平昌オリンピックは、最後、新種目のスピードスケート女子マススタートでは、ワンツーフィニッシュを狙った後輩の佐藤綾乃選手は、他国選手の巻き添えで準決勝敗退となりましたが、高木菜那選手が見事優勝しました。ちょっとショートトラックのような要素もあり、チームで助け合う場面もあるようですが、佐藤選手がいない中で、見事に最後に指し切りました。これで高木菜那は、パシュートに続き金メダル2個目、妹の高木美帆は金銀銅です。すごい姉妹です。普通は美談になる話ですが、報道で明らかになったのは、姉妹の恐ろしいまでのライバル意識でした。それが今回のメダル獲得の原動力なのでしょうが、子を持つ親の立場としては、親御さんに同情してしまいます。親御さんは本当にほっとしたと思います。今回、どちらかだけが活躍していたら、どうなっていただろうとぞっとしてしまいます。
そして、長丁場で戦ってきた女子カーリングの3位決定戦で、日本が第8エンドから連続得点で逆転銅メダルを獲得しました。第10エンドは、後攻イギリスが得点し延長に入ると思われましたが、ミスショットで日本がスチールし、勝利が決定しました。途中から、おやつタイムや「そだねージャパン」と話題になりましたが、常に笑顔を前向きに戦う姿に、最後に神様がプレゼントをしてくれたのかもしれません。見事なカーリング初メダルでした。
そして、今日は東京マラソンでした。昨年のコース変更で高速レースとなった東京マラソンですが、それだけではなく、東京オリンピック代表選考大会MGCへの出場権をかけた大会となったこともあり、記録づくめの大会となりました。
箱根で活躍した東洋大出身の設楽悠太選手が2時間6分11秒と、16年ぶりに日本記録を更新し、2位に入りました。設楽選手が見事だったのは、30km過ぎで先頭集団から遅れたものの、そこでずるずるいかずに本当の終盤に目を見張るような追い上げを見せ、日本人トップの井上選手をかわし、そして2位、3位の外国人選手も抜き去り、2位まで追い上げたことです。高速コースとはいえ、後半追い上げ、日本記録と2位の座を獲得したのは、見事でした。井上大仁も2時間6分54秒の好記録を出し、木滑、宮脇、山本、佐藤も2時間8分台でMGC出場権を獲得しました。
大阪国際女子マラソンでは、初マラソンの松田瑞生選手が2時間22分44秒の歴代9位の好記録で優勝、2位の前田穂波、3位の安藤友香とともに、MGCへの出場権を獲得しました。そして、別府大分毎日マラソンで園田隼選手が2時間9分44秒の記録でMGCの切符を手にしました。記録は平凡でしたが、外国人選手と抜きつ抜かれつの死闘を演じました。
それもこれも、MGC出場権というニンジンが効果的に機能しているからのように思います。これまでマラソンの選手選考はたびたび物議を醸してきましが、いろいろ事情はあっても公明正大にやることが必要です。それには、条件が異なる複数大会を選考レースにするのではなく、それは予選として、選考レースで一発選考というのは良いやり方と思います。これで結果がついてくるかは分かりませんが、少なくとも今のところ、全体のレベルアップには間違いなくつながっていると思います。今後のマラソン界は、注目です!