差塩と趣味の世界

故郷 福島差塩の想い出と徒然なる盆栽奮闘記

DDT

2009年08月23日 | インポート

  戦後極端な物資不足は、あらゆる面に及んだ。前述の食糧不足はもちろん生活物資なども求めようにも店で売っていないのである。石鹸なども不良品が多く、不衛生な生活を強いられた。今では考えられないことだが、蚤虱に誰もが悩まされたのである。そんな中アメリカ軍が持ち込んだDDTは、これらを駆除するのに大いに力を発揮した。今でも忘れられない光景を思い出す。

 郡山の駅で待っていた人たちに、噴霧器のような物を持っていた白衣の方たちが強制的にDTTを散布したのである。誰もが頭から下着の中までうどん粉かぶったようになった。しかし、不平を言う人はいなかったように思う。それだけ蚤虱に悩まされていたのかな。

 DDTは発ガン物質であるなどは誰も知らない時代である。虱は恐ろしい発疹チフスの媒体である。