牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

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飲んで騒いでクビ?土佐のいごっそう

2008-08-31 13:22:42 | フリーペーパーの切抜き
最近のフリーペーパーや広報誌、表紙もちょっと見ただけでは本当の雑誌(という言葉があるかどうかは知りませんが、値段のついている雑誌、という意味)と区別がつかないものも少なくありません。

これも一種のフリーペーパー?今日の酒・ブログ集



この表紙など、ファッション誌の趣。


さて、この雑誌の中に、清澄庭園のお話が出ていました。

清澄庭園、現在は都の公園(庭園)ですが、もともとは明治時代に、荒廃していた大名屋敷跡の邸地を三菱財閥創業者の岩崎弥太郎が買い取り、社員の親睦と賓客接待を目的とした庭園として造成したもので、名前も深川親睦園と命名されたそうです。

明治13年ですから、鹿鳴館より3年早いことになります。

ここで面白いのは、三菱の社員は当時はほとんどが土佐の人間で、土佐と言えば手に持った箸の数当てなどをネタにひたすら酒を飲む人たち。。。。。。
(ちなみに、土佐では酒宴のことを「おきゃく」と言うそうです。自由で、楽しく、にぎやかで分け隔てのない「土佐のおきゃく」は 土佐流の人生そのもの!)


記事中には、その数当て(箸拳)の作法も

さすがに、庭園のパーティーでこんな騒ぎは困ります。親睦園の開園に際しては、そんな酒飲み達への心得として、「公会式目」というのを定めたそうです。

一つ、互いに礼譲を守り、努めて和楽を主とし、人に敬を失するなかれ、自ら咎をまねくなかれ。
一つ、放歌狂吟、人の歓びを破ることなかれ。
一つ、飲酒は量なりし。人に酒を強いるなかれ、、、、

当たり前と言えば当たり前のことですが、さすがに「いごっそう」酒飲みの土佐人たち、この親睦園のオープニング・パーティでも弾けてしまったようです。

結果、翌日には
「昨三日親睦園公会の節、みだりに酒を過ごし人事を亡失し礼儀を乱し、(中略)不都合の至りにつき退社申し付け候」

なんと、公会式目違反でクビ、ということです。

文明開化、というのも大変ですね。



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コメント (2)
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