々自適の生活を楽しんでいる身で、気のおけない仲間たちだ。
 種をまいた後がまた大変で、雑草との戦いが待っている。
メンバ-が代わる代わる現地に足を運ぶ。やっと色とりどりの花が咲きそろう八月に、
勢ぞろいした仲間とバ-ベ-キュ-に舌鼓を打つのが、「大合宿」と並ぶイベントだ。
堅苦しい話は一切なし。花を育てる苦労話や成功談に、文字どおり花を咲かせる。
幸い、今年も順調に花は育っている。花を囲んでの宴会が、何よりの楽しみだ。


日本経済新聞2000年8月17日掲載
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