八王子市散田町在住のスポーツ好き親父の戯言!

八王子市の学童野球チーム散田ドラゴンズ元管理人(2007年3月~2016年2月)のブログです。

佐々木朗希ドジャース入団! 大阪国際女子マラソンニューヒロイン誕生!

2025年01月29日 19時09分21秒 | プロ野球・高校野球

旧聞に属する話ですが、最近のニュース2件について書きたいと思います。

 

佐々木朗希ドジャース入団!

まずは、佐々木朗希投手のドジャース入団についてです。この件については、いろいろな意見が飛び交っています。

 

一つは、日本で規定投球回数に達するなどの結果を出さずにメジャーに挑戦するのは早いという意見。一つは、MLBの規定で25歳以下の海外選手は、マイナー契約しか結べず結果として、所属球団に入る移籍金が少額となることから、ロッテに対して恩返しになっていないという意見。一つは、佐々木朗希の兄が2028年のロス五輪に関係の深い広告代理店に所属している関係や山本由伸投手と親しいことなどから、元々ドジャースに入団するつもりだったのではないか、密約があったのではないかという意見。一つは、多くの球団が獲得に名乗りを挙げ、それらの球団に対し佐々木朗希側から近年球速が落ちたことに対する対策を宿題として出し、各球団のレポートを持ち逃げしたという意見。などなど。

 

それぞれがいろんな意見を持つのは結構なことですが、問題は、佐々木朗希投手の行動がルールに違反することかどうか、ということです。ドジャースと事前合意があったのではないかというのが、唯一のルール違反の疑惑ですが、(真相は分かりませんが)関係者はそれを否定し、MLBも否定をしていて、公式には何もルールに反することはしていません。かつて、ドラフト前日のルール上の空白の1日に契約を結ぶという奇策で世間を騒がせた江川問題は、違法ではないかもしれませんが、脱法というようなもので、大きな批判を呼んだのはやむを得ません。これに対して、佐々木朗希投手には、そのような違法、脱法はありません。

 

もちろん、感情的に納得できないから、こうした色々な意見が出てくるのでしょうし、それを否定するつもりはありませんが、そうした意見を受けてヒールとなってもという覚悟の上での佐々木朗希投手の行動でしょうし、結果が出なければ色々言われることも覚悟の上なのだと思います。WBCでホームランを打たれた時の悔しそうな表情にも、負けん気の強さが見えましたが、今回の一連の行動にも、いかにも自分の信条に頑固な芯の強さが窺えます。誰にせいにも出来ない環境に身をおいての、彼の活躍を見守りたいと思います。

 

もう一つ、SNSで「海外で日本人同士で群れる留学生のようだ」というような批判もあったようですが、これなどは反論する意味もない意見としか言えないと思いますね。より高い環境を求めてメジャーに飛び込んでいる彼らが、「日本人がいるから」などという短絡的な発想のわけがありません。ただし、佐々木投手が言ったように「日本人を受け入れる環境が整っているか」ということは、自分のパフォーマンスに影響を与える重要な要素でしょうし、メジャーに適応する上で、欧米人とは身体の違いがある日本人からアドバイスを受けられる環境は重要だろうと思います。それは「群れる」などということとはまったく別次元のことだと思います。佐々木朗希投手は、まだ身体が完全に出来上がっていないということで、ロッテでも相当慎重に育てられてきましたし、結局規定投球回数に達することもありませんでしたが、今後どのようにするかは自らの責任で慎重に取り組むことが必要になるでしょうね。身体を強くするために、大谷翔平選手のようにウエートトレーニングで身体を大きくすることが本当にパフォーマンスを上げることにつながるのかどうかは分からないですからね。確か三浦知良選手だったと思いますが、かつて世界で通用するフィジカルを手に入れようとウェートトレーニングを身体改造をしたら、スピードやキレを失ったことがありました。そういうことも含めて、佐々木投手自身の責任においてのメジャー挑戦が始まるのだと思います。

 

大阪国際女子マラソンニューヒロイン誕生!

外で昼飯をさくっと食べてテレビで観ようと思っていたのですが、思いのほか時間を食って、観始めた時には、10数km過ぎで、大阪の女王とも言える松田瑞生選手が遅れ始めていたところでした。

 

トップグループは、昨年優勝のエチオピアのエデサ選手を筆頭に、日本人は、パリ五輪で6位入賞した鈴木優花選手(第一生命)、引退から復帰して1年経っていない伊澤菜々花選手(スターツ)、早稲田大ではランニングサークルに所属していたという小林香菜選手(大塚製薬)の三選手でした。

 

鈴木優花選手もマラソンは5回目とそれほど経験があるわけではありませんが、どの大会でも安定した成績を残りており、何よりも五輪代表を決めるMGCで優勝し、過酷なパリ五輪で6位入賞した力は圧倒的と思われました。すると、小林香菜選手が一旦遅れながら一度は追いつきましたが、最初に三選手から遅れていきました。

 

次に、やはり復帰から間もない伊澤選手が遅れ、鈴木優花選手とエデサ選手の一騎打ちになるかと思われましたが、自己ベストを大きく上回るペースで走っていた鈴木優花選手も徐々に遅れを取りました。しかし、鈴木選手も諦めずに、エデサ選手との差を縮めては離され、縮めては離されを繰り返して、最終盤にさしかかりました。

 

すると、ここで遅れていたはずの小林香菜選手の小柄な身体が少しずつ大きくなり、ヒタヒタと迫ってくるではないですか。小林選手は、小柄で典型的なピッチ走法なため、お世辞にも「美しいフォーム」とは言えません。一方、鈴木優花選手は、長い足の膝から先が前にしっかり伸びるストライド走法で本当に「美しいフォーム」です。しかし、この大きなフォームは、いったん遅れ始めると、なかなか元に戻すことが難しいようです。対するピッチ走法は、途中ペース変化でスピードを上げられると対応が難しいかもしれませんが、ずるずるペースが落ちないという利点があります。終盤、鈴木選手が3分16秒前後/kmから3分30秒/kmにペースを落とす中、小林選手は逆に、落としていたペースを3分16秒/km前後に上げていき、グングン鈴木選手との差を縮め、残り800mで遂に鈴木選手を捉え、スピードがあるはずの鈴木選手がついていくことはできませんでした。

 

当然のことながら、小林選手は亀のように遅いわけではありませんし、鈴木選手が相手を見くびり手を抜くような選手ではないのですが、あまりに対照的な二人であり、あまりに劇的な終盤での逆転劇だったため、思わず「ウサギとカメ」の寓話を思い出さずにはいられませんでした。

 

一般にはまったく無名の小林香菜選手は、歴代10位の好タイムで一躍世界陸上代表の有力候補に躍り出ました。一方、敗れたとはいえ、鈴木優花選手も自己記録を大幅に更新し、チャレンジした中で安定した成績を残したことで、今後がますます楽しみです。一時停滞していたマラソン界も、男子も女子も楽しみが増えてきました。

 

野球も、マラソンも、世界での活躍が楽しみですね!

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

わくわくする!ニューイヤー駅伝!

2025年01月01日 21時05分50秒 | Jog&Walk,Health

元日は、上州路を走る社会人・実業団のニューイヤー駅伝を見るのが恒例となっています。毎年、いろんなドラマがありますが、今年は例年になく、わくわくしたような気がします。

 

というのも、前橋市の群馬県庁をスタートする1区は、各チームとも遅れを取りたくないため、中継所近くまで大集団で牽制し合うことが多いのですが、今年は有力選手が多いにもかかわらず、GMOの吉田祐也選手(青学大)が最初から迷うことなく先頭で押していく、積極果敢なレース運びをしたからです。吉田選手と言えば、青学での箱根駅伝を最後に引退し一般就職を考えていたものの、直後の別大毎日マラソンで当時初マラソン歴代2位の記録をたたき出したことから翻意し、陸上界に残ったという珍しいランナーです。そして、あの大迫傑と契約した新興のGMOに所属するなど、あまり前例にとらわれない人なのだと思います。そうしたレース運びに、徐々に選手が絞られていきます。他の有力ランナーは、3000m障害でパリ五輪で入賞したSUBARUの三浦龍司(順天大)、箱根駅伝のスターで優勝候補筆頭トヨタ自動車の吉居大和(中大)といますが、虎視眈々と狙っていたのは、昨年1区で転倒して本領発揮できなかった旭化成の20歳の長嶋幸宝(西脇工)でした。私も有力選手ばかりを注目していて気づきませんでしたが、一番涼しい顔をしていました。見事なレース運びでした。

 

続く2区は、最長21.9kmのエース区間です。ほとんど秒差のなかったGMOの今江勇人(千葉大院)がすぐに先頭に立ち、後ろには、マラソン日本記録保持者の富士通の鈴木健吾(神奈川大)、パリ五輪マラソン代表の小山直城(Honda)、旭化成の茂木圭次郞(拓大一高)という錚々たるメンバーを引き連れ走ります。そのうち、じりじりと背中のライバルを引き離す一方、トヨタ自動車のスーパールーキー鈴木芽吹(駒大)、マラソン日本歴代2位のKao池田耀平(日体大)がGMO今江選手を追い上げますが、最後までリードを守って、しかし、僅差で3区につなぎます。先頭争いには絡めなくても、安川電機古賀淳紫、中国電力菊地駿弥などが、ごぼう抜きを演じて盛り上がりました。

 

3区の先頭を行くのはGMO鈴木塁人(青学大)ですが、独特なフォームに勢いはなく、すぐにパリ五輪1万m代表のトヨタ自動車の太田智樹(早大)に並ばれます。更に、同じくパリ五輪1万m代表だった旭化成の葛西潤(創価大)はかなり離れていた距離を縮めて、前を行く二人に並びました。その後、GMO鈴木が遅れると、太田と葛西の併走となり、葛西がそのまま出ようとしますが、最初に無理してハイペースで追いついたのがたたり、最後は太田に付いていくことができず、本命トヨタ自動車が首位で、外国人選手が出場できる短いインターナショナル区間4区につなぎます。

 

以前のインターナショナル区間は、まだ差が付いていない2区だったため、激しいごぼう抜きがありましたが、ある程度差がついた4区ではそれほど大きな変動はなく、トヨタ自動車のキバティが旭化成のキプルトとの差を広げ、5区につなぎました。

 

5区のトヨタ自動車西山雄介(駒大)は、2022年世界陸上マラソン代表にして、パリ五輪代表の最後の枠を目指す東京マラソンで好走するなど、盤石かと思われました。2位を走る旭化成の大六野秀畝(明大)は華はありませんが、安定感があるベテランランナーですが、序盤なかなか差は縮まりません。一方、その後ろからやはり優勝候補のHondaのパリ五輪3000m障害代表の青木涼真(法大)がハイペースで迫ります。大六野に並ぶと、そのまま引き離すかと思われましたが、そこは大六野も実力者ですし、ハイペースで飛ばした負担もあるでしょうし、大六野は青木にしっかりついていきます。すると、盤石と思われたトヨタ西山が徐々に近くに迫ってきます。横腹に差し込みが起きたようで、大ブレーキです。青木と大六野にかわされ、3位に後退しました。さらに、最後は青木が大六野もかわして、首位で6区につなぎました。

 

11.4kmと短い6区は、Hondaが無名に近いルーキー久保田徹(大東大)、旭化成は12月に1万mで好記録を出したものの、こちらも無名に近い齋藤涼(秋田工)ですが、追いつ追われつしつつも、ほとんど差が変わらず、12秒差で最終7区につないでいきます。

 

7区では、これまでもゴール前での激しいデッドヒートが演じられてきましたが、今日もそんな展開になりそうになってきました。しかし、これまでと違って、かなり予想が付きやすい展開となっていました。トップを走るのは、Hondaの中山顕(中大)ですが、1万mのベストタイムは28分09秒92で、マラソン中心の活動をしているのに対し、追う旭化成の井川龍人(早大)のベストは27分39秒05と日本屈指のスピードランナーです。つまり、スプリント勝負になったら、旭化成の井川に分があるということです。ただ、無理して追いついたりしたら、そういうシナリオにはならないかもしれませんが、井川はしゃにむに追うことはせず、ジリジリと中山との差を縮めていきます。追われる中山も二人の持ちタイムを当然知っているわけで、先頭を走っているのに、その表情には焦りがまじまじと表れており、かなり汗もかいています。5kmくらいで井川が中山に追いつくと、そのまま抜くことはせず、ピタッと後ろに付きました。1区のGMO吉田の飛び出しとはまったく逆で、ここは完全に勝負に徹する作戦です。自分よりスプリント能力のある選手に後ろに付かれ、風除けにされたHonda中山選手は気の毒でしたが、それが嫌であれば、その前にもっと差を付けておくか、自分から離しにかかる勝負をかけるしかありません。

 

結果は、Honda中山も振り切ろうという気持ちはあったのでしょうが、それだけの力は残っておらず、逆に残り500mでスパートをかけた旭化成の井川に引き離され、涙を飲みました。旭化成はエース相澤晃(東洋大)を欠きながら、5年ぶり26度目の優勝を飾りました。太田、西山、田中秀幸など実力者に、吉居、鈴木芽吹というスーパールーキーを加えたトヨタ自動車の連覇は堅いとまでは言わないまでもかなり可能性が高いと思われましたが、そんな簡単ではありませんでした。そして、トヨタを倒すのは、小山直城、青木涼真、伊藤達也というオリンピアンと、箱根駅伝を沸かせたヴィンセント(東京国際大)を擁するHondaと言われていましたが、それは旭化成でした。エース相澤晃が欠場し、これまでの主力鎧塚哲哉、市田孝などではなく、私のような素人には無名の長嶋幸宝、茂木圭次郞、葛西潤、齋藤涼、井川龍人らの選手は、1位、6位、2位、4位、1位と安定した成績を残しました。旭化成の総合力が見事でした。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする