石油不足はあらゆることに影響してきた。街を走る乗合自動車(バス)も貨物自動車(トラック)も木炭自動車になった。ドラム缶を小型にしたような物を積んで炭をいれガスを発生させ燃料にしたのである。実家では精米業もやっていたので発動機を回すのに同じものを使っていた。つまりガス発生装置に炭を入れ下の小さな口から火をつけるのである。時間がかかるがガスが出てきて発動機に送る。ガスの発生が鈍ると水を注ぐ装置があり量を多くするのである。それを手伝わされたことを覚えている。今は自家用車の時代、スイッチ1つで起動する便利さも当たり前であるが、当時はエンジンをかけるにも1時間も前から準備したのである。