八王子市散田町在住のスポーツ好き親父の戯言!

八王子市の学童野球チーム散田ドラゴンズ元管理人(2007年3月~2016年2月)のブログです。

サッカーW杯ロシア大会、決勝ラウンド初戦敗退!

2018年07月05日 10時57分18秒 | スポーツ

一昨日7月3日は仕事でしたが、午前3時前に起床し、決勝ラウンド初戦となる世界ランク3位ベルギー戦を観戦しました。結果は、ご承知の通りです。後半序盤に原口、乾のビューティフルゴールで2点先制しながら、後半20分以降、立て続けに失点し同点に追い付かれる。そして、アディショナルも残り少なくなったところで、日本がフリーキックを得て本田がゴールを狙うも、ベルギーの名GKクルトワに弾かれ、コーナーキックに。これを本田が蹴ると、これもしっかりクルトワにキャッチされ、あっという間(10秒かからなかったそうです)のカウンターで、ゴールを決められ、ジ・エンドです。アディショナルタイム残り数秒という時間でした。試合の終わらせ方、リスク管理として、この本田のコーナーキックが不用意だったとの論評もありました。

 

最後の最後でもこうした意見が出たように、今回のW杯は、賛否両論になることが多かったですね。

 

発端は、大会2ヶ月前のハリルホジッチ監督の解任です。もっと早く判断した方が良かったのではないか、後任の西野監督も技術委員長として責任があるのではないか、などの賛否両論がありました。そもそも、最初の代表監督として選んだアギーレに八百長疑惑が浮上し、契約解除するなど、日本サッカー協会の監督選びもどうなんでしょうね。

 

そして、1ヶ月でチームを作らなければならなかった西野監督の選手選考です。ハリルホジッチ前監督に干されていた、本田、岡崎、香川のBIG3が復活する一方、予選で活躍を見せた浅野、井手口、久保などの若手は落選しました。

 

グループリーグ初戦のコロンビア戦ではグランダーのフリーキックを止められず、セネガル戦ではまさかのパンチミスをしたGK川島を使い続けたことも賛否がありました。決勝トーナメントのベルギー戦でも、2点先制した後、折り返しのようなヘディングがゴールとなりましたが、これについても、海外メディアはポジションミスと指摘していましたね。

 

10人となったコロンビア戦に大迫の決勝ゴールで勝利し、セネガルには2点取られながら、乾のスーパーゴールと本田のごっちゃんゴールで追いつき引き分けた後、予選敗退が決まっていた世界ランク8位のポーランドとの予選最終戦でメンバーを6人入れ替えたことも賛否というか驚きがありました。試合前まで日本は首位に立っていましたし、ポーランドは予選敗退が決まっていたとはいえ、決して簡単な試合ではないと言われましたね。

 

そして、最大の賛否両論がそのポーランド戦での戦い方でした。FWに岡崎、武藤、左のサイドハーフに宇佐見、右のサイドハーフに酒井高徳、ボランチに山口蛍、センターバックに槙野が入りました。これらのメンバーも素晴らしい選手ですが、短期間で西野監督が見つけた組合せではありませんでした。案の定、試合はそれまでの2戦と違った展開となり、後半14分にポーランドに先制されました。この時点では、もう1試合のセネガル対コロンビアはスコアレスだったため、セネガルが勝ち点で首位に立ち、コロンビアが得失点差で上にいき、日本は予選敗退のピンチに立たされます。そこで、後半早々に岡崎に代えて大迫を入れたのに続き、2人目の交代枠で乾を投入し、勝負に出ました。問題は、この後です。何とコロンビアがセネガルに先制し、この時点で日本は反則数のフェアプレーポイントの差でグループ2位に浮上したのです。そこで西野監督が下した決断が、最大の賛否を呼んだ「これ以上点を取られない=負けに行く」ということでした。3枚目の投入は、FW武藤に代えてディフェンシブなキャプテン長谷部。これでも意図は明らかですが、さらに長谷部がイレブンに明確な指示を出します。かくして、ここから約10分ただボールを動かすだけの球回しが始まりました。とにかく勝利がほしいポーランドもボールを追いにはこず、本当にただのウォーミングアップのような時間が延々と続き、スタンドは大ブーイングで騒然となりました。

 

これに対しては、「勝ち抜けるためには当然のこと」という意見もありましたが、それまでの日本の戦い方がアグレッシブで見事なものだっただけに、「失望した」という意見の方が多かったですね。そして、日本は決勝ラウンドの試合内容が問われるとも言われました。西野監督はじめ日本チームは、自らを追い込んだとも言えますが、予選で健闘したが敗れるよりは、何としても次にという気持ちが強かったとも言えます。

 

そして、優勝候補とも、プレミアリーグオールスターとも言われるベルギー相手のこの試合は、「大会のベストゲーム」とも評される素晴らしい試合でした。お互いにフェアプレーで、しかもしっかり攻めていく、ボールを前に進めるサッカーの見本のような試合でした。日本も前半は堅く守り、失点することなく、上出来の前半でした。そして、先に書いたような、今大会で存在感を発揮した柴崎岳の見事なスルーパスに原口がよく走って、名手の手をかわすサイドネットへのゴール、そして、香川のフェイントからのパスに、乾が無回転で右隅にスーパーゴールで、まさかまさかの2点先制でした。

 

スポーツに「たられば」はないのですが、この2点がもう5分後だったら、あるいはベルギーに1点を返されたヘディングを防げていたら、あるいは、この点がもう5分遅かったら、たぶん日本は勝っていたでしょう。そして、本田の最後のコーナーキックです。勝てたかどうか分かりませんが、ショートコーナーにしていれば、少なくとも延長には入っていました。

 

しかし、すべて「たられば」で結果がすべてです。しかし、この試合で日本は世界を感動させ、今後の方向性も見い出せたのだと思います。そういう意味では、2ヶ月前からの賛否両論は、間違っていなかったとの結論になるのだと思います。

 

一方で、課題も残されました。

 

そもそもの監督選考に方法も、西野監督の続投や元ドイツ監督の名が取沙汰されるなど、何か方向性が定まっていない感じです。

 

また、柴崎や大迫、原口、昌子の活躍もありましたが、全体としてはベテランの存在感が大きく、若手の育成にはならなかった大会です。 まったく出来が悪かった川島を使い続けたのは信頼というよりは、他の2名の経験のなさゆえと思われます。西野監督のせいではありませんが、だったら、何でもっと早く経験を積ませないんだということもありますし、経験のある選手を選ぶという選択肢もありました。フィールドプレーヤーでは、他に大島僚太、遠藤、植田といった若手の出場機会がありませんでした。次の大会に向けては、代表引退を表明した長谷部、最後のW杯といった本田だけでなく、岡崎、長友、香川、乾、川島らが主力となることはないでしょう。ここ3大会ほどの主力がごそっといなくなる中、どのように若手を育成するのかが大きな課題ですね。西野監督の手腕は見事でしたが、それでも、1、2戦とベルギー戦のメンバー構成の1種類しか選択肢を持ちえなかったというのが、日本の現実です。選手層の底上げと同時に、最適な組み合わせを見つけられる監督選びが肝のような気がします。

 

オシム、ザッケローニなどは、日本人や日本サッカーをよく理解していたと思いますが、トルシエやハリルホジッチはちょっと違うのかなという気がします。ジーコやアギーレなど、中南米も日本とはちょっと違う気がします。しっかりした選考をしてもらいたいと思います。

 

コメント
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