アメリカのトランプ大統領のことです。
一つひとつの出来事をその詳細について知る由もなく、ただテレビや新聞などの報道
を通じてしか把握していませんが、これまでの国際規範や国際協調に逸脱した指示や
行動が矢継ぎ早に発せられています。
(日本経済新聞より)
地球温暖化防止に向けて、その危機を知りつつ世界は30年も取り組んできて、どの国
も積極的な対策に乗り出すことなく、しぶしぶ2030年までに世界平均気温の上昇を産業
革命以前より1.5度を下回るよう、温室効果ガス排出量を制限するという「パリ協定」に
こぎつけてようやく締結された国際協定(協力)をあっさり離脱し、コロナなど感染症
対策でも活動したWHO(世界保健機構)からも脱退を表明しました。化石燃料を削減
してゆこうとする動きの中、化石燃料を「掘って掘って掘りまくれ!」とけしかけて、
目先の利益だけを追求しています。
最近の小さなニュースでは、紙のストローは廃止して、プラスチック製に戻せとか‥
こんなことまで言っているという。世界が取り組むSDGsなどには目もくれないので
しょう。
(毎日新聞より)
トランプは、議会を通さず、政府効率化省(DOGE)なる政府組織を独断で作り、その
長に一事業家であるイーロン・マスクを据え、そのマスクは、アメリカ国際開発庁
(USAID)は、「良い部分もあるが、総体的に無駄だ!」として、政府効率化の為その
活動(USAID)を閉鎖したという。 このUSAIDとは、60カ国以上の国が協力して、
「人道支援、医療衛生、教育発展、民主主義強化、多文化共生社会の実現、女性の権利
の擁護、性的少数者への支援、マイノリティの権利の擁護など、多岐にわたる分野で
資金提供活動を展開している。」活動の大きな部分を占めているのですね。これにより、
明日の命を繋いでいる国々も多いそうです。
年々支援額は増加し、2023年には約420億ドル(約6.5兆円)に上り、イーロン・マス
クは「浪費と無駄」として、これを閉鎖し、4000人近い職員には、退職通知を出したと
いう。
(The Economic Times より)
これらの支援を仰ぐ国々の困惑は計り知れず、無慈悲な処置と言わざるを得ないばか
りか、この閉鎖により、中・露によるグローバルサウス他の地域への活動をむしろ促進
させる結果に結びつくことになるでしょう。1960年代に J・F・ケネディが設立したこの
歴史ある活動を「無駄」として閉鎖してしまった。
貿易赤字解消を目指した大幅な関税の引き上げ、「トランプ関税」は、既に中国に
対して、10%上乗せを実施し、カナダ、メキシコには25%とすると発表し、3月上旬から
実施としている。鉄鋼・アルミについても国を問わず実施するとし、自動車および関連
部品についても実施するとの発表が行われています。これらは貿易戦争と報復関税を
招き世界経済に大きな影響を与えることが予想され、どのような展開になるか問題は
計り知れない。
(読売新聞オンラインより)
前回選挙(バイデンに敗れ)で、連邦議会占拠事件で訴追された約1500人に、就任
初日に恩赦を与えるほか、自身に対する捜査に関与した連邦捜査局(FBI)職員には辞職
を求め、彼らを刑事捜査の対象とすると宣言しているという。さらには憲法で規定され
ている「出生主義」(米国で生まれた子どもには米国籍を付与する)を廃止したそう
です。
まったく自分本位で、好き勝手な振る舞いをしているトランプを誰も止めることが
出来ないのですね。上院下院とも共和党過半数ですから、好きなことをやっている独裁
主義者。これまでのアメリカはどこへ行ったのでしょうか?
アメリカ内部では、トランプ政策に反対する市民などがデモをしているそうですが、
あまり聞こえてこないですね。(日本のマスコミは、遠慮している?) 本当に、どう
したのでしょう。アメリカには多くのすぐれた人々がいるはずだと思うのですが・・。
誰も止める人が出てこない。歴史にもある独裁者、暴君の登場なのでしょうか?
先の日米会談では、機嫌を損ねると、何を言いだすかわからない‥ そんな大国の
大統領を相手に腫れものを触るように対処してきた日本の首相は「難題を吹っ掛けられ
ずに」とりあえず無難に終えたというところでしょうか。
ウクライナの停戦交渉をトランプが仲介役として意欲を示しているそうですが、ロシ
アの一方的な暴挙を咎めるのではなく、むしろ寄り添っているのではないかと思える節
があり、ウクライナの安全を第一とするのではなく「対岸の火事」よろしく、ウクライ
ナに埋蔵されるレアアース(希少鉱物)に注目した取引を持ち出している。
3年も戦火に苦しめられている国の停戦交渉に、自国の利益(レアアース)を持ち出す
など、およそ暖かい血の通った人間とは思えない行為ですね。むしろプーチン寄りの
交渉に傾いているのかもしれません。
トランプが搭乗する飛行機がメキシコ湾上空を通過する時、機長の「眼下に美しい
アメリカ湾が見えます」とのアナウンスがあり、それにこたえて「なんと素晴らしい
響き!」といったとか・・!
どうなるのでしょうか? どうにもならないのでしょうか?
極東のおいぼれ爺が、ひとりパソコンに向かって、つぶやいていても何も始まりませ
んが・・。
(いらすとくんより)
「選挙で選ばれていないのにやりたい放題」イーロン・マスク氏が主導する「政府のコストカット」に批判高まる 連邦政府職員に送られたメールには「人生の分かれ道」|TBS NEWS DIG
わからないことも多く、見えてこないことも多そうです。
予測不能の大統領ですから、この先どのように展開するか不明ですね。
それにしても勝手気まま?だと思いませんか!
世界中が混乱するかも?