このところ、5月というのに30℃を超える真夏日が続き、まだ暑さに慣れていないせい
か、各地で熱中症の騒ぎが相次いでいます。
そんな中、昨日(5/25)、「第115回記念太平洋展」に行ってきました。 会場は、
六本木の国立新美術館でした。会期が27日までということもあり、朝イチの入館でしたが
結構な入場者でした。
国立新美術館 太平洋展入り口
この展覧会は、実は初めてで、これまであまり気にせずにいましたが、福岡に住むメー
ル仲間から、その存在を知るところとなりました。
どういうことかといえば、私が現役の頃に仕事関係などで知り合いであった、5つ若い
I 氏が出展しているというのです。
調べてみましたら、I氏は、太平洋美術会の役員(運営委員)でもあり、これまでにも、
何度も受賞している“画伯”さんなんですね。
昨年までの“画伯さん”の出展作品は、ネット〈↓〉に、掲載されていますが、その
作風は、大胆な構図に、繊細緻密な筆使いながら、大変重厚な雰囲気を醸し出している
素晴らしい作品です。
https://www.taiheiyobijutu.or.jp/members/1349/works
今年の作品も、同じようなタッチの構図、色調の感じですが、対象がアンコールワット
かも知れないと思われる『遺跡 水映』と『遺跡 東洋のモナリザ』の2作品が出展され
ていました。
いずれも100号くらいの大きなものでしたが、重厚な色調で、広い大きな部屋に次々と
並べられた作品の中ではやや地味な感じに見えました。 もっと、少ない作品の展示で、
静かな環境でじっくり鑑賞したい作品でした。
広い館内に絵画が1~30の展示室に、さらに絵画の他、染織、彫刻、版画の出展があり、
出展者は、600人を超える多くに及び、一人で2作品あるいはそれ以上の出展もあります
から かなりの出展数があり、全てを観賞するのは少々疲れてしまいました。
製作者か知人でしょうか、作品をバックにスナップを撮っている人も見かけました。
絵画の多くは(殆どと言ってもいいくらい)100号を超える大作で、相当達者な迫力に
満ちた作品が多くありました。 I氏の作品もそうでしたが、他に、ハッと引きつけられ
た作品もいくつかありました。
海外での作品も多く、「冬の運河(オランダ)」「トレド遠望」や、国内では冬の
「越前大野城」もよかったです。 テーマ、視点、構図など斬新な感じのものもありまし
た。 女性像では、秀作賞の「初冬」の女性の表情は素晴らしかったです。 裸婦像も
結構あり,115回記念賞の「女子三人着替え」や、後ろ向きのおさげの裸婦像「virginity」
もなかなかのものと感じました。
染織や版画は、私のイメージするものとは程遠い、絵画と見まごうような作風に驚き
ました。もちろん、すぐにそれとわかる作品もありましたが、眼を近づけても判明しない
程の精巧なものがたくさんありました。
このほか、シャガールを思わせるような、作品や、ゴーギャン、マチスの感じもあり、
中には、宇宙を遊泳する先端技術と動物の絶滅のイメージを重畳した風刺的なものもあり
ました。
太平洋美術会は、明治22年に日本最初の洋画団体「明治美術会」として誕生し、昭和
32年に「太平洋美術会」と名称を改め今日に至り、2011年には、120周年を迎え
ました由緒ある美術団体なんですね。『今日、多数ある美術団体の源流であり、今もこの
歴史と伝統を守るとともに、新しい潮流に向けて歩み続けています。』と書かれています。
明日(5/27)から、蓼科農園「大合宿」に行ってきます。今回は、4泊5日の長丁場で、
帰ってきたら、5月ももう終わりです。 蓼科も暑いでしょうね。
ベランダの レインリリー と サツキ です。
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