数日前のことになりますが、高校野球の全国大会にタイブレークを導入するとの記事を目にしました。高校野球連盟の技術・振興委員会でタイブレーク採用の方針が固まり、審判規則委員会で諮り、理事会で承認されれば、来春のセンバツ大会から導入されるそうです。
都道府県の高校野球連盟にアンケートをとったところ、38都道府県が賛成、時期尚早が2、意見なしが7だったそうで、世間の大勢は、タイブレーク導入ということだと思います。遅きに失するとは言いませんが、「やっとか」の感があります。
しかし、まだ「きちんと決着を付けさせてあげたい」、「人為的な要素で勝敗を決めるのはおかしい」との意見は根強くあるようです。
もちろん、誰でも自分の意見を持つことは自由ですし、何が正しいかも決めることは出来ませんが、将来ある高校生のことを考えた時には、勝敗よりは選手の身体を大事にしたいと私は思います。「人為的に勝敗を決める」と言いますが、それを言ったら、そんなスポーツは山ほどあります。最近も村田涼太の試合で物議を醸しましたが、ボクシングは15回とか、12回とか、団体規定のラウンドで決着がつかなければ、判定になります。どちらかがダウンするまで、いつまでもやっていたら、命にかかわります。テニスでも6対6ならタイブレークになりますし、サッカーだってPK戦になります。そして、それをおかしいという人はいません。
白黒つけた方がいいと誰でも思いますが、最近も軟式の高校野球全国大会であったような何十回の延長戦はやはり異常です。最初は戸惑いがあるかもしれませんが、要は慣れの問題だと思います。
あとは、このタイブレークが骨抜き的なものにならないように祈りたいですね。9回で決着がつかなければタイブレークというのは、若干早すぎる気がしますが、12回とか、15回とかでは、ほとんど意味はないように思います。選手本位で考えた制度設計をしてほしいですね。