3年生の夏休みが終わると、教科書(当時は国定教科書のみ)に墨塗りをさせられ、原稿用紙を短冊に切ったものを渡され教科書に書き加えて貼って使った。4年生になると新しい教科書を渡された。教科書といっても粗末な新聞紙のような物で切りはりして自分たちで綴じて使ったのである。その中身はどのような物であったか残念ながら記憶にない。今のようなカラフルな教科書を見ると雲泥の差があったことだけは確かである。
これは後に知ったことであるが、GHQの指令で墨塗り教科書にしたのではなく、国が連合国への配慮で先取りして子供たちにそうさせたと言うことである。その豹変振りに驚くのみである。